著者がお金に困っている11の家庭をインタビュー。1個80円のたまねぎは高くて買えない、スターバックスのフラペチーノは贅沢品、格安SIMに乗り換えないとやっていけない、など、「贅沢ができない私達不幸」という文字が踊ります。そしてその原因は「高給で仕事しない政治家」「自民党と安倍と岸田が悪い」とのこと。
共感できたのは、親の介護で働けない大学講師のケースと、保育・介護職の低い賃金くらい。これは行政の問題も多い。
第3部の著者のまとめも、「日本の雇用政策が悪いから国民が困る」という政治批判。
インタビューした著者に罪はないですが、給与を増やす努力の話は出てこず、努力しないで普通に贅沢して暮らしたいと言われても困っちゃうなという感じです。逆に言えば、こういう人たちだからこそ生活が苦しいんだろうなと。
年収の高い職業に就くためにどんな努力をしたのか、休日にどれだけ副業で稼いでいるのか。お金がないと文句をいうだけで、お金を稼ぎたいという意欲を感じませんでした。
そういった意味で、この国の未来がとても不安になります。そりゃハングリーな東南アジアに抜かれるよね。
働きたくて働けない、のでないのであれば、今からでも資格の勉強をしたり、空いた時間でバイトしたり、賃金を上げる方法はいくらでもあると思います。
人生やるかやらないか。