「直感的にイメージできる」という独自性に惹かれて購入しました。
ですが簿記の学習において、そこまで恩恵を受けることはなく、学習が進むにつれ使いにくいテキストだと感じるようになりました。
勘定科目をキャラクター化して覚えやすく、というのが本書の特徴です。
確かに、簿記において勘定科目はとても多く覚えるのは一苦労です。
勘定科目をキャラクターで表現し、その区分によって色を分けてあるので、時々「あの勘定はこんな色のキャラクターだった」と思い出すことができます。
そういう意味では購入してよかったと思います。
ですが、簿記合格に向けて真剣に学習していれば、自然と勘定科目は覚えてしまうものでした。
どちらかというと、後半の実際に帳票を作成する、いわば実技に近い部分のほうが慣れやテクニックが必要に感じます。
そして本書の特徴である「キャラクター」はそういった学習内容に入ると全く関係なくなります。
限りなく初歩の初歩、勘定科目を暗記する、素早く分類を判断できるようになるためには、役に立つテキストだと思います。
ですが、実際の試験では基本的な仕訳で45点、残りの55点は勘定の締め切りや精算書の作成といった内容となっており、いかに作業をこなして慣れておくかが重要だと感じました。
そして本書での学習では、そういった実技的な内容が薄い、分かりにくい、と感じました。
模擬試験を受けたくて、T〇C出版さんの問題集を購入したのですが、そちらにある解説を読むだけでも「そうだったの?前のテキストでそんなこと書いてなかった」ということがちらほらありました。
解くためのテクニック、考え方のコツ、といったものが本書にはあまり期待できないかな・・・と。
簿記について全く知らなかった私には、スタートアップとしては良かったかもしれません。
ですが慣れてくると物足りなさ、頼りなさを感じたのも事実です。
あと、ネット試験プログラムが試験一回分ついているのですが・・
本当に試験を受けて正誤判定してくれるだけで、問題の解説が一切ないのは驚きました。
せめてテキスト〇ページとか誘導してくれたらいいのに。
あと、回答は別窓表示等した方が見やすいです。上に自分の回答、下に回答が表示されていちいちスクロールして見比べるのが大変でした。