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カテゴリ:サブカルチャーの記事一覧

韓国メディア「ウェブトゥーンはひとつのタイトルが受けたら似たものばかりしか掲載しない。同じジャンル、同じ絵柄ばかりだ」……実際、読んでみたら本当にひどい。これがランキング1位なの?

韓国のウェブトゥーンに必要なもの2つ(マネートゥデイ・朝鮮語)
ウェブトゥーン作家たちにインタビューしていると、多様性が消えたという話をよく聞く。 ネイバーウェブトゥーンなどメジャープラットフォームの登場でウェブトゥーン産業が全世界的に大きくなり、ただ幸せだと思っていた彼らの口から「残念だ」という言葉がしばしば出てくる。

理由は、これ以上以前のように自由に描けないからだ。 メジャー·プラットフォームと契約した作家たちは、安定的な収入と人気を得た代わりに、人気のあるジャンル、流行する絵柄でウェブトゥーンを描かなければならないと言う。 マイナープラットフォームで自分だけの道を行くこともできるが、そのような場合、ウェブトゥーンだけで生計を維持することは難しいという。

画一化したウェブトゥーンジャンルは、韓国ウェブトゥーンの弱点となった。 全世界で漫画市場が最も大きい日本では、ラインマンガやカカオピッコマに対する記事に「表紙だけ見ても韓国作品なので明らかだ」というコメントが付く。 今年、ナスダックに上場したウェブトゥーンエンターテインメントは、最近の業績不振の原因を「ジャンルの多様性不足」と分析した。 同じジャンルとストーリーが繰り返され、新規流入が減ったという趣旨だ。
(引用ここまで)


 韓国メディア……というか、韓国人クリエーターからも「ウェブトゥーンは多様性を失った」との声があるそうで。
 この場合の多様性はLGBT云々ではなく、作品ジャンルの拡がりとかですね。
 ひとつ受けると同じようなタイトルが山ほど出てくるっていう。

 ピッコマとかLINEマンガの韓国発のタイトルを読むと分かるのですが。
 これがまあ……なんとも言いがたいものが多いのです。
 あ、読んでるんですよ、一応。

 ただ、ほとんど苦行に近い。
 もう具体的にタイトルの例を出しちゃうか。
 さっきおすすめで出てきたピッコマの「フラれた俺がシステムで逆襲した件」とかすごいっすよ。
 すっかすか。

 で、さらにこれに似たようなタイトルがいくつもあって、やっぱりスッカスカ。
 ちょっとね……すごいっすよ(二度目)。
 絵もなんなんこれってレベル。
 スクショ撮れないんで具体的には出せないんですが。


 あといま総合ランキングで1位になっている「テムパル」ってのもすごい。
 これ……1位なの?
 ブラウザでも読めるんで、読んでみるとよいですよ。

 1話の「俺は最高の剣士」って後の絵、すごいよ。
 お前の右足、どこに行ってんだよっていう。
 これ……1位なの?(二度目)

 ウェブトゥーンなのでスクロールしなくちゃいけないんだけど、スクロールが苦痛。
 ……いや、本当にすごいから。
 なんかこのエントリでは「すごい」しか言っていないけど、どうもウェブトゥーンには語彙力が打ち消されるスキルが備わっているっぽいんだよな。
 これを翻訳して日本に持ってきてアプリに載せようって判断した編集の意見が聞いてみたいわ。

 コンテンツどころかプラットフォームそのものが消え去りそうなクオリティですわ。
 なお、アメリカWebtoon社の3Q決算発表は日本時間で8日の午前7時。
 だいぶネタになりそうではありますね。

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「全世界を制覇する」予定のウェブトゥーン、韓国国内で早くも成長がピークアウトしてしまう……

「財布のひもが固くなった」…ウェブトゥーン「有料読者」が大幅に減り、お金が向かうのは「こちら」に集中(ヘラルド経済・朝鮮語)
「有料決済」でウェブトゥーンを見る忠誠読者の支出額が減ったことが分かった。

