シチズンサイエンスとは

一般の方が行う研究活動のことです。シチズンサイエンスは世界的に広がりを見せており、研究を職業とする科学者や公的な研究機関と協調して行われることもあります。日本心理学会は、認定心理士の皆様と研究を行い、これからの心理学を共に創り上げることを目的に、シチズン・サイエンス プロジェクトを始めました。

以下の「プロジェクト名」をクリックすると、各研究プロジェクトの背景・目的を読むことができます。「方法」をクリックすると、その研究プロジェクトの実施方法の詳細を閲覧することができます。研究プロジェクトに参加し、データを取得したら「結果」をクリックして、皆様が得たデータを入力してください。得られた結果は日本心理学会が解析し、論文発表、学会発表を通じて公表します。

サイコロロジック・プロジェクト

※サイコロロジック・プロジェクト終了について（2022年7月1日）

このプロジェクトでは、認定心理士の方に、官公庁事業公示案件や企業のマーケティングフェーズでの意見抽出・専門的評価などの調査にアドバイザーという形でご参加いただきます。事前に了承を得た認定心理士の方を対象とし、上記案件で調査を行った際に、そのテーマに基づいたアンケート調査への回答や、自由記述による意見の抽出、専門分野に関するインタビュー等へご参加いただきたいと考えております。さらに，本プロジェクトを通じて認定心理士の皆様方の知見の社会実装、アドバイザーとしてのスキルの向上につなげていくことを検討しております。

高齢者の社会参画を促進する方法を検討するための、人との繋がり状況の調査

医療費及び介護費の抑制や、孤立や孤独の解消のために、高齢者の社会参画を促進することは、日本社会の喫緊の課題となっています。そして、高齢者の人との繋がり状況を把握することは、この社会参画を促進する方法の検討に繋がる重要な調査テーマです。株式会社三菱総合研究所と日本心理学会は、高齢者を対象としたアンケート調査を行い、高齢者の社会参画状況を把握し、社会参画を促進する方法の検討に繋げるための調査を行うこととしました。

災害碑発掘プロジェクト －災害の記憶を未来に届けるために－

災害の記憶が途絶えることのないよう、日本全国に災害碑が建てられています。災害碑は、災害を忘れてしまうことのないように、災害はいつでも起こりえることを常に意識しておくために地域の先輩が残してくれた貴重な備えです。しかし、東日本大震災でも西日本豪雨災害でも、人々の心に潜む正常性バイアス※が、災害碑の機能を妨げました。災害碑はどうすれば機能を発揮してくれるのでしょうか。この問題を、認定心理士の方によるシチズンサイエンスの力で解決するのが、災害碑発掘プロジェクトです。

アプリケーション「マイME-BYOカルテ」に実装された「未病指標」の操作性の検討

新型コロナウイルスが蔓延し、健康とは？を考える機会が増えました。現在、日本心理学会シチズン・サイエンスプロジェクトでは、健康に関するプロジェクトとして「アプリケーション「マイME-BYOカルテ」に実装された「未病指標」の操作性の検討」を実施中です。認定心理士の皆さんが心理学を学ぶ過程で培った、高い内省報告技術を駆使して、アプリケーションの操作性を評価してほしいと官公庁から依頼がありました。ぜひ、ご協力お願いいたします。

潜在的連合テストによる「ジェンダー」-「科学」ステレオタイプの測定

潜在的連合テスト（IAT）は、われわれが意識できない思考や感情の根源を探る手段として開発されたテストです。この研究は以前に日本でも実施され、約2,500人がIATを受けました。このプロジェクトでは、認定心理士の方に実験者兼実験参加者としてプロジェクトに参加していただき、「人文学と女性」・「科学と男性」とを結びつける潜在的ステレオタイプの程度を測定するIATを受けていただきます。これにより、ジェンダーステレオタイプの経年変化と理科と数学の成績の性差の経年変化を明らかにすることを目的とします。