4コマ英会話181230道端でするのは
ss181229俺と隣の吸血鬼さんとアルパカ
ss181229俺と隣の吸血鬼さんと自己主張
「もう~いくつ寝ると~お正月~♪」
「何歌っているんですかっ。
この窓を開け放したお掃除日和に
炬燵で丸まっているんじゃなくて
のびのびと独占してますね。
足が出てますよ」
呆れかえってクイック○ワイパーを
片手でぽんぽんと叩きながらそう言う
その様は、鞭を持った女教師!
いや、今時そんなの漫画の中だけだよな。
「今不埒な事を考えていませんでしたか」
すっと、目を細める目の前の男っ。
「いや、鞭を持った巨乳の女教師とか
考えてないから」
「考えているじゃないですかっ。
しかもナンデスカソノセッテイ」
「う、うわぁ。炬燵から引きずり出すなぁ」
サラサラ黒髪、見たら女がほっとかない
アイスブルーの瞳が今は怖い。
男にしては細いのにどこからそんな力が!
やっぱり吸血鬼だからか。
あ、そうなんです。
今俺を炬燵から引っ張り出したの、
アパートの隣に住む吸血鬼さんなんです。
ひょんな事から知り合ったんだけど、
色々諸事情があって、
俺が、血液を提供する代わりに
家事一切をやってもらっている。
しかもこの吸血鬼さん、血を飲むと
目からルビーが出てくるんです!
その分け前を俺はもらっている。
おかげで、前職のブラック企業を
おさらばして、
定刻定時出社退社残業無しの
休日出勤も無いという
ホワイト企業に無事転職♪。
あ、これは吸血鬼さんの条件でもあって。
何でも、慢性睡眠不足の
不規則な生活コンビニ食で命をつなぐ
生活をした血はまずいんだと。
ま、利害が一致しているからいいんだけどね。
「いいですね。今から大掃除しますよ」
「え~。大掃除なんか大晦日でいいじゃんかぁ。
今日と明日は休もうよぉ」
「だめです。私の部屋とあなたの部屋二人分
片づけますから。
特にあなたは何溜めこんでいるんですかって位
ガラクタがありますよね」
「あ、あれはガラクタじゃないっお宝だ」
「だったら埃はらって整理して下さい。
あれだけでも半日かかりますよ。
私は台所をやります」
「へいへい、わかりやしたよ」
こうして俺達は大掃除をしたのだった。
そして夕方。
「ふぅ、さっぱりしたぁ。ちょっと早いけど
お風呂入るといいよな」
「そうですね。もう少ししたら夕飯にしますけれど
少し休憩しましょう」
吸血鬼さんは背筋を伸ばして正座をして
炬燵に入っている。
俺はあぐらをかいて炬燵に入った。
そして、炬燵の上の蜜柑を一つ取る。
「そういえばさ、昨日仕事納めだったろ。
で、結構急いで駅に向かう人がいてさ。
俺、そういう人たちを眺めながら
駅に向かっていたんだよ。
そしたらさ、その中の一人のOLさん。
バッグがさぁ」
「バッグが?」
吸血鬼さんが蜜柑の皮を剥きながら
俺を促す。
「うん、ほら大手芸能プロダクションの
ユニット、山風のロゴが入った
バッグだったんだよ。
多分コンサート会場で買った
バッグみたいでさぁ」
「・・・その方、仕事じゃないんじゃないですか」
「うーん。でもビジネスバッグも持って、
サイドバッグに持っていたからなぁ」
「じゃぁ、私物を入れていたのかもしれませんね。
会社でロッカーに入れればいいですから」
「それもそうだな。それでな、次に
駅のエスカレーターに乗っていたら、
前の女の子が『ペッパーアルパカ』って
書かれている上に、
動物のアルパカのイラストが入っている
バッグを持っていたんだ。
胡椒とアルパカの間になんの因果関係が
あるのか目が点になったよ」
そう言ってまるごとの蜜柑の半分を
口に入れる。
そして続ける。
「それにさ、そのバッグに小さく英語で
『闇に世界が閉ざされている時、
貴方は星をみるだろう』
って書かれていてさ。
さらに意味が分からなくなっちまった」
すると吸血鬼さんがむぐ、とむせたので
俺は慌てた。
ゲホゲホと吸血鬼さんがむせ込んで
ちょっと目じりに涙が浮かんでいる。
その目じりを吸血鬼さんがぬぐいながら
「その女性は何か悩み事が
あったのかもしれませんね」
「どうだろう?アルパカが可愛いから
使っているだけかもしれないぜ」
「ま、まぁ。服飾品は無言の自己主張
ですからね。
そっとしておいてあげたほうがいいと
思いますよ」
「もちろん、何も言わないけど、
自己主張ねぇ。何が言いたかったんだろ」
しばし悩む俺達だった。
了
「もう~いくつ寝ると~お正月~♪」
「何歌っているんですかっ。
この窓を開け放したお掃除日和に
炬燵で丸まっているんじゃなくて
のびのびと独占してますね。
足が出てますよ」
呆れかえってクイック○ワイパーを
片手でぽんぽんと叩きながらそう言う
その様は、鞭を持った女教師!