27日、韓国コンテンツ振興院の「2024漫画産業白書」によると、今年ウェブトゥーンを有料決済した読者を対象に月平均支出額を尋ねた結果、 ▷3000~5000ウォン未満(18.6%)順の回答が出た。昨年同じ調査で「5000~1万ウォン未満(25.3%)」が1位を記録し、「1万~3万ウォン未満」の回答が19.8%だったのと比較して、読者の有料決済が減ったと見られる部分だ。

2022年と比較すると「1000~1万ウォン未満」支出比率は増えたが、ウェブトゥーンに3万ウォン以上使った読者比率は15.7%から今年5.6%に減った。

性別で見ると、男性が月平均ウェブトゥーン購入に使うと答えた金額は「5000ウォン~1万ウォン未満」が25.7%で最も多かった。女性は「1000~3000ウォン未満」が23.8%で1位を占めた。

女性の場合、5000ウォン未満の少額決済とともに3万ウォン以上決済する高額決済では、男性より高い割合を見せて消費パターンが大きく分かれる姿を見せた。

年齢別では10代と20代、30代とも毎月「1000~3000ウォン未満」を使う場合が最も多かった。 40代と50代は「5000~1万ウォン未満」を使っているという答えが最も多かった。

今年、社会関係網サービス( SNS )であるインスタグラムで連載されるウェブトゥーンを指す「インスタトゥン」の躍進も目立った。主にウェブトゥーンを見る際に利用するサービス3つを挙げる項目で、インスタグラムの利用率は20.9%で、カカオウェブトゥーン(20.8%)、レジンコミックス(9.5%)、トップトゥーン(8.8%)などを上回った。

1位のサービスでは、ネイバーウェブトゥーンが87.1%で圧倒的な立地を見せた。カカオページ(37.6%)、ネイバーシリーズ(27.6%)がその後に続いた。

特に20代ではインスタグラム利用率が30.0%に達し、カカオページ(29.6%)を破って2位を占めた。
(引用ここまで)


 韓国でウェブトゥーンに課金額が少なくなっている、とのニュース。
 NAVERの米国支社であるWebtoon社の第2四半期決算からすでにその傾向は見えていたのですが、韓国では完全にピークアウトした感じ。

 Webtoonの決算レポートによると月間アクティブユーザーが6.6%減。
 課金ユーザーは400万人から370万人に減少。
 韓国人の課金率は4.6%から4.7%に上昇したものの、今回の統計で課金額が目減りしていることが確認されたと。

 コロナ禍で需要の先取りをしすぎて「急成長!」ってやっちゃったのが失敗の原因かな。
 あの成長具合が未来永劫続くものとしてしまったんでしょうね。
 アメリカで上場しちゃったのもその一環かな。


 ただ、ウェブトゥーンについては韓国が先行しているのは間違いないところで。
 ……まあ、それを先行というべきなのかどうか微妙なところですが。

 でもって、先行している韓国でピークアウトしているのであれば、日本でもおそらく来年早々くらいにはピークアウトするんじゃないかなぁ……。
 なんならもうピークアウト来ててもおかしくないって感じです。
 そもそもピッコマとかウェブトゥーン(スマートゥーン)で宣伝打っているの見たことないですしね。
 Xで出てくるピッコマの広告、「進撃の巨人、全話無料!」とかそんなんばっかり。

 ちなみに日本と韓国でアクティブユーザー数はほとんど変わらないのですが、課金額はドル建てで3倍違うっていうね。
 東南アジア、ヨーロッパ、中国、さらに台湾、インドネシアと撤退を繰り返している状況で、単価の高い日本市場が最後の希望なんですよ。

 んでWebtoon社の3Q決算発表は11月7日予定。
 ここであるていどの方向性が見えてくるんじゃないかなぁ。

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韓国のウェブトゥーン、今度はインドネシア、台湾からも撤退……「日本のマンガが人気の地域」に進出しては撤退三昧

