・・・言葉は心を越えない・・・かつて、CHAGEandASKAはそう歌った、その意味は“夢の斜面”見上げながら、大人の階段を何度も歩いてやっと実感出来る今日この頃。
けれど、ASKAさんの言葉は心に寄り添ってくる。時にはズシンと刺さってくる。優しいメロディラインとは裏腹に、ストレートな表現力を帯びたASKAさんの世界観に、いつしか吸い寄せられていく・・・言葉は心を越えない・・・だからこそ、人は言葉を分かろうとし伝えようとするのだろうな。
言葉を大切にし、流行とは別な角度にいながらも、流行から微笑むよう仕向けているようにも、私には感じられたASKAさんの今回のアルバム。一言ではとても言い表わせない「ASKAさんの思い」が、ぎっしり詰まったアルバム。
ある新聞のインタビューでは、「新規にファンを取り込もうとは思っていない」とASKAさんは答えていらっしゃるようですが、このアルバム・・・新規ファンを獲得するに遜色ない仕上がりになっていると思うのは私だけ?
全盛期の粘着性あるとされた歌い方・・・ここで毛嫌いしていた方にこそ、是非一度聴いていただきたい・・・歌い方(声質)は変わったけれど、ますます深みを帯びていくASKAさんの声量に、「もっと声を聴かせて」と思わずにはいられません。
大人の音楽に触れたい方へ、流行に飽きた方へ、ASKAを毛嫌いしていた方へ、人生悩んでる何かきっかけが欲しい方へ・・・おすすめのアルバムです。
7曲目の「歌の中には不自由がない」・・・私は震災を経験したせいか、心にズシンと刺さって仕方ありません。私に声量があったら、歌がうまかったら、カバーさせて欲しい・・・それほど私には、大切にしたい歌となりました。
ASKAさん、ありがとう。
ASKAさんから、CHAGEandASKAから、もう浮気しません(笑)。