いや、今時そんなの漫画の中だけだよな。
「今不埒な事を考えていませんでしたか」
すっと、目を細める目の前の男っ。
「いや、鞭を持った巨乳の女教師とか
考えてないから」
「考えているじゃないですかっ。
しかもナンデスカソノセッテイ」
「う、うわぁ。炬燵から引きずり出すなぁ」
サラサラ黒髪、見たら女がほっとかない
アイスブルーの瞳が今は怖い。
男にしては細いのにどこからそんな力が!
やっぱり吸血鬼だからか。
あ、そうなんです。
今俺を炬燵から引っ張り出したの、
アパートの隣に住む吸血鬼さんなんです。
ひょんな事から知り合ったんだけど、
色々諸事情があって、
俺が、血液を提供する代わりに
家事一切をやってもらっている。
しかもこの吸血鬼さん、血を飲むと
目からルビーが出てくるんです!
その分け前を俺はもらっている。
おかげで、前職のブラック企業を
おさらばして、
定刻定時出社退社残業無しの
休日出勤も無いという
ホワイト企業に無事転職♪。
あ、これは吸血鬼さんの条件でもあって。
何でも、慢性睡眠不足の
不規則な生活コンビニ食で命をつなぐ
生活をした血はまずいんだと。
ま、利害が一致しているからいいんだけどね。
「いいですね。今から大掃除しますよ」
「え~。大掃除なんか大晦日でいいじゃんかぁ。
今日と明日は休もうよぉ」
「だめです。私の部屋とあなたの部屋二人分
片づけますから。
特にあなたは何溜めこんでいるんですかって位
ガラクタがありますよね」
「あ、あれはガラクタじゃないっお宝だ」
「だったら埃はらって整理して下さい。
あれだけでも半日かかりますよ。
私は台所をやります」
「へいへい、わかりやしたよ」
こうして俺達は大掃除をしたのだった。
そして夕方。
「ふぅ、さっぱりしたぁ。ちょっと早いけど
お風呂入るといいよな」
「そうですね。もう少ししたら夕飯にしますけれど
少し休憩しましょう」
吸血鬼さんは背筋を伸ばして正座をして
炬燵に入っている。
俺はあぐらをかいて炬燵に入った。
そして、炬燵の上の蜜柑を一つ取る。
「そういえばさ、昨日仕事納めだったろ。
で、結構急いで駅に向かう人がいてさ。
俺、そういう人たちを眺めながら
駅に向かっていたんだよ。
そしたらさ、その中の一人のOLさん。
バッグがさぁ」
「バッグが?」
吸血鬼さんが蜜柑の皮を剥きながら
俺を促す。
「うん、ほら大手芸能プロダクションの
ユニット、山風のロゴが入った
バッグだったんだよ。
多分コンサート会場で買った
バッグみたいでさぁ」
「・・・その方、仕事じゃないんじゃないですか」
「うーん。でもビジネスバッグも持って、
サイドバッグに持っていたからなぁ」
「じゃぁ、私物を入れていたのかもしれませんね。
会社でロッカーに入れればいいですから」
「それもそうだな。それでな、次に
駅のエスカレーターに乗っていたら、
前の女の子が『ペッパーアルパカ』って
書かれている上に、
動物のアルパカのイラストが入っている
バッグを持っていたんだ。
胡椒とアルパカの間になんの因果関係が
あるのか目が点になったよ」
そう言ってまるごとの蜜柑の半分を
口に入れる。
そして続ける。
「それにさ、そのバッグに小さく英語で
『闇に世界が閉ざされている時、
貴方は星をみるだろう』
って書かれていてさ。