カカオヨーロッパに続き、インドネシア・台湾でもウェブトゥーンサービスを撤収(毎日経済・朝鮮語)
21日、情報通信技術(ICT)およびウェブトゥーン業界によると、この日カカオエンターテインメントは国内外の主要コンテンツプロバイダ(CP)に「選択と集中の観点でグローバル事業戦略を再検討し、カカオウェブトゥーン台湾サービスとインドネシアサービスを終了することにした」として「今後北米とタイに力量を集中する」という内容のメールを発送した。

会社側はインドネシアの場合は年内、台湾は来年に関連サービスを終了する予定だ。 その後、インドネシア現地法人と台湾支社の清算過程も進めるものと見られる。 (中略)

先立ってカカオピッコマは今年中にフランスに設立したヨーロッパ現地法人を解散することを決め、9月ヨーロッパ地域ウェブトゥーンサービスを終了した。 2021年の法人設立以来、3年ぶりのことだ。
(引用ここまで)


 「スマホに適した縦読みで世界を制する」との設定になっている韓国のウェブトゥーン。
 2029年には4兆円市場になっている予定です。

 ですが、今年だけで中国から撤退(NAVER)。
 フランスから撤退(カカオ)。
 すでに去年のうちにタイ、ベトナムからも撤退済(ピッコマ)。

 そして今回は台湾、インドネシアからもカカオは撤退することが決定したそうです。
 で、日本と北米市場に特化したいと。
 「世界」とは。


 中国でも日本のマンガ作品はよく読まれています。
 そしてなぜか電子書籍が縮小気味で、紙のコミックスが復権しつつあるとの話。
 ジャンプ+の編集者が「中国ではグッズがよく出る」「単巻100万部近い作品も!」と述べています。



 引用元のポストではアメリカではアニメ、フランスではマンガが受けていると。
 集英社のマンガ+は英語で日本と同時掲載、さらにスペイン語、タイ語、ポルトガル語、インドネシア語、ロシア語でも配信中。
 ウェブトゥーンが世界を制覇して、日本のマンガすら支配されるって設定もどこ行ったんでしょうね。

 台湾のマンガ人気は言うに及ばず、東南アジアでも売上を伸ばしています。
 ウェブトゥーンも「日本のマンガが人気の地域」に進出しているはずなのですが、撤退ばかり。
 来月にまた発表されるであろう、Webtoon社の決算が楽しみですね?

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韓国メディア「韓国のウェブトゥーンが日本のマンガ市場も、世界の市場も支配する!」→ピッコマ代表「日本のマンガ市場でウェブトゥーンのシェアは10~15%がいいところ」

「このままだと韓国に全部奪われる」歴代級1位になった…日本の「右往左往」(ヘラルド経済・朝鮮語)
「日本の強みだったテレビと半導体で韓国に押されて苦汁をなめた。 漫画も隣国(韓国)に押し出されるのか」(日本メディア)

IT強国の韓国が主導しているウェブトゥーンが大きな人気を集め、日本の懸念が高まっている。 日本の漫画メディアは「韓国ウェブトゥーンの影響力が大きくなり漫画強国日本に危機が訪れている」と伝えた。

日本の週刊誌フラッシュ(FLASH)は「紙面で出る日本の漫画はスマートフォンでは見られない。 しかし、ウェブトゥーンは一つ一つのカットが画面いっぱいに表示され、絵が大きく迫力も溢れている。 韓国ウェブトゥーンがZ世代から絶対的な支持を受けている」と分析した。 (中略)

カカオピッコマの第2四半期の日本国内の取引額は前年同期比3%、前四半期比6%ずつ成長した。 (中略)

今年、日本の電子漫画市場は韓国ウェブトゥーンの旋風的な人気に支えられ、前年比448億円増の5647億円を記録する見通しだ。
(引用ここまで)


