箱庭的ノスタルジー

箱庭的ノスタルジー

世界の片隅で、漫画を描く。

時間に余裕が出来たので絵の研究をしたい。

久しぶりに漫画関連の話題を。

 

現在取り掛かっているネームは、あともう少しだけ手直しを加える可能性があるものの、既に作業自体は終了しており、あとはコンペの結果を待つのみだ。

もっとも、コンペの結果が出るのは少し先であり、2〜3週間ほどの時間的空白がある。そこで、この期間に絵の研究・練習をしようかなーと思い立った。まあ、要するに原稿作業の前倒しというか。コンペの結果がどうなるか分からないけど、次に繋がるような研究・練習が出来たらそれで良いかなと思う。

 

***

 

今回、僕が意識したいのは、リアリティとポップさ(コメディさ)の融合というか、「リアリティを追求すべきところはちゃんと追求して、自分だけの世界観を出すべきところはちゃんと出す」という点にある。

 

これまでの僕の傾向としては、物やヒトの形を現実に沿って忠実に描くことが多く、デッサンの狂いは少ないので、「絵が上手い」という評価は受けやすかったものの、「個性やオリジナリティがある」という評価にはなりづらかった。上手いけど見た目が平凡だったのだ。

しかし、漫画家としてやっていきたいのであれば、「その漫画家にしか出せない形」を探求する必要があり、いずれそれを確立しなければならない。それを今回は追求していきたい。

 

そして、それを模索する上で重要なのは、自分の絵のテーマを追求・具現化することかなぁと思う。

 

僕の絵や作品のテーマは、「ほっこり」とか「ポップさ」という部分にあって、読む人に「柔らかい」とか「優しい」という印象を与えたいという思いがある。ただ、柔らかい印象を与えようと思って、形や線を省略して描くと、今度は「下手」「リアリティがない」という印象になってしまう。

完全に幼児向けの絵本とかを描くのであれば、それでも良いんだけど、少年漫画はキャラやストーリーのリアリティを伝えることに主眼が置かれているため、絵のテーマ性を伝えるだけではダメなのだ。

 

そこで、僕がイメージしているのは、「柔らかい印象を与える形(ポップさ)を模索しつつ、それを立体的(リアリティ)に描く」という方向性である。

例えば、僕は漫画家でいうと、鳥山先生のデザイン・絵柄が大好きなんだけども、鳥山先生はデフォルメ全開の絵であるにもかかわらず、「絵が上手い」という不変的・絶対的な評価を受けている。それは、形を崩しつつ、ちゃんとそれを立体的に描けているからだと僕は分析している。引き合いに出して申し訳ないが、例えば、クレヨンしんちゃんの作者である臼井儀人先生は、形は独特だけど、立体感が不足しているので「個性的だけど下手」という評価になっている(それがダメだと言ってるわけではなく、少なくとも少年漫画には合っていないという意味)。

 

つまり、テーマ性が現れるように形を崩したら、ちゃんとそれを「立体感」で補う。線の描き込みを増やすとか、立体的に見える構図を追求するとか。もちろん、少ない線でコメディっぽく描くところがあっても良いけども。

 

あともうひとつは雰囲気作り。ここも工夫したい。

漫画には「スピード線・集中線」「描き文字」という漫画ならではの演出があるのだけど、「こういう場面ではこういう風に表現すべき」という「常識」みたいなものがある。

 

確かに、この「常識」に沿って表現していれば、誰でもそれっぽい漫画が描けるものの、言い方を変えれば、それは「使い古された陳腐な表現」ということであり、その手法を踏襲している限り、没個性的な演出になってしまう。

なので、演出方法についても、「本当にこの演出で良いのか?」と常識を疑う姿勢を持つ。そこでも、もちろん「ほっこり」とか「ポップさ」というテーマ性が現れるように新しい表現を考えてみる。

 

  • ネームで考えたラフ絵・イメージに引っ張られ過ぎない。新しい絵を描く気持ちで。
  • 「ほっこり」「ポップ」というテーマ性が現れる形を探す。このフェーズでは自分の感覚やイメージを優先していい。
  • ちゃんと立体感を意識して描く。コメディに見せたいシーンを除き、平面的に見えてしまう絵は検討し直す。
  • 既存の演出方法を脱却し、自分だけの雰囲気作りをする。「本当にこの演出で良いのか?」と常識を疑う。

 

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とりあえず、絵の研究の方向性としてはそんな感じだろうか。

 