さらに意味が分からなくなっちまった」
すると吸血鬼さんがむぐ、とむせたので
俺は慌てた。
ゲホゲホと吸血鬼さんがむせ込んで
ちょっと目じりに涙が浮かんでいる。
その目じりを吸血鬼さんがぬぐいながら
「その女性は何か悩み事が
あったのかもしれませんね」
「どうだろう?アルパカが可愛いから
使っているだけかもしれないぜ」
「ま、まぁ。服飾品は無言の自己主張
ですからね。
そっとしておいてあげたほうがいいと
思いますよ」
「もちろん、何も言わないけど、
自己主張ねぇ。何が言いたかったんだろ」
しばし悩む俺達だった。
了
4コマ英会話181229続くよ続く・・・
4コマ英会話181228無謀を学べ
ss181227 俺と隣の吸血鬼さんと俺の決意
ss181227 俺と隣の吸血鬼さんと俺の決意
「何をぼーとしているのですか」
アパートの隣に住んでいる吸血鬼さんが
俺に問う。
そう、吸血鬼。
ひょんな事から知り合って
俺の血を食事として提供する代わりに
家事一切を引き受けてもらっている。
なんと彼、俺の血を吸うと
目からルビーが出るのだ。
その分け前も俺にくれるというので
俺は前職のブラック企業とおさらばして
定刻出社退社の残業なし休日出勤なしの
ホワイト企業に無事再就職。
これは吸血鬼さんも望んでいたことで、
コンビニで命を繋いで常に睡眠不足の
慢性疲労体質の血はまずいんだそうな。
ま、そんな事を思い出しながら
炬燵の上の蜜柑に手を伸ばす。
そして吸血鬼さんの質問に答える。
「ん~。仕事の事」
すると吸血鬼さんも蜜柑に手を伸ばし
きれいな指先で丁寧に蜜柑をむきながら
「おや、貴方の会社は家に帰ってまで
仕事をさせる会社ではないはずですが」
「ああ、今の仕事楽しいんだよ。
ほら、前の会社はさぁ。なんていうの
いわゆるパワハラってやつでさ。
部下をクズだ使えねぇボケだの
言って委縮させてこき使ってただろ?
今はさ、自分の意志で考えて
それをきちんと評価してアドバイス
してくれるんだよ。
俺の事を認めてくれているんだよな
だからゲームしてるみたいんで楽しいんだ。
もちろん、辛いこともあるけどな」
でも、そんなの辛いうちにはいらない。
俺は蜜柑を半分に割って、
一方を口にほおりこむ。
「ふふ、なんかほおがリスみたいですよ。
それで、どうなんですか」
「うん。前の会社はさ人を委縮させて
支配してこき使っていただろ。
いわゆる社畜って奴だ。
だけど、ちょうど吸血鬼さんに会った頃、
俺もう疲れ果ててたんだよ。
だから辞めようと思ってたんだ。
吸血鬼さんがご飯作ってくれて
目からルビーが出てきたとき。
あ、もういいや。俺辞めようって
決断したんだ。
それで次の日辞表を叩き付けたら、
案の定上司はさ、お前みたいな
役立たず、この会社以外に使いもんに
ならねぇよって捨て台詞吐かれてさ。
その時俺、自分が一番自分を大事にする事を
試されてるんだって思ったんだ。
俺はそんなクズじゃねぇ。
もしかしたらホームレスになるかも
しれないけれど、
こんなセリフ吐くやつと一緒にいたくないんだ。
俺自身の為にそう俺の自信の為にってね。
以前の俺だったらそのセリフ聞いて
尻尾まいて逃げてただろうけどな」
そう言うと吸血鬼さんはにっこりほほ笑んだ。
「苦労されたんですね」
「・・・そう、苦労したのかな?
