ここ最近読んだ本(1年間で40冊位、学術書は除く。)の中で、間違いなくNO.1でしょう。選定図書に選ばれるだけあります。子どもから大人までぜひ読んで欲しい一冊です。教育の何たるかを根本から覆す一冊です。単身16歳でフィンランドに留学して現在大学生の著者。フィンランド語だけではなく、日本語も非常に堪能なのも読んでわかりました。私が一番グッときた言葉に「自分にひそんでいた偏見に気づいてからは、新しいものの見方ができるようになった。~人が他人に対して持つ根拠のない優越感というものも、実は必死になって自分を守ろうとする状態で生まれる、悲しい感情なのかもしれない」と云う一説。丸山真男、阿部謹也に劣らない言葉に筆者の底知れない能力に脱帽してしまった。私は現在大学院の後期課程に在籍していますが、筆者には到底かなわないと実感しました。私はまだまだ未熟者です。この本を読んでそう感じました。ぜひ、この一冊は読んで下さい。1回じゃなく何回も読み返して下さい。それくらい、「いい本」です。故阿部謹也先生はこの本を読まれたら何と答えたのでしょうか。私は「すばらしい本だ」との答えが返ってくると想います。ぜひ、この本を家族で読んで下さい。