自分の中で、今回の作品の雰囲気というか、イメージみたいなものはあって、あとはどれだけそれを自分らしく表現できるか・・・という部分にかかっていると思う。

 

さて、まずは資料集めから始めようかな。頑張ろう。一歩ずつ。一歩ずつ。

 

 

ミラチェア中古品を使ってみて「漫画作業環境に合った椅子」に気づいた。

最近、椅子のことばっかり書いてるんだけど、今日も椅子の話題を(笑)

 

先日、ハーマンミラーの「ミラチェア」を中古で購入し、本当は1ヶ月ぐらい経ったタイミングで「1ヶ月間使用レビュー」みたいなものを改めて書こうと思っていたんだけど、ミラチェアを数日間使用していく中で、自分がデスクワーク用の椅子に求めているものが徐々に分かってきたので、熱が冷めないうちにブログに書き留めておこうと思ってキーボードをカタカタと打っている。

 

「ミラチェアの中古品購入を検討しているんだけど品質は大丈夫?」

「漫画執筆環境に合った椅子ってどんなもの?」

 

・・・といった疑問にもお答えできると思うので、是非ご参考までに。

 

***

 

ミラチェアを数日間使用していく中で、僕はあることに気づいたので、まずはその点に触れてみたい。

 

・・・それは、「漫画やイラストを描く人のように、前傾姿勢でのデスク作業が多い人にとっては、椅子を選ぶべきポイントが少し違う」という点である。

 

例えば、Youtubeで「椅子選びのポイント」を解説している動画を見ていると、有名オフィスチェアを扱っている家具屋の店員さんが、「正しい姿勢」を丁寧に指南しているのだけど、そこで想定されているのは「モニターを見ながらキーボード作業をする人」であって、僕達のような漫画家・イラストレーターは全く想定されていないのだ。

 

具体的には、しっかりと座面に深く座り、背もたれに少し倒れるようにして背筋を伸ばし、アームレストがデスクと同じ高さにくるように調節して、そこに肘を置いて作業するのが最も疲れにくい「正しい姿勢」だという。

しかし、漫画を描いていたら、そんな姿勢になることはほぼない。背もたれから離れて前のめりになり、やや猫背のような姿勢で原稿や液タブに向かう人が大半だろうと思う(ただし、板タブで描いている人であれば、キーボード作業と同じ姿勢を取れるかもしれないが)。

 

そのため、ランバーサポート機能とかポスチャーフィット機能が付いていたとしても、背もたれに少し倒れる後傾姿勢になることがほぼないので、その恩恵を受けることはほとんどない。ミラチェアにもランバーサポートは付いているが、その機能のおかげで腰痛が緩和されたとか、疲れにくくなったとかは全くない。ぶっちゃけ要らない機能だと思う。

 

つまり、あくまでも僕個人の考えによるものだが、漫画家・イラストレーターのように前傾姿勢でのデスク作業が多い人にとって、椅子選びの重要な要素は以下のポイントに限定されると思われる。

 

  • 長時間座っていても疲れにくい座面かどうか。
  • 前傾姿勢にも対応した機能が付いているかどうか。

 

この2点以外はどうでもいい。

 

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特に、「前傾機能が付いているかどうか」は極めて重要な問題だと思う。

 

ミラチェアにもこの前傾機能が付いていて、僕は「どうせ少し前に倒れるだけで、そんなに大した機能じゃないんだろう」とタカを括っていたが、この機能を使うと、前のめりになったときの快適さが全然違う。

この前傾姿勢でキーボード作業をするのはキツイが、逆に前傾姿勢がメインになる人にとっては丁度良い座面角度であり、身体への負担が少なくなるのが実感できる。自然な角度になるというか。

 

ハーマンミラーの椅子は、基本的にこの「前傾機能」が付いているので、漫画家・イラストレーターには特にオススメできる。

もちろん、中古品でも品質はよく、僕の使っているミラチェアの中古は、製造年が「2010年」なんだけど、普通に快適に使える。座面のメッシュも丁度良い硬さであり、僕は「15年前のモデルがこんなに高品質なんだったら、最新のアーロンチェアはとんでもない椅子なんだろうな」と感じた。

 

椅子の高さも自分の体型に合っているし、アームレストもほどよいクッションなので、肘を長時間置いていても全然疲れない。

ちなみに、ミラチェアはアーロンチェアとは異なり、背もたれ部分が硬いプラスチック樹脂なんだけど、後傾姿勢になることがほとんどないので、全く気にならない。別にこれで良いやって感じ。

 

