ざべすの沼津散歩 - プール雨

プール雨

幽霊について

ざべすの沼津散歩

 おはようございます! ざべす辺境伯領国より、日曜日さん到来のお知らせです。

ざべすよ!

 ざべすたちは先日、みんな一斉に誕生日を迎えました。正確には、雨子の誕生日なのですけど、ざべすたちは誕生日がはっきりしないので、雨子と同じ日がそうだということにして、毎年盛大に祝う習わしとなっております。

 今年は生誕祭関連イベントとして、沼津・三島旅行に出かけました。いつも特急や新幹線の指定席でははりきってお菓子やジュースをぱくぱくいただくのですけど、この日はひかえめに、みんなでヨーグルトを飲んで整腸にいそしむことにしました。新幹線があっという間に着いてしまうことがわかっていたからです。

しゅっぱーつ!

とうちゃーく!

 まずはお茶です。「阿蘭陀館」というコーヒーの名店に行ってみました。

まずはコーヒーです

うわあ

 重厚で豪華なたたずまいの店内に、一同大興奮です。

お店の中に公衆電話があったのですね

水出しコーヒーができあがっていきます

 メニューは多彩で、目移りしましたが、ざべすたちと雨夫はプリンを、雨子はアイスクリームにコーヒーを注いでいただくものを注文しました。

ぜいたく

たいへんなぜいたく

かんぺきなプリン

 プリン、とってもおいしくて、ざべすたちはひとさじひとさじ大事にいただきました。あんまりおいしくて、ふるえました。

 豪華なお部屋で豪華なものをいただき、とっても幸福な気持ちになりました。

 きっとまた来るからね、と思いながら館をあとにして、目の前の道を元気に歩いて行くと、川があって、海の気配がしてきました。

海にそそいでいく大きな川です

みなとです!

 到着したのはお昼頃でした。だから市場はもうお仕事をおえ、お掃除もおわり、しーんとしていました。

きれいな市場

 この市場の二階で、お魚が食べられると聞き、そこでごはんにすることにしました。

頼もう!

まず、いっぱい

 雨子はおさしみと、焼き魚のセット。ざべすはおさしみと鰺フライのセットにしました。雨子はお酒にしたけど、ごはんとお味噌汁のセットもあります。ざべすはごはん食べました。ごはんとおさしみの組み合せが好きだからです。

おいしかったの

 サメさんのひれがいっぱいぶらさがっていました。このようにしてうまみが凝縮されるのを待つのですね。

サメさんを干しています

 きっと数時間前には大忙しだったであろうここが、今はひとっこひとりいなくて静かで、不思議な気持ちになりました。

シーンとしてます

 市場のそばには商店街が形成されているのですが、その間にある駐車場を通るとき、雨子が「ここでいい映画撮れそう」と言っていました。どうでしょう。

どんな映画?

 市場のそばの商店街は、お魚を買ってその場で焼いて食べられるお店や、お寿司屋さん、居酒屋さんなどが軒を連ねていて、歩くだけでわくわくしました。もちろん、歩くだけでなく、牡蠣や厚焼き卵など、一歩すすんでは食べ、また一歩すすんでは食べて、うんとおもしろかったです。

ちょびっとずついろんなものを食べました

 ブルドーザーのように商店街を練り歩いたあと、遊覧船に乗せてもらえることになり、ざべすたちはいそいそと乗船しました。乗船するところで、鳥にあげるエサが売られていて、買おうかどうしようかと迷っていたら雨子が「こわいからいらない」と、わりときっぱり拒否しました。そのため、ざべすたちはみな、手ぶらで遊覧船に乗ることになりました。

 ところが鳥さんたちの方では、「この船についていけばごはんが食べられる」と理解されているようで、船にずっとついてくるのです。

鳥さんついてきた

ふおおお

 あんまりたくさんの鳥さんがついてくるので、船上では大騒ぎでした。鳥さんは海に落ちたごはんもさっと拾ってぱくぱく食べて、とても上手なのです。

うわあ

基本的には穏やかな海です

 せっかく海に出たのに、間近を飛ぶ鳥さんたちに目を奪われていて、あっという間に港に帰ってきてしまいました。

ばいばい、また来るからね

海、きれいです

 この港から歩いて 18 分ほどで若山牧水記念館だと Google 先生が言うので、「急ぐ旅でもなし」と言って歩いて行きました。

 あっという間に着きました。18 分もかかりませんでした。

牧水さんち

 若山牧水さんは亡くなるまでの数年、この沼津で暮らしたのだそうです。

 牧水さんは有名な歌人ですが、とにかくお酒が大好きで、そのせいで三十代には体をこわし、それでもお酒がやめられず、お酒に関して様々な伝説を残しました。

お酒の歌、いっぱい

 そして、このとっくりとおちょこは牧水さんが亡くなったとき、いっしょに柩に入れられたのですが、焼けずに残り、青が以前より濃くなったのだそうです。

牧水さんのお気に入り

牧水さんのボディの記録

牧水さんの机

 歌はその文字の印象もあってか一見ゆるやかに見えますけれど、考えながら飲んでいるうちに一合二合と重なっていってしまうとか、「酒はしづかに飲むべかりけり」とか言っているのだから、お酒がおいしさや楽しさだけをもってきてくれるわけじゃなくて、苦痛やどうにもならなさとともにあったんだなと思いました。悲しいことだとざべすは思います。

みかん

浜辺の防風林

 夕方になり、港から駅の方にもどって、お宿で休憩しました。

ここをざべす別邸とする

 晩ごはんはおんもで、ワインとお魚がおいしいお店を訪ねました。

さわやかなお酒で幕開けです

おにく

柿と生ハム

 鯖もおにくも柿もみんなおいしくて、ざべすたちはぱくぱく食べてごくごく飲みました。そこへ登場したこのサンマ。これが頭から尻尾までぜ〜んぶ食べられるくらいやわらかく調理されていて、ふわふわでうまみたっぷりで、思い出に残るおいしさでした。のちにざべすたちは「サンマは沼津にかぎる」と言うようになったと言います。

うんとおいしかったサンマ

 最後はパスタです。みんなでちるちるといただきました。

三日煮込んだの

 おいしかったあ。

おいしかったの

 このようにして沼津の夜はふけ、ざべすたちはふらふらとお散歩し、結局ファミマでじゃがりこを買って宿にもどり、じゃがりこは食べず、お風呂に入って寝ました。

 電車に乗って遠くの街に行って、そこで寝泊まりするの、大好きです。毎日している「食べる」「寝る」もすっごくおもしろくなります。

 でも今日はじぶんちにいます。おうちでゆっくりするのですって。

 みなさんはどうなさるの?

 最近、朝夕は寒いのであったかくしていてくださいね。

 また来週、お目にかかりますわ。

🐟 ちぇりおです 🐋