これまで着ていた綿入袢纏が古くなり、新しく買い換えるにあたり、家事がしやすいように袖丈の短いものを探しており、こちらの店舗さんのユニークで可愛いデザインのピンクの袢纏が気に入って、購入させて頂きました。
この袖丈は水仕事の際にはとても助かるのですが、ひとつ盲点がありました。
実際に着てみると、袖の上側が外に向かって跳ね上がったように広がり、『ご尊顔を拝し奉り、恐悦至極に存じ上げまする』 と言いたくなるような、要は江戸時代の武士が登城する際に着用していた裃(かみしも)のシルエットに似た形になるのです。
形だけの問題でしたらよいのですが、私(158cm)がドアを通る際には、必ずドアノブのハンドルに引っ掛かって引き留められてしまうことがわかりました。
ドアを通るたびに袖口を握り肩をすぼめていましたが、それでも引っ掛かる時には引っ掛かり、急いで移動する時には、それをつい忘れて普通に足早に通り抜けようとして、またしてもドアノブに引き留められてイライラし…
製品自体は暖かく上質なものなので、考えた挙げ句、袖の外側を内側に大きく織り込んで、裏側を安全ピンで左右4箇所ずつ留めて着ています。
そうすると、袖のシルエットが普通の短い袖に近い形になり、必ずではありませんが、引っ掛かりにくくなりました。
しかしながら、ピンで留めた部分の布が徐々に傷み、そのうちに少しずつ破れて中綿が出て来るのは必定で、頻繁に着ているとひと冬もつかどうか…(前回の袢纏は、5年以上着ていました)
これは、私の背の高さ、肩の形と幅 (なで肩で少し広め) や腕の位置と、拙宅のドアノブの位置関係の問題なので (しかも、家中の全てのドアが同じデザインという皮肉…)、全ての人に当てはまることではないとは思いますが、やはり、裃のようなシルエットは見た目も少々滑稽なので、改良して頂いた方が良いのではないかと思います。
繰り返しますが、お品自体はとても良いものです。
普段M~Lサイズの私がかなり余裕を持ってゆったり着ることが出来て、布の色や質感もよく、可愛らしく、防寒にも優れています。それだけに大変残念に思っております。
トルソーを使った着用写真があり、商品名には 『やっこ』 と記載されていたにもかかわらず、その特有のシルエットに気づくことが出来なかった私も迂闊でした。