なので、3万〜4万円ぐらいの価格帯で、前傾機能のあるメッシュチェアを探していて、余計な機能が要らないという人は、ミラチェアの中古で良いんじゃないかと思う。

 

***

 

また、ヘッドレスト・フットレストも付いていなくて良かったと感じた。

 

なぜなら、ヘッドレストやフットレストが付いていると、すぐにリクライニングの姿勢になって、その姿勢のまま長時間動画を見てしまったり、椅子に寝転がって仮眠を取ってしまったり、身体・姿勢を悪くする要因に繋がるからだ。

実際、僕が以前使っていたニトリのメッシュチェアは、ヘッドレスト・フットレストが付いていて、とても快適だったので、椅子の上に寝転がることが多く、身体の痛みや疲労を感じることも非常に多かった。

 

つまり、「こたつが快適だからといって、こたつで寝るのは良くない」というのと理屈は同じである。椅子は快適じゃない方が良いのだ。

そのため、僕はリクライニング機能にロックをかけて、すぐにリクライニングの姿勢を取れないようにしている。少し姿勢を倒してリラックスしたい時とか、ちょっと考え事をしたい時だけリクライニング機能を使用するという感じだ。

 

また、同じ理由により、「椅子の上で胡座(あぐら)をかく」というのも自制している。

オフィスチェアの中には、座面の面積が広く、ゆったりとあぐらをかける椅子もあるが、ハーマンミラーの椅子は座面の面積が狭いので、あぐらをかきづらい。そのため、強制的に正しい姿勢を取らざるを得ず、自然と姿勢の矯正に繋がる。ここも良いポイントだと思う。

 

***

 

ただし、ハーマンミラーにもひとつ難点がある。とにかく価格が高いのだ。

 

椅子の品質が優れていることや、新品の保証期間が12年もあるのは良いとして、前傾機能のあるメッシュ素材の座り心地を得るために、20万円のアーロンチェアを購入するのは、一般庶民には無理だなーと感じる。そのため、ハーマンミラーの椅子は中古で買うのがデフォだと思う。

 

また、ミラチェアを使ってみて思ったのは、この椅子を使ったからといって、腰痛が完全に改善されるわけではなく、電動昇降デスクなどと組み合わせて、たまに立って作業する必要があるなーと感じる。あくまでも「疲れにくい」というだけで、「疲れない」「痛くならない」と言ってるわけではないのだ。

最近、腰を痛めたばかりであり、まだその痛みが完全に癒えていないため、この先何ヶ月もミラチェアを使用していくうちに、腰の状態は変化していくかもしれないが、「たまに立って作業した方が良い」というのは変わらないと思う。

 

というわけで、ミラチェア中古品を使ってみて、色々と気付いた点でした。

個人的には、ハーマンミラーのメッシュの座り心地と前傾機能がすごく気に入ったので、将来的にお金に余裕が出来たら、最新のアーロンチェアリマスタードを試座して、そっちに乗り換えられたら良いなーと考えたりしている。

 

 

ハーマンミラーの「ミラチェア」の中古品を買ったのでレビューしていく。

本日、ハーマンミラーのミラチェアの中古品を実店舗まで見に行き、そのまま購入して持って帰って来たのでご報告。

 

 

お値段は税込3.2万円なり。

定価10万円以上する椅子が3万円で手に入るのは有り難かった。

 

なお、「なんで今さらミラチェアなのか?」という説明はここでは割愛する。気になる方はこちらの記事をご参照までに。

 

ここでは、ミラチェア中古品の総合的な感想とか、オススメできるかどうかとか、ミラチェアの中古購入を検討している方向けに参考になりそうなことを書いてみたい。

 

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僕は、「最初に座った瞬間のファーストインプレッションで決めよう」と心に決めて実店舗まで見に行ったんだけど、ミラチェアに座った瞬間に「あ、これは違う」と感じた。少なくともニトリの3万円のメッシュチェアとは全然違う。

 

まず、椅子の高さがかなり僕の体型に合っていて、一番下まで下げたときに、しっかりと足裏が床につく高さになってくれるのが嬉しい。ニトリの椅子は一番下の高さでも、微妙に高いと感じたが、ミラチェアはまったくそんなことはなかった。

また、座面のメッシュの硬さが丁度よく、しっかりと安定感があるのが良い。ネット上には、「ミラチェアは硬い」という意見もあったけど、ここらへんは完全に好みの問題だと思う。僕は好きだ。

 

アームレストの可動域も文句ないし、腰当て(ランバーサポート)も良い感じ。

 

 