 ちょっと面白いウェブトゥーン関連の話題があったのでチェックしてみましょうか。
 まず、冒頭記事のヘラルド経済のものですが。
 まるで最近、日本のメディアからウェブトゥーンすごいって話題が出たかのような話をしているのですが。

 文中にあるFLASHの記事が出たのって3月。
 それ以降はこれといってウェブトゥーンについて、輝かしい未来を語っているニュースがないのでしょうがないのでしょうね。
 Webtoon社の株価は半分になっちゃいましたし。

 ちなみにそのFLASHの記事も、FLASHの発行元である光文社がウェブトゥーンについての新書を出すのでそのプロモーション的な意味で書かれたもの。
 「4兆円市場が~」とか「半導体を韓国に奪われたようにマンガ市場も云々」みたいなものでした。
 その記事によると2022年から2029年にかけてウェブトゥーンの市場が7年で7倍になるそうですが。
 えーっと、7年で7倍になるために必要な1年あたりの成長率は……ざっくり32%ちょいか。


 先日の2Q決算だとWebtoon社の売上は前年同期比で売上は0.1%増だったかな。
 ……あれ?
 あと利用者も0.4%減。
 あれれー?
 不思議ですねー。
 ま、このあたりの数字はパンデミック時期に先取りしすぎてしまったせいだともいえますが。
 すでに天井をついてしまったのではないかとも感じられますね。

 あ、それと「日本のマンガと韓国のウェブトゥーンの割合がどうなっているのか」って話をちょっと前にしましたが。
 それをカカオのピッコマ代表が語っている記事がありました。

カカオピッコマのキム·ジェヨン代表、日本有料アプリ1位になった秘訣(朝鮮日報・朝鮮語)

 今年3月時点でピッコマでは4割が自社IPによるもので、6割が日本のマンガのものだそうです。意外と多いな。
 んで、ピッコマ側から推定しているLINEマンガ(NAVERウェブトゥーン)は20~30%がウェブトゥーン。残りの70~80%が日本のマンガであるとしているとのこと。
 で、全体市場では10~15%がウェブトゥーンだとの推定だそうです。
 Kindle等の他社や紙の市場も含めての統計ってことでしょう。

 意外と多いというべきか。
 そんなもんだろうね、とすべきか。実に微妙なライン。
 冒頭記事の最後の「ウェブトゥーンの旋風的な人気に支えられて日本の電子マンガ市場が拡大している」っていうのもなかなかのお笑いポイント。
 それでも日本で500~600億円くらいの市場は持っているってことですかね。大したもんじゃないでしょうか。

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韓国メディア「ウェブトゥーンの世界戦略のために市場の大きい日本で勝負だ!」……日本で売れてるのってもしかして日本のマンガ中心なのでは?

浮上する激戦地、日本… ウェブトゥーン市場「三つ巴」(マネーS・朝鮮語)
日本がウェブトゥーン市場の新しい激戦地として浮上している。 グローバルウェブトゥーン市場進出の重要な関門と思われるだけに、競争が激しいからだ。 米国と日本のビッグテック企業も日本ウェブトゥーン市場に挑戦状を突きつけた中で、K-ウェブトゥーンが「ウェブトゥーン宗主国」として日本内の立地を継続するか関心が集まる。 (中略)

国内ウェブトゥーン業者が海外市場攻略に力を入れる理由は、国内市場はすでに過飽和し、成長の勢いが弱まっているためだ。 (中略) コロナパンデミック期間に急増した利用者数が次第に減っている傾向だ。

国内主要ウェブトゥーンプラットフォームであるネイバーとカカオは各々「ラインマンガ」と「ピッコマ」を通じて日本ウェブトゥーン市場の主導権を握ろうと努力する。

ネイバーは2013年4月「ラインマンガ」をローンチングし、日本進出の第一歩を踏み出した。 ラインマンガは、日本の電子書籍サービス業「イーブックジャパン」との統合により、2000万人以上のMAUを確保し、日本のデジタルマンガ業界における強い地位を確保した。

