貯蓄本というと、今まで読んだ書籍は「借金ありきではなく」
給与収入の少ない中で、いかにして家計をやりくりしながら
金融資産を増やしていくか、という前提に立って書かれた本が
ほとんどだと思います。
本書は、そこから更にもう一歩後ろに?下がって、借金がすでに
あり、抜き差しならないケースをスタートラインにおいているのが
印象的でした。
ただ、貯蓄をできない人のメンタリティーについて書いてあったの
はとても興味深く読めたのですが、使途ごとに現金を封筒に小分け
して使っていく方法だけはどうしても私の感性には合いませんでした。
毎回、買い物をするたびに複数の袋からお金を出したりいれたりする
手間を考えただけでげんなりとしてしまいます。
一方、クレジットカードを使っても大丈夫な人は、そもそもカード払い
にしなくてもキチンとお金を管理できる人である、と言う点にはまったく
もって同感できました。
たとえ一回払いでも、支払いを先延ばしにしている以上は、債務を負う
という感覚が普通にクレジットカードを使うときにはないと思います。
家計を「消費」「浪費」「投資」と色分けして支出を常に意識すること
はお金のバランス感覚を養う上で、とっても重要であり、そこに触れている
本書はすぐに読める分量でもあり、お金について学ぼうとされる初心者に
取っつきやすい本だと思います。