本作の構成は紙面の殆どが間柴了の前哨戦の続きとなっている。 元々、彼のライセンス獲得時からのデトロイトスタイルでの試合は好きな方ではなかったが、一歩引退後からかなり減少してきた本格的な試合の中では格段に名勝負で今回の試合はかなり好感が持てた。 対戦相手のガルシアとのかみ合わせも良かった結果かもしれないが。
唯一、苦言を呈したい部分は、キャラが苦境シーンに入ると必ず過去の回想シーンが入ってしまうことだろうか? ガルシア方面ではあまりなかったものの、今回の間柴もそうだが、このパターンは非常に多くなってきて一読者としてはもう少し異なった展開も見てみたい。
はじめの一歩は一歩が世界タイトルが視野に入ってから特に対戦相手の攻略研究やそれに合わせた決め手となる練習によるサンデーパンチの習得などのパターンが少なくなってきたが、それをカバーする構成や作画のスピード感が本作でもいかんなく発揮できている感じ。
よって、個人的には特に一歩引退後の各々の選手の試合の中ではこの間柴の前哨戦はかなりのベストバウトに入る一戦となったような気がする。
ガルシアを王座転落させた対戦相手のシルエットは出していることからも伏線回収として、今後間柴の世界戦への路線は作者としても力を入れるのであろうが、こうなってくると気になってくるのが宮田の動きだろう。
挙げだすときりがないが、ヴォルグがまた出てくるようになり、千堂においてはリカルドとのタイトル戦が視野に入っている状態で、一歩が引退してから以降。 というよりも、ランディボーイとの試合後からは特に数十巻に渡って不毛な状態が継続している。
引退後から暫くは一歩の弟子問題などの迂回ルートがかなり長かっただけに、今後はあくまでメインでは各選手の本格的な試合にフォーカスが行くような展開が持続してくれることを願うばかりか?