ラインマンガが日本で成長できたのには、現地化戦略が大きな力を発揮した。 ラインマンガは日本の出版漫画市場が沈滞した状況でアマチュア作家たちに自身の漫画を連載できる空間である「インディーズ」を提供し、有望作家を発掘して新しいコンテンツを作りウェブトゥーン生態系を構築した。 これを通じて5月、グーグルプレイストアとアップルAPPストアを含む日本アプリマーケットで全体アプリ売上1位を記録した。

カカオは2016年に「ピッコマ」をローンチし、日本市場で急速に成長した。 ピッコマは紙の本の形の漫画(漫画)を主に楽しむ日本の読者の特性を把握し、スマートフォンで左右にめくりながら見ることができる「スワイプ」形の漫画鑑賞サービスを披露した。 ローカライズ戦略の結果、2020年7月以降、世界の漫画アプリ売上1位を維持しており、「待てば無料」のような独創的なビジネスモデルを通じて大きな成功を収めている。
(引用ここまで)


 「縦スクロール」で世界を席巻して4兆円市場を支配する予定になっているウェブトゥーン。
 なぜか攻略対象が日本になっています(笑)。世界どこ行った。
 なんでも「日本で通用するコンテンツが作れたら、フランスなどでも通用する足がかりになる」のだそうで。
 ……韓国発のコンテンツは現状じゃダメって言ってませんかね、それ。

 というか、「マンガアプリで1位!」って言っているだけで、どのタイトルが課金でトップなのかとか全然語られていないんですよね。
 アプリだけで「ウェブトゥーンが!!」って叫んでいるんですが、売れてるタイトルって日本のマンガなんじゃねっていう疑惑がある。


 っていうかLINEマンガではブルーロックが1位だし。

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 ピッコマは日本のマンガとSMARTOON(ウェブトゥーン)を別個ランキングにしているので、どちらが上かは不明にしてある。

スクリーンショット 2024-10-18 232604.png

 日本で売れてるの、日本のマンガなんじゃね?(2度目)
 まあ、詳しい自社コンテンツとそれ以外のコンテンツ割合とか出さないでしょうけどね。
 現状のIRですら出していないですし。

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業績悪化で株価下落のウェブトゥーン、対応に四苦八苦。「ウォン安、円安がなければ業績は伸びている」と主張

悪材料が重なったネイバーウェブトゥーン、投資家管理に総力…800万ユーチューバーとも協業(ソウル経済・朝鮮語)
成長の勢いが停滞し、公募価格対比株価が半分になったネイバーウェブトゥーンが、優秀作家の発掘と知識財産権(IP)の拡張を通じて、主力市場である日本と米国の攻略を強化する。 これを通じて企業価値を高める一方、遅々として進まない株価を引き上げるという戦略だ。 特に、投資家管理(IR)の強化と株主価値の向上のために、米国の金融投資業界で経験豊富な専門家を迎え入れるなど、多角的な努力に力を入れている。 (中略)

ネイバーウェブトゥーンは、ウォンと円安による為替効果を除去すれば、第2四半期の売上げが7億372万ドル水準で、前年同期比13.7%増えたと強調した。 (中略)

加入者800万人のユーチューブ「トライ・ガイズ」とも協業した。今月、米国ニューヨークで開かれる大型エンターテイメントフェア「ニューヨークコミコン2024」に史上最大規模で参加するなど、現地作家やファンとのコミュニケーションチャンネルも広がる。

