「ポチッ」とボタンを押した瞬間から、
私の心臓は高鳴っていた。
それはまるで、プレゼントを開ける前の子供のような高揚感。
画面に表示された「ご注文ありがとうございます」の文字が、
私の期待感をさらに大きく膨らませる。
今回購入した商品は、ずっと欲しかった限定カラーの腕時計。
SNSで見かけて一目惚れし、即決した。
写真で見る限り、上品な光沢と繊細なデザインが、
私の腕に良く合いそうな予感。
でも、実物を見てみないと分からない不安もある。
注文から数日後、待ちに待った商品が届いたという通知がスマホに届いた。
仕事中だったため、すぐに受け取りには行けず、
帰宅するまでの間、何度も何度も通知画面を確認してしまう。
まるで子供がサンタクロースのプレゼントを待つように、
ソワソワが止まらない。
ようやく帰宅し、玄関のドアを開けると、
そこには待ち焦がれていた小包が置かれていた。
まるで私を歓迎するかのように、小包は大きく口を開けていた。
深呼吸をして、ゆっくりと包みを開けていく。
中から現れたのは、想像していた通りの美しい腕時計だった。
箱から取り出し、そっと腕に巻いてみる。
上品な重みに包まれ、心が満たされる。
鏡に映る自分を見て、思わず笑顔がこぼれる。
ネットショッピングは、まるで宝探しのようなものだ。
画面越しに選んだ商品が、自分の元に届くまで、
どんな出会いがあるのか分からない。
時には失敗して後悔する。
時には期待以上で興奮する。
そのワクワク感が、私を何度もネットショッピングへと駆り立てる。
この腕時計は、単なるアクセサリーではなく、
私にとって特別な思い出となるもの。
それは、ネットショッピングという行為を通して、
得られた貴重な経験の一つ。
「さあ。今日は何かあるかな」
そんなワクワク感の中、スマホの画面を見ている。