子どもさんでも気づきが得られるよう、配慮して書かれたエピソードが10話入っています。
子どもさんにとっても、よく出会うような場面で物語が進められています。ありふれた日常生活にも、人の目には見えない霊的な存在が人々に関わっているようです。
そうした霊魂が関わることによって、人の幸不幸が左右されてしまうことを、この本を読んで理解しました。
子供達のお話とは言いながら、めでたしめでたしでは終わらない。むしろ困難でつらい行く末が子どもでも想像できる物語であるだけに、読後の気持ちは明るいものにはならないと思えます。
ですが、暗い未来に対処する方法はあります。本書ではその手掛かりとなる方向性が、なんとなくわかるよう書かれています。
決して恐怖感を煽るものではないと思えます。むしろ危機感から次の一手や正着を考える機会を与えてくださった好著と存ずる次第です。