広告事業も積極的に展開する予定だ。今年初め、ウェブトゥーンエンターテイメントはウェブ小説プラットフォームであるワットパッドと広告事業部を統合した。事業強化のための組織効率を拡大したのだ。今月7日から10日まで米国ニューヨークで開かれた広告・メディア行事「アドバータイジングウィークニューヨーク」に参加し、市場トレンドを点検した。キム・ヨンスウェブトゥーンエンターテイメント最高戦略責任者(CSO)は「オファーウォール(Offerwall・アプリなどで特定の作業完了時に報酬を受ける広告形式)や動画を短く見るなど、ユーザーの消費活動に現金の代わりに広告を見る方法で商品を多様化すること」 」と説明した。

このような努力にもかかわらず、ネイバーウェブトゥーンはショートフォーム(短い映像)コンテンツの影響力拡大に対応し、労使葛藤を解かなければならない課題も抱えている。ウェブトゥーン業界はチックトークとユーチューブショーツ、インスタグラム・フェイスブックリールズなどのショートフォームと利用者流入競争を繰り広げる状況だ。民主労総華島食品労組ネイバー支会はウェブトゥーンエンターテイメント上場後追加補償をめぐって6カ月目の合意点を見つけることができないとストライキ権限を含む争議権確保に乗り出した状態だ。
(引用ここまで)


 アメリカで株式上場したものの業績が伸びずに、株主訴訟までかけられているNAVERウェブトゥーン。
 この状況を脱しようとさまざまな手法をとっている、とのニュース。

 かつては「北米で課金文化を掘り起こしてしまえば、すぐにでも世界で4兆円産業になる」「そのすべてをウェブトゥーンが把握するだろう」「日本のマンガは没落する」みたいなことを言っていたのですが。

韓国発の「ウェブトゥーン」は5年後に4兆円市場になって日本の漫画を追い抜くだろう……あー、またその話を垂れ流しているんだ(楽韓Web過去エントリ)

 そのビジネスモデルはうまくいっていない状況が続いています。
 現状、日本と韓国以外で課金モデルはまったく広がっていない。
 で、北米ではいつもの「無料公開、広告で収入」ってパターンを継続する模様。


 広告収入モデル……なぁ。Googleとかなら圧倒的規模でなんとかなるんでしょうけども。
 コンテンツに広告つけたところでどこまで伸びるのか。なんなら広告見るのがいやでコンテンツを諦めるなんてパターンすらありますよね。
 そのやせ我慢、どこまで続くことやら。上場しちゃったからもう引き返せないんでしょうが。
 もう上場した以上、四半期ごとの業績を問われるようになってもしかたないんだよなぁ。

 世界戦略とやらも東南アジアから撤退し、フランスから撤退し、中国からも撤退
 「主力市場である日本と韓国、北米に注力する」とはしています。
 だいぶ「世界市場」が狭くなってませんかね?
 「似たようなコンテンツばっかり」っていわれている根本状況をどうにかしたほうがよさそうです。

 あ、それと「日本人漫画家がウェブトゥーンを学びに韓国に来ている」って記事もあったりします。

「漫画強国日本、今や韓国にウェブトゥーンを学びに来る時代…」製作からグローバル市場を目指す」(東亞日報・朝鮮語)

 バッドローなるウェブトゥーンの作者がなんか語っているんですが。
 ……知らないなぁ。
 「韓国独自の展開ではなく、グローバルな読者を意識して描く」「(ウェブトゥーンが)アジアのディズニーになるのは時間の問題」
 まあ、時間の問題なら放っておいてもいいかぁ(笑)。

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韓国メディア「ウェブトゥーン上場の祭は終わった……株主訴訟に株価下落、将来の見えない決算。ユーザーからは『似たような作品ばかり』とクレーム。ここから立て直せる未来はあるのか?」

カテゴリ:サブカルチャー コメント:(97)
「祭りは終わった」…ナスダック、苦味を味わうネイバーウェブトゥーン(毎経エコノミー・朝鮮語)
6月27日。 米ニューヨークは「緑の波」でいっぱいだった。(中略)上場初日の株価は公募価格対比10%近く上がり「アジアのディズニー」という素敵なニックネームも付けられた。 しかし、幸福ストーリーはちょうどここまでだった。 (中略)