ただ、前傾姿勢で作業することが多い人には、ランバーサポートはあんまり意味ないかも。背筋をピンと伸ばして、モニター見ながらキーボード作業をする人は恩恵を受けられると思う。

 

リクライニングは2段階になっており、一番深くまで倒すとかなりリラックスできる姿勢になる。映画やYoutubeを観たり、ちょっと背筋を伸ばしたい時には重宝しそう。ただし、ヘッドレストは付いていないので、完全にゴロンと寝っ転がることはできない。あくまでもデスクワーク専用の椅子だと理解しておく必要がある。

また、前傾姿勢でのデスクワークにも対応できるように、前傾チルト機能が付いており、太もも辺りの座面角度も前方向に折り曲げることができる。漫画家・イラストレーターのように、基本的に前屈みになってデスクに向かうことが多い人には有り難い機能だと思う。

 

なお、後継機の「ミラ2」は、背もたれ部分がファブリック生地になっているが、初代ミラチェアはご覧のとおりプラスチック樹脂製になっており、ここは賛否が分かれる部分だと思う。

僕は前傾姿勢で作業することが多く、背もたれの素材に何のこだわりもないので、別にこれでも大丈夫だったけど、リクライニングを多用する人であれば「硬い」「フィット感がない」と感じるかも。個人的には見た目が可愛くて好きだけど。

 

なお、中古品なので、キズ・汚れ・劣化も多少あった。

背もたれ部分は全体的に色褪せしていて、ところどころ拭いても取れない黒ズミも付着しており、座面メッシュは全体的に綺麗であるものの、一部たわみやヨレが生じていた。座面裏のクッションも少しだけ劣化。

 

(追記)

→激落ちくんで擦ったら背もたれ部分の黒ズミ汚れは取れました。

 

 

もっとも、店員さんに確認したところ、このミラチェアの製造年は「2010年」とのことで、15年経過した椅子にしては綺麗過ぎるという驚きの方が強かった(15年間倉庫に眠っていたわけでもあるまいし)。

僕が以前使っていたニトリのメッシュチェアは4年ぐらいでメッシュが破けてしまったので、それと比べると耐久性が段違いである。15年使用されてこのコンディションだったら全然OKだと感じた。ハーマンミラー恐るべし。

 

***

 

・・・というわけで、総合感想としては本当に買って良かった。

というか、最初からこれを買えば良かったと後悔した。

 

なんて言うんだろう。座ったときの安心感が他の椅子と全然違う。「この椅子なら大丈夫」という妙な心強さがある。

僕はさっきメッシュ座面が硬いと言ったけど、それは逆に言えば「そんな簡単に破けない」ということであり、他のメッシュチェアとの違いをひしひしと感じる。何度も引き合いに出して申し訳ないが、ニトリのメッシュチェアは、新品の段階から少し座面のメッシュがたわんでいる感触があって、「たぶんそのうち破けるんだろうなー」という予感があった(そしたら案の定破けた)。

 

もし、3万円ぐらいの予算で快適なオフィスチェアを探しているなら、ミラチェアの中古は選択肢に入ると思う。もちろん中古だと個体差があるけど、状態の良い中古品であれば、2025年現在においても全然余裕で使える。少なくとも僕はニトリの3〜4万円の椅子より、ミラチェア中古の方がオススメ。

 

ちなみに、僕は以前、某家具屋にてエルゴヒューマンプロを試座したこともあったんだけど、そのときはいまいちピンとこず、「高級オフィスチェアってこんなもんか」と思ったことがあった。

だからそれ以来、「10万円以上の高級オフィスチェアを買う意味はない」と勝手に思っていたけど、今回ミラチェアを体験したことで、僕の中での印象はガラリと変わり、「高級オフィスチェアの中でもハーマンミラーなら自分の身体に合う」ということが分かった。

 

今回購入したミラチェアはもちろん長く使い続ける予定だけど、ゆくゆくはアーロンチェアを買いたいなーと思う。僕の中でそんな野望も生まれた。

 

というわけで、ミラチェア中古品のレビューでした。

 

高級オフィスチェアの中古品という選択肢を検討してみる。

僕は1週間ほど前に、こちらのマッサージチェアを購入した。

 

 

その前に購入したニトリのオフィスチェアが僕の身体に全く合っておらず、椎間板ヘルニアと鼠径ヘルニアが悪化してしまったので、その椅子の使用を中止し、とりあえず椅子を買い替えようということで、これを買ったのだった。

(この記事でも書いているとおり、とりあえずマッサージチェアにしとけば大丈夫じゃね?という安易な考えに基づくものである)

 

