なにが面白かったかというと戦争の悲惨さがちゃんと書かれているってことかな?サイド1の30番地のように毒ガス攻撃で住民虐殺みたいなのはありましたが、ジオン公国軍がどれくらい嫌われて、なぜそんなに嫌われるようになったかっていうラインのことまでしっかり書かれています。
公国軍はいろいろあったにしろルウム戦役で連邦軍に大勝します。これはいいとしましょう。正規軍同士の戦闘だから。けど、そのあとのブリティッシュ作戦ではコロニーを落としてシドニーを消滅させ人類の半数?を虐殺しました。
そのあたり、TV版で流れていることなんですがさらっとしていて(戦記物という設定だから)人間の感情まで入り込んではいないです。同じことは1年戦争終結後のジオン共和国になってからの元公国民に関しても降りてきていない。戊辰戦争のころの官軍みたいなことがあったのですがそこらへんはスルー。
TVではその点表現してません。設定が軍隊&ロボットアニメだからってことなんでしょうけど、もっと人としてのドラマがあってもいいような気がするなーってこの本を読んで思います。けど、そうすると痛快ガンダム物語にはならんわな。