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アリアドネの声 井上 真偽 [作家あ行]


アリアドネの声

アリアドネの声

  • 作者: 井上 真偽
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2023/06/21
  • メディア: 単行本




「無理と思ったら、そこが限界」

兄の口癖だった。

事故で亡くなった兄。

助けられなかったハルオは、
贖罪の思いを胸に、
災害救助用ドローンの会社で働く。

障害者支援都市「WANOKUNI」
地下5階まで商業施設などの設備を置き、
地上は、自然豊かな空間となっている。

突如、巨大地震が起きた。

地下に取り残された女性がいた。

その女性は、
目が見えず、耳は聞こえず、話すことが出来ない。
街のアイドルとして活動する知事の姪、中川博美だった。

業務で訪れていたハルオは、
ドローンを操作し、
彼女をシェルターへ誘導する任務を遂行する。

崩落による浸水で、タイムリミットが迫る中、
度重なるアクシデントが進行を妨げる。

「無理と思ったら、そこが限界」

ずっと、兄の思いに囚われていた。
その「迷宮」に逃げ込んでいた。

頑張り続け、その言葉に固執していたハルオは、
中川博美も同じ言葉を口にしていた事を知る。

しかし彼女の解釈は、無理だと思ったら、
ひとまずそれはストップし、
出来そうなことにシフトするというものだった。

ハルオの入り込んだ迷宮は、
幻でしかなかったのかもしれない。

視点を変えて、
彼女を救う方法を考え、
導き出せるかもしれない。

新たな希望を胸に、
再度、救出に向かうハルオだった。












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愚かな薔薇 恩田陸 [作家あ行]


愚かな薔薇 (文芸書)

愚かな薔薇 (文芸書)

  • 作者: 恩田陸
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2021/12/23
  • メディア: 単行本



584ページの長編SF小説。


将来、地球が太陽に呑み込まれる。

人類を救うための「虚ろ舟」

虚ろ舟乗りの適正を見極める為のキャンプに、
奈智は参加することに。

この地、磐座は古くからその素質を持つ者が多く、
舟乗りの血を引く奈智は、
誰よりも変質する可能性があった。

変質し始めた者は、
他人の血を飲む「血切り」が必要だ。

それを頑なに拒否し続けた奈智だったが・・


恒例行事の祭り。
夜通し踊る「徹夜踊り」

亡くなったはずの両親の姿が・・・

外海を行き来する魂の存在。


奈智は決心する。

自分がやるべきこと、
本能のままに・・・。










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リカバリー・カバヒコ 青山美智子 [作家あ行]


リカバリー・カバヒコ (文芸書・小説)

リカバリー・カバヒコ (文芸書・小説)

  • 作者: 青山美智子
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2023/09/21
  • メディア: ハードカバー



2024年本屋大賞7位。

青山美智子さんが描く、
いつもながら温かみのある小説です。


日の出公園にひっそりと佇むカバの遊具。

その古びれたアニマルライドに纏わる伝説があった。

治したい同じ場所に触れると、回復する・・。


人呼んで「リカバリー・カバヒコ」

・・カバだけに。


近くにあるクリーニング店。

様々な悩みを抱えた住人たち。

店主から聞いた「カバヒコ」の話。

丸みを帯びたフォルム、
愛嬌のある表情、
何も言わず、ただそこにいるだけの存在。

撫でながら、問いかける。

自分の声が、心に、
じんわり響き渡る。

心の拠り所。

新たな一歩を踏み出す勇気を、
与えてくれた・・











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鈍色幻視行 恩田陸 [作家あ行]


鈍色幻視行

鈍色幻視行

  • 作者: 恩田 陸
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2023/05/26
  • メディア: 単行本



653ページの長編小説です。。



呪われた小説「夜果つるところ」

3度、映像化を試みるも、
撮影時の事故などが完成を拒む。

この小説の作者・飯合梓の謎

解明しようと小説家である梢は、
夫・雅春と共に、
関係者が集う豪華客船の旅に参加する。

長い航海

鈍色に広がる海面

船上で繰り広げられる話

映画監督、映画プロデューサー、
映画評論家、編集者、漫画家姉妹・・

それぞれの話を聞き、
梢は、
ある真相の先に見える死者の思いの境地を垣間見る・・















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君のクイズ 小川哲 [作家あ行]


君のクイズ

君のクイズ

  • 作者: 小川 哲
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2022/10/07
  • メディア: 単行本


2023年本屋大賞ノミネート作品です。



「Q-1グランプリ」
クイズ王を決めるこの大会の
ファイナリストである僕。
隣には、人智を超えた暗記力を持つ本庄絆がいる。

6-6で迎えた最終問題。

本庄絆が回答し、正解した。

しかしそれは・・
問題が読まれる前だった・・。


なぜ、彼は正解できたのか。

やらせだったのか、それとも・・

僕は、本庄絆が出場した過去の映像を見返し、
そのヒントを探る。



クイズを極める者しかわからない境地。

全ての出来事が経験値として蓄積し、
そして生かされる

日々、鍛錬を重ね続ける

正解を獲得した時、
自らを肯定されるような充足感は、
何にも代えがたい


しかし世の中には色々なプレイヤーがいる

僕は、本庄絆に話を聞くことにした・・・













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