米国現地株主集団訴訟は「ロビンス·ゲラー·ルードマン&ダウド(Robbins Geller Rudman&Dowd)」「BG&G(Bronstein、Gewirtz&Grossman)」等のローファームが主導する。 彼らが訴訟に飛び込んだ理由は明確だ。 上場直後(8月9日)に発表された第2四半期の業績が、現地証券街のコンセンサス(業績展望値)を大きく下回ったことを指摘した。 ウェブトゥーンエンターの第2四半期の売上は3億2097万ドル、営業利益は7660万ドルの赤字となった。 売上と営業利益のコンセンサス(3億4080万ドル、2890万ドルの赤字)に比べ、はるかに低い数値だ。 彼らは「上場後6週間ぶりに発表された第2四半期実績が証券街コンセンサスと差が大きいということはウェブトゥーンエンターが上場当時S-1(証券申告書)などに必ず記入しなければならない内容を故意に抜いたり、虚偽情報を提供した可能性が高いという意味だ。 業績下落は株価急落の原因となり、投資家の損害につながった」と主張する。 第2四半期の業績発表後、ウェブトゥーンエンターの株価は8月8日の20.6ドルから8月9日には12.7ドルへと38.3%下落した。 最近になって、1株当たり10ドル崩壊の懸念も出ている。 (中略)

株価急落と内憂外患まで重なった状況。 今や市場の関心は今後の事業展望と実績改善の可能性に注がれる。

まず、当面の指標は良くない。 収益と関連した直接的な指標である月間有料利用者数(MPU)と平均決済額(ARPPU)の推移が下落傾向だ。 特に、核心市場である韓国内の実績が低迷している。 2022年第1四半期以降、400万人台を維持していたMPUは、昨年第4四半期は390万人に減り、今年第1四半期と第2四半期はそれぞれ380万人、370万人を記録した。 ARPPUも2022年第2四半期と第3四半期に9ドル台と現れたが、今年第2四半期には7.5ドルまで下がった。 また、別の主要市場である日本のARPPUも21.2ドルで、前年同期(22.5ドル)比1ドル以上下落した。

韓国と日本の利用者の間ではネイバーウェブトゥーンの連載作数は増えたが、実際に読めるウェブトゥーンを探すのは難しいという不満が出ている。 一つの作品が人気を集めれば、それと似たジャンルの作品だけがあふれ、多様性が足りないということだ。 最近の作品の大部分は「学園物」「回帰物」などに注がれる。 一部の利用者からはストーリーだけでなく「作品の絵柄まで似ている」という指摘も出ているほどだ。
(引用ここまで)


 はい、こちらが現在のウェブトゥーン社の株価。

スクリーンショット 2024-10-03 12.07.44.png

 一時期は10ドルを突き抜けるくらいの勢いだったのですが、アメリカ市場の地合いがよいこともあって多少戻しています。
 昨日の価格で11ドル70セント。
 ただ、上場来高値の25ドル60セントと比べると半分以下。
 公募価格の21ドルと比べてもほぼ半値。

 株価下落の最大の原因が第2四半期の決算が市場予想にまったく届かなかったこと。

・市場予想:売上 3億4080万ドル 利益 マイナス2890万ドル
・実際:売上 3億2097万ドル 利益 マイナス7660万ドル

 まあ、これじゃ株主訴訟が起きてもしかたないですね。


 かつ、もはや成長基調に乗っていない。
 IRによると主要国のひとつである韓国では月間アプリ利用者数が、1年前の400万人から370万人に減少。
 日本のアプリ利用者の増加もそこまでではなく、190万人→220万人ていど。
 その他地域の利用者は180万人→180万人で割合的には2%減少。
 全体で0.4%の減少。

