人気の分かり易いテキストだということで、法学部出身でない自分には向いているだろうと思って購入しました。確かに法律用語でガチガチではなく、易しく解説してありました。が、テキストを読んでから同シリーズの問題集を解いてみたら、「えー、聞いてないよー!」という全くテキストの該当部分解説に無かった過去問題がポロポロ出て来て、とても気分が悪かったです。最初からちゃんと解説しておいてくれたら迷わなくて済んだのに…。細かい事は3分冊の内の法令上の制限の本の末尾の「参考」という所に載ってたりします。まぁ、最終的に合格レベルまで到達できればいいのでしょうが、問題集を解きながらも間違い無く快調に気分良く学習したかった自分としては、時々テキストの該当部分に載ってない所で「あれ?こんな用語あったっけ?」とか「えー、こんな法律知らんよ!」とか思いながら進むのは不快です。他の方のレビューで「後出しじゃんけん大会」と書かれていたのが、なるほどこの事かと十分頷けます。内容の説明自体は分かり易いのは確かなので、これを一旦読み終えたら、他の堅めのテキストも購入して参考書のように補完しながら学習しようと思います。
その後過去問を解いている中で考えが変わったので追記します。実際の試験は何点取れば必ず受かるという絶対評価ではなく、問題の難易度が低ければ合格点を上げるという相対評価の、悪い言い方をすると如何に落としてやろうかという試験で、過去問さえ一通りやっておけば受かるという訳ではなく、本番では予想外の意地の悪い新作問題が出て来て受験者を大いに悩ませるようなので、過去問を解いている内から「えー!聞いてないよー!」というショックに慣れておいた方が本番で慌てずに済むのではないかと思いました。そういう意味では実践的とさえ言える(分からなかった所はその都度調べて覚えればいいのですから)適切な教科書と言えるかもしれません。