アライブ がん専門医のカルテ 5話 感想|医療過誤で亀裂が入る2人の関係 - りんころのひとりごと。

アライブ がん専門医のカルテ 5話 感想|医療過誤で亀裂が入る2人の関係

 

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5話という中間地点を踏まえるに、

前回の、愛する夫を失った挫折から立ち直る心(松下奈緒)のエピソードを

今回に持ってきたら良かったのでは…と、ふと考えてしまいましたが、

本作にはもう1つ描かなければならない縦軸がありますものね。

 

今回は関河(三浦翔平)の出番を増やす事によって、

心と薫(木村佳乃)の間に培ってきた関係が蝕まれてしまう…という内容でした。

 

夫の真相を知ってから放った言葉「消えて」は確かに

現実を突きつけられるキツい言葉ではありますが、

心は以前からスーパードクターでもなければみんなの女神でもない

"後悔を抱えた一人の人間"として描かれてきたので、

薫に対してこう率直に伝えるのも無理はないのです。

ましてや、夫が亡くなってから出会って、この人となら安心出来そう…

信頼出来る関係になりそう…と期待させておいての…ですからね。

儚げで柔らかな雰囲気を醸し出す松下奈緒さんだからこそ、

最後のシーンには胸が締め付けられる心地がしてなりませんでした。

 

しかし、関河が電話相手に翻弄されている姿や、

「途中交代で匠(中村俊介)のオペをした」という薫の発言からして、

医療過誤は薫が一番の原因ではないのではないかと思います。

25年前に家族を手術で失った、匠と同じような経験をした彼女なら

自身が医者になったら尚更細心の注意を払うでしょうし、

最初に手術を行った須藤(田辺誠一)が取り返しのつかないミスをして

それを部下になすり付けた…とも考えられます。

以上の理由で、ドラマ的には薫はシロの流れになると予想していますが、

今後ここのエピソードを広げていくには、

何が証拠となるのか?どうやって証明してみせるのか?が

鍵になるのかもしれません。

 

第5話なので縦軸をガッツリかと思いきや、

1話完結部分の患者のエピソードも見せてくれたのは意外でした。

長尾(遊井亮子)の置かれている状況とは全く違いますが、

「せっかく得た内定と生活を失いたくない」という焦燥感から

何もかも塞ぎ込んでしまう気持ちには心当たりがあり、

拠り所となる息子を失わずに済んだ解決方法には、純粋に嬉しく感じられました。

 

ラインであれだけ精神的に追い詰めるような、意味深なメッセージを残した割には、

すんなり事情を理解してくれる夫だったんだ?とか、

治療中は親権を預かってもらうよう説得しに行くのは医者としてやり過ぎではないか?

そもそも親権はそんな簡単に交換出来るものなのか?とか

色々気になる部分はあったものの(説得は弁護士の介入もあったかもしれませんが)、

今回も全体的には概ね満足に見られました。

 

次回は乳がん治療を続けている佐倉(小川紗良)のその後のエピソードが

再び取り上げられるそうなので、どんな展開になるのか楽しみです。

一方で、「秘密を握る」という物語のキーパーソン的存在になるであろう

高坂(高畑淳子)が、二人の関係と縦軸部分にどう関わっていくのかは

まだ読めませんねぇ…。

「ナオミとカナコ」で鋭い中国人役をやられただけあって、

こういう役には安定感はありますが。

 

 

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