星5はかなり甘い評価だが、値段を考えると5を上げても良いと思う。同じようなブランド豆で、この豆よりおいしい豆は確かにある。ただ、高い! この価格でこの味わいなら評価してよい。また、3種類の豆が楽しめるのも良い。ただ600gを2週間以内(鮮度を維持した状態で)で飲み切る為にはかなりの消費量が必要だ。そう考えるとヘビーユーザー向けかな。
個別に詳細を述べる。この中では一番好みだった「エーデルワイス」。基本的にキリマンジャロ(タンザニア)系の豆だが、この農園の豆は深煎りにも耐える品質を持つので、この中では一番焙煎度が強い。その為、キリマン系の特徴である酸味・香りは弱くなったが、コクが出て、バランス系のコーヒー豆となり、味わいが深い。
次に「エメラルドマウンテン」。大量消費向けだったコロンビア産の豆を「ブルマン」のような高級豆にしたいという国家的なプロジェクトから生まれたブランドだ。コカコーラの「ジョージア」にもこの名を冠した商品がある。期待したが、おいしく飲むにはコツがあった。まず豆をけちらない。一人、二人なら一人分10gは欲しいところだ。コーヒー豆のメジャーカップには7gスプーンもあるが、7gでは「うすい、コクの無い」味になってしまう。少人数分淹れる時には豆をけちらずに。また、ペーパーフィルターで淹れる時は、全部落とさないで、必ず早めに切ってしまうこと。最後の薄くなった部分がコクを失わせ、雑味が混じる。
最後はブラジルの一流コーヒー園である「ダテーラ」だ。値段が値段なので、小さい豆もかなり混じってしまっている。ダテーラ農園の中で、選りすぐりの豆というわけではなさそうだ。だから「ダテーラ」の高級豆が持つ甘みとさわやかな酸味は期待できない。200g1000円の豆と思って味わうのが良い。