ドラマを先に見て、とても楽しんだ後ですが、原作もすごくいいですね。
最初から、「ほぅ、本はそう来るのか」と思いましたが、ドラマの幻影による違和感も感じず、お話の世界に入り込めました。
それに、バブルとその崩壊を実際に経験してる年代以上の人間にとっては、出てくる企業名も出来事も、見ればすぐわかってしまうので、懐かしいような甘酸っぱいような気持ちになります。
そんなこと、あったょねぃ…。
山一證券の号泣会見、覚えてますよ。
それにキャラメルコーンもオールレーズンも、東ハトのお菓子、いろいろ好きですょ…。あ、お菓子屋さんは下巻のお話ですが。
んで、それなりに小説っぽいレトリックで美しい文章を書いてくれてるところもありつつ、会話形式の周辺はセリフの「 」以外の文章まで、劇画そのまんまみたく妙に平易な「話し言葉」になってしまってたり…。
よくも悪くも、活字しかなかった古き良き時代の「書き言葉」の日本語感覚ではなく、テレビやマンガなどの映像に溺れ始めた時代の人間の同世代感にあふれてて、それがまさに劇画みたいで楽しくもあり、なんだか「とほほ」でもあった諸刃の剣。
てことで、星1つ減点。