なが生きしたけりゃ居場所が9割
なが生きしたけりゃ居場所が9割/川口 雅裕
2023年11月20日/224ページ
目次:「高齢者」「高齢期」をどう考えるべきか 今どきの高齢者の健康、体力、心理、本音 幸福な高齢期の生き方のそれぞれ 楽しく、幸福な高齢期は「環境次第」 高齢期に相応しい環境の整え方 高齢期の住み替えのススメ 幸福な高齢期を生きるために
世の中にはびこる怪しい情報に惑わされずに長い高齢期をより良いものにすべきという筆者が、さまざまなデータや研究結果を紹介しながら高齢期にふさわしい環境と重要性とその実践について解説しています。
まず高齢者の課題・向き合い方を説明し、次いで、体力・心理、生き方、環境構築などについて具体的に説いています。
よく言われる、お年寄りが病院に通い過ぎるという点について。
医療業界や病院が 高齢者をターゲットとしたビジネス を強化しているためといっても過言ではありません。(15ページ)
いわゆる「パイ」が大きなところに「ビジネスチャンス」があると考えるのは仕方がないのかもしれません。
筆者は高齢者の自立のための機会を提供しない社会に問題があるといいます。
ところでフツーの高齢者とは?
〝標準的な高齢者〟という像はイメージできませんし、実際に存在しません。(24ページ)
高齢者をひとくくりして考えることが年齢差別につながると言います。
しかし、高齢者については年齢的に体力などの差が大きいことから、どうしても「区別」して考えなければならないのも事実です。
高齢者にありがちな「孤独」。
最近ヒットしている「孤独のグルメ」を例に出しています。
彼の 孤食 を見て、「かわいそうだ」「逃避だ」「協調性がない」といった感想を持つ人はほぼいないでしょう。(121ページ)
だから、筆者は食べたいとき食べたいものを、好きな環境で食べることを勧めています。
いつも同じものを食べていてはマンネリになり、生活に変化がありません。
あえて、気の向くままに食べるというのは変化があって面白く、かつ思い出にもなるのでしょう。
しかし、「交際」することの苦手な人がいるでしょう。
ゆるいつながり をつくる努力を(176ページ)
ゆるくていいんです。
筆者も、強いつながりと弱いつながりが混在しているのが良いコミュニティだとしています。