 有料利用者は4.6%から4.7%への微増。
 決済額は11ドルから11.2ドルへの微増。
 ……将来がまったく見えてこないな、この決算。

 まあ、上場したってことはこうした四半期ごとの決算を見られて、将来性の有無を精査されることを前提でお金を投資家からもらっているわけですから。
 その流儀に従うしかないわな。

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「アメリカ株式市場に上場で資金調達→世界征服だ!」と鼻息の荒かったネイバーウェブトゥーン、3ヶ月後に株価半減でしおしおに……

ネイバーのウェブトゥーンを信じたのに…韓国ウェブトゥーン株の「涙」(アジア経済・朝鮮語)
国内株式市場でウェブトゥーン株(株)が急落し、投資機会が訪れたという分析が出た。 ウェブトゥーン業種はネイバーウェブトゥーンの上場を控えて株価が上昇したが、その後下落の流れが続いている。 (中略)

今年に入ってウェブトゥーン業種に対する投資心理に影響を与えたイベントは、ネイバーウェブトゥーン(ウェブトゥーンエンターテインメント)の米ナスダック市場への上場を挙げることができる。 公募価格21ドルで上場し、最高25.7ドルまで上昇したが、最近10.4ドルまで下落した。 公募価格の半分水準で株価が下がり、ウェブトゥーン業種に対する投資心理も弱まった。

ウェブトゥーン・エンターの売上げのうち80%は有料決済で発生する。 ウェブトゥーンエンターの第2四半期の売上高は3億2100万ドルで、昨年同期比0.1%増加した。 今年第2四半期のウォン安と円安が進んだ。 韓国と日本の売上比重が高いウェブトゥーンエンターが売上をドルに換算した時、不利な状況だった。 ウォンと円の為替レートが正常化しているだけに、今年第3~第4四半期の実績は市場の期待値を充足する可能性が高い。

ウェブトゥーンエンターテインメントの株価が底という認識が強くなれば、国内証券市場に上場したウェブトゥーン業種も反騰の機会をつかむことができる。
(引用ここまで)


 ネイバーのウェブトゥーンがアメリカのNASDAQで上場して「資金調達するぞ!」と大騒ぎしていました
 公募価格は21ドル。
 6月27日の上場初日は23ドルまで上昇して「ウェブトゥーンの未来は明るい」とかなんとか語られていたのですよ。

 現在の株価、10.31ドル。
 初日終値の半分以下です。下落幅は55%ほど。
 ……あ、ほら。こういうのって地合もありますから。
 いくら将来性があるっていっても、アメリカの株式市場が下落していたらどうしようもないですもんね!

 どれどれ……S&P500の6月27日は5482.87か。昨日は5626.02。
 S&P500は2.6%ほど上げてますね。


 あれ?
 ……あ、ほら。
 ウェブトゥーンエンターテインメントが上場しているのはNASDAQですから。
 NASDAQのほうをチェックしないと意味がないですね。

 NASDAQの平均は6月27日は17,858.674ドル。
 昨日の終値は17,683.976ドル。
 ほらほら、NASDAQの平均株価下げてますよ。下落幅1%未満ですけどね。

 まあ、ここから見えることはアメリカではさほど期待されていないのだなってことくらいですかね。
 記事では「ここが底値だと認識されれば反騰も!」ってありますが。
 ここから21ドルの公募価格まで約2倍。かなり辛そうな旅路に見えます。

 ウェブトゥーンにかぎらず、マンガやエンターテインメントは属人性が高いので危険なんですよね。短期での売買ならともかく。
 YouTuberを集めたところも、Vtuber事務所も、普通のタレント事務所も同じことで。
 人気の中心が辞めたとか、連載終了したとかってことに株価が大きく左右されかねないので個人的には長いホールドはおすすめできません。
 短期で「人気が出た!」って時に手放すのがよいかと思われます。

 ネイバーウェブトゥーンは高騰したことがそんななかったですけどね。
 まあ……がんばれ。

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