今週のお題「睡眠」
「我思う、ゆえに我あり」・・で有名な哲学者デカルトは1日16時間寝ていたらしいすね。
寝てる間にも「我あり」と思っていたかどうかはしらんけど、スウェーデン女王から家庭教師として招かれ、1650年1月から女王のために早朝5時から講義をすることになったが「朝寝の習慣があるデカルトには辛い毎日だった。2月にデカルトは風邪をこじらせて肺炎を併発し、死去した。」(Wikipediaから) 早起きは3文の得どころか、死に至ったという・・(恐怖)
デカルトはちゃんと寝ている生活の方が良かったのかもしれないが、あまり長く寝ているとそれはそれで死亡リスクを上げるというのを現代の研究が示唆しております。
国立がん研究センターの「多目的コホート研究」がそれ・・・コホート研究なにそれ? 「病気の発症要因や予防因子を推定するために、大勢の人を長期間観察する研究手法の一つ」(ヤクルトさんのWebサイト)あっそうですか。
さてこちらの「がん研究センター」さんは、
私たちは、いろいろな生活習慣と、がん・脳卒中・心筋梗塞などの病気との関係を明らかにし、日本人の生活習慣病予防と健康寿命の延伸に役立てるための研究を行っています。平成2年(1990年)と平成5年(1993年)に、~中略~にお住まいだった40~69歳の方々のうち、調査アンケートに回答し、がんや循環器疾患、糖尿病になっていなかった男女約10万人を、平成26年(2014年)まで追跡した調査結果にもとづいて、睡眠時間とその後の全死亡及び主要な死因別にみた死亡リスクとの関連を調べた
ふむふむ、平成の初期から10万人の健康なヒト10万人を20年ちょっと追跡しました(すげーな10万人20年)、その期間で亡くなったヒトの、睡眠時間との関係を調べましたということね。
それで、のっけから「睡眠時間は長くても短くても死亡リスクと関連することが男女ともに知られています」とか書いちゃって、でもって
男女とも睡眠時間が長いと全死亡リスクが高い
睡眠時間が7時間のグループと比べて、10時間以上では、死亡全体のリスクが男性で1.8倍、女性で1.7倍高くなりました(図1左)。循環器疾患死亡については、男性で、7時間のグループと比べて、9時間以上でリスクが高い関連が示されました(図1中央)。睡眠時間とがん死亡リスクとの関連はみられませんでした(図1右)。
ですと。。
グラフを見ると、1日10時間以上寝てたヒトの循環器疾患の死亡リスクが、7時間未満のヒトと比べてハネ上がっていることが見て取れます。
10時間どころか16時間・・・1日8時間しか起きてないデカルトさんの場合はどうだったのか。
長時間睡眠では病気を持っている人が多く、より死亡に結びつきやすいことも示唆されています。
あ~・・・
でもま、1日8時間だけ起きて人類史に名を残す、まさに「偉人」
くわしくはこちらを参照。
睡眠時間と死亡リスクとの関連について | 現在までの成果 | 多目的コホート研究 | 国立研究開発法人 国立がん研究センター がん対策研究所 予防関連プロジェクト