トロピカル~ジュ!プリキュアが最終回を迎えました。
明るく楽しい作風で1年間をあっという間に駆け抜けました。
あとまわしの魔女とキュアオアシスの物語、そしてそれを踏まえたローラの最後の決断とラストの展開はとても素晴らしかったですよね。
もちろんプリキュアは子供向けアニメなので、子供たちが楽しんでくれたかどうかが最大のポイントで、大人がどう楽しんだかは意味の無い数字ではあるのですが、せっかくなので「大人がどう楽しんでいたのか?」を数値から見てみます。
「実況ツイート数」を見てみると、面白い事が判りました。
トロピカル~ジュ!プリキュアは「実況」に強かったのです。
(データはアニメレーダー様より引用)
近年3作品のTwitter実況の参加人数、つぶやき数の平均は以下の様になっています。
トロピカル~ジュ!プリキュアは、実況参加人数こそ前作「ヒーリングっど♥プリキュア」とほぼ同数なのですが、つぶやき数が平均19,759と前作比110%となっています。
参加人数は同程度で、つぶやき数が110%という事はすなわち、
「一人当たりのつぶやき数」が例年よりも多かったシリーズと言えます。
このグラフは近年3作のプリキュアのツイッター実況のつぶやき数の推移です。
縦軸がつぶやき数、横軸は話数です。
赤い線が「トロピカル~ジュ!プリキュア」です。
(※ヒーリングっど(青)の低い所は再放送期間です)
トロピカル~ジュ!プリキュアの実況ツイート数は開始から高い数で安定し、中盤までほぼ落ちる事がありませんでした。
特に序盤3~5月で実況つぶやき数が全く落ちることなく高い数字をキープし続け6月の「キュアラメールの初変身」まで勢いを維持していたのは結構凄いことなのでは、と思います。
トロプリは、従来のシリーズよりも「ツッコミ所」が多い様に感じられ、それをつぶやく人が多かったのではないでしょうか。(特に皆が作風に慣れるまでの最初の数ヶ月はツッコミが多かった様に思われます)
では、トロピカル~ジュ!プリキュアではどのお話が(大人的に)盛り上がっていたのでしょうか?
トロプリだけを取り出したものが下記のグラフです。
まず1番の特徴は、真ん中右よりの一番高いポイント、第33話「Viva!10本立てDEトロピカれ!」です。
この回は、あまりにもあまりなカオスっぷりにツイート実況も大いに盛り上がりを見せました。
通常、どのシリーズでもプリキュアのツイート実況は「第1話」が最も高く、次いで「最終話」となるのが普通なのですが、
トロプリではこの「第33話」のつぶやき数が1年を通して最も高くなるという、ある意味異常事態が起きたのです。
カオスと表現して良いのかどうかレベルのカオスさで11本の短編をやり遂げた伝説の回です。
雑誌インタビューでも「伝説を作る」と意気込んで作ったと語られる第33話ですが、その目論見通り(少なくとも大きなお友達には)伝説となった様です。
その他、中盤のキュアラメールの初変身回である第17話「人魚の奇跡!変身!キュアラメール!」や、
田中裕太さんが絵コンテ、演出を手掛け、「これは劇場版か?」と思わせる程の動きと演出でファンを魅了した第29話「甦る伝説!プリキュアおめかしアップ!」なども実況が大いに盛り上がりました。
つぶやき数でソートした上位10話は下記の様になっています。
「開始から1か月」「終盤の1か月」「追加戦士の1か月」は盛り上がりを見せるのはある意味例年通りなのですが、
9~10月に放送された29話「甦る伝説!プリキュアおめかしアップ!」、33話「Viva!10本立てDEトロピカれ!」あたりが上位に入ってくるのが、トロピカル~ジュ!プリキュアの特徴だったといえるのではないでしょうか。
9月、10月あたりは、追加戦士エピソードもひと段落し、つぶやきもちょっと落ち着きを見せるのですが、実は「最終アイテム」が登場し、この先ラストバトルへと盛り上がっていくための、ある意味「クリスマス商戦に向けた重要な季節」でもあります。
そんな時にWEBでの露出をふやす事が出来たのは良かったのではないでしょうか。
トロピカル~ジュ!プリキュアは、その明るく楽しい作風が特徴だったのですが
面白い行動にツッコミを入れたかと思いきや、
次の瞬間には「めっちゃ感動する」展開になり、
そのまま終わるかと思いきや最後にまたオモシロ展開になる、
みたいな流れが日常茶飯事で、感情の起伏が激しいジェットコースター的な物語展開でもありました。
そういった意味でもトロピカル~ジュ!プリキュアは、大人的には「実況向け」な作品だったといえるのではないでしょうか。
トロプリ、1年間もの凄く楽しいシリーズでした。
(おわり)