もう過去の事だから分かんねぇや」
俺はそう言って手に残っていたもう半分の
蜜柑を口にほおりこむ。
吸血鬼さんが身を乗り出して、
俺の口についた蜜柑の筋をその綺麗な
指先で取る。
「貴方が今幸せならそれでいいですよ」
私もおいしい血が飲めますからね。
そう言って彼は微笑んだ。
了
「何をぼーとしているのですか」
アパートの隣に住んでいる吸血鬼さんが
俺に問う。
そう、吸血鬼。
ひょんな事から知り合って
俺の血を食事として提供する代わりに
家事一切を引き受けてもらっている。
なんと彼、俺の血を吸うと
目からルビーが出るのだ。
その分け前も俺にくれるというので
俺は前職のブラック企業とおさらばして
定刻出社退社の残業なし休日出勤なしの
ホワイト企業に無事再就職。
これは吸血鬼さんも望んでいたことで、
コンビニで命を繋いで常に睡眠不足の
慢性疲労体質の血はまずいんだそうな。
ま、そんな事を思い出しながら
炬燵の上の蜜柑に手を伸ばす。
そして吸血鬼さんの質問に答える。
「ん~。仕事の事」
すると吸血鬼さんも蜜柑に手を伸ばし
きれいな指先で丁寧に蜜柑をむきながら
「おや、貴方の会社は家に帰ってまで
仕事をさせる会社ではないはずですが」
「ああ、今の仕事楽しいんだよ。
ほら、前の会社はさぁ。なんていうの
いわゆるパワハラってやつでさ。
部下をクズだ使えねぇボケだの
言って委縮させてこき使ってただろ?
今はさ、自分の意志で考えて
それをきちんと評価してアドバイス
してくれるんだよ。
俺の事を認めてくれているんだよな
だからゲームしてるみたいんで楽しいんだ。
もちろん、辛いこともあるけどな」
でも、そんなの辛いうちにはいらない。
俺は蜜柑を半分に割って、
一方を口にほおりこむ。
「ふふ、なんかほおがリスみたいですよ。
それで、どうなんですか」
「うん。前の会社はさ人を委縮させて
支配してこき使っていただろ。
いわゆる社畜って奴だ。
だけど、ちょうど吸血鬼さんに会った頃、
俺もう疲れ果ててたんだよ。
だから辞めようと思ってたんだ。
吸血鬼さんがご飯作ってくれて
目からルビーが出てきたとき。
あ、もういいや。俺辞めようって
決断したんだ。
それで次の日辞表を叩き付けたら、
案の定上司はさ、お前みたいな
役立たず、この会社以外に使いもんに
ならねぇよって捨て台詞吐かれてさ。
その時俺、自分が一番自分を大事にする事を
試されてるんだって思ったんだ。
俺はそんなクズじゃねぇ。
もしかしたらホームレスになるかも
しれないけれど、
こんなセリフ吐くやつと一緒にいたくないんだ。
俺自身の為にそう俺の自信の為にってね。
以前の俺だったらそのセリフ聞いて
尻尾まいて逃げてただろうけどな」
そう言うと吸血鬼さんはにっこりほほ笑んだ。
「苦労されたんですね」
「・・・そう、苦労したのかな?
もう過去の事だから分かんねぇや」
俺はそう言って手に残っていたもう半分の
蜜柑を口にほおりこむ。
吸血鬼さんが身を乗り出して、
俺の口についた蜜柑の筋をその綺麗な
指先で取る。
「貴方が今幸せならそれでいいですよ」
私もおいしい血が飲めますからね。
そう言って彼は微笑んだ。
了