本書の写真では分かりにくいが、掲載作品のデザインは、全てシンプルで、製作過程が順を追って丁寧に図説されており、洋裁の知識や経験が乏しくても、本の通り作り進めれば、悩むことなく完成する筈なので、犬服初心者にはおすすめ(ただし、サイズが合えば)。
付録の実物大型紙は、S・M・D(ミニチュアダックスフント)・Lの4サイズで、バンダナのみSS・S・M・L・LLの5サイズあり、対応可能なのは、小型犬~小ぶりな中型犬の体格(下記*)まで。
*犬が背筋を床と平行にして、まっすぐに立った状態で、A首輪の位置をぐるり、B胴の一番太いところを床と垂直にぐるり、C背中心(脊椎に沿ってまっすぐ)を首輪の位置から尾の付け根まで、の3サイズが、A20~36センチB30~58センチC25~40センチ。
ちなみに、獣医師に痩せ過ぎと言われる程ガリガリな我が家の愛犬は、雑種で小ぶりなボーダーコーリー程の体格なのに、背丈以外はLサイズで、試しに型紙通りで縫ってみたら、身幅はピッタリで、チビシャツを着ているようでかわいらしいのだけど、袖底の位置や肩下がりの角度が合わず、前足の動きが制限されてかわいそうで結局、自分で作図する羽目に。
胴回り・首回り・着丈の調整法は記載されているが、背丈がCから大きく上回る場合には、もっと複雑な補正技術が必要 (拡大・縮尺コピーはあまりお勧めできない手法) 。
また、採寸する時の注意点として、「長毛種は毛を押しつけないように」とあるが、首回りのみは肉に喰い込まない程度にしっかり絞めて測ってあげないと、首元がだらしなくなるばかりでなく、ゆるすぎると肩が抜け、危険なことになるので、ご注意を。
デザインの詳細は、Tシャツ=ノースリーブ・半袖3タイプ(ノーマル・胸元にV字の飾り布付・重ね着風Vネック)、ラガー(ポロ)シャツ、 ラグランTシャツ=半袖・半袖を重ね着風の長袖、 パーカー(ラグランスリーブ)=ノーマル(開きなし)・ ジップアップ(前開き)・フードの縁にファー付(前開き)、長袖に半袖を重ね着風のジャケット、ベースボールシャツ・スタジアムジャンパー(ラグランスリーブ前開き)、キャミソールはノーマルとバッククロス(背開き)、 レインウェア=帽子+ラグランスリーブ前開きコート・フード付コート・フード付ラグランスリーブ前開き上着+パンツ、バンダナ、ドッグネックレス2種、スタッドカラー。