しかし、これはこれで良かったのだけど、やはりデスクワーク用の椅子ではないので、いくつか問題が発生した。

 

まず、外カバーが布製なので通気性に乏しく酷く蒸れる。今は冬なのでまだ我慢出来るが、夏になったらどうなるんだろうという不安がある。同様に汚れや匂いも気になってしまい、気軽に使いづらいという難点も露見した。

また、このマッサージチェアは、正しい姿勢になるように設計されており、少しお尻が沈み込むような姿勢(少し膝が折れる姿勢)になるため、姿勢矯正という意味では良かった。しかし、高さ調節機能、前傾機能、リクライニング機能、ロッキング機能などは一切なく、同じ姿勢をずーっと長時間持続することになるので、さすがに何時間も座っていると疲れてくることが判明。

さらに、座面は何のクッション性もなく硬い。ぶにょぶにょのウレタンクッションよりはマシだが、自分の体重を全てお尻で受け止めることになるので、お尻の凝りや疲労が激しく、毎日寝る前にマッサージ機でほぐす必要が出てしまった。腰への負担はそんなに感じないものの、今度は別の箇所が痛くなってきた感じだ。

 

まあ、というわけで、やはり長時間のデスクワークを想定したオフィスチェアを買わないといかんと気づいた。当たり前だけど。

 

***

 

ただ、オフィスチェアを買うにしても、そんなに高いものは買えない(最近かなり出費が多いので)。かと言って、「安物買いの銭失い」をしたくない。

 

・・・そこで、僕がたどり着いた結論は「評判の良い高級オフィスチェアを中古で買う」という選択肢だった。

 

しかし、これはそんな簡単な話ではなく、それなりにスペックの高い椅子は、中古でも平気で7〜8万円ぐらいしてしまう。例えば、オカムラのコンテッサとか、ハーマンミラーのアーロンチェアとかね。さすがにこのあたりの椅子は中古でも手が出ない。

ただ、3〜4万円ぐらいまで予算を下げると、今度は「まあまあのスペックの椅子を新品で買う」という選択肢が出てくる。僕が以前購入したニトリのメッシュチェアも3.3万だし、COFO Chair Proも3.9万で買える。Amazonで人気のSIHOOという中華メーカーの類似品も2〜3万円台で購入可能だ。

 

じゃあ、新品でその価格帯の椅子を買えば良いじゃんという話になりそうだけど、僕はこの価格帯の椅子に一抹の不安があって、以前使っていたニトリのメッシュチェアは4年ぐらいで座面部分のメッシュが破けてしまったのだ。もちろん変な使い方はしていないし、僕は日本人の標準体重である。これについては正直「耐久性ショボいな」という感想を抱いてしまった。

 

www.nitori-net.jp

 

つまり、3万円程度の椅子を買うとなったときに、

 

  1. 「3万円ぐらいの低価格帯の微妙なスペックの椅子を新品で買う」
  2. 「10万円以上するような高価格帯のハイスペックの椅子を中古で3万円ぐらいで買う」

 

この2つの選択肢があって、たとえ保証対象外だったとしても、後者の方が良いのではないかと僕は考えた。

なぜなら、さっきも言ったとおり、3万円程度の椅子はどのみち耐久性に問題があって、ずーっと何十年も使い続けられるものではないからだ。3万円で購入した椅子を何万円もかけて修理に出すわけもなく、破損すればそのタイミングでまた新しい椅子に買い替えることになる。とりあえずメインで使える椅子があればそれで良いという感じであり、次こそちゃんとした椅子を新品で買おうというのが僕のプランである。

 

***

 

じゃあ、3万円程度の高級オフィスチェアの中古品で、僕の希望に合うものはあるのかと言うと、ひとつだけある。

 

それがハーマンミラーの「ミラチェア」という商品である。

 

 

このモデルは、ハーマンミラーの「アーロンチェア」の廉価版であり、機能面ではアーロンチェアに劣るものの、ランバーサポート機能や前傾チルト機能など、自分の身体に合った細かい調節が出来るようになっており、出来ることはほとんどアーロンチェアと変わらない。

座面も通気性の良いメッシュだし、前のめりになって作業することが多い僕からするとヘッドレストは不要なのでこれでOK。むしろ前傾姿勢に対応してくれている方が助かる。背もたれ部分がプラスチックになってるところが唯一のネックだろうか。

 

こちらの方のブログ記事を読めば分かる通り、耐久性も抜群であり、10年以上座っても座面のメッシュがヘタレないという証言もある。

indoor-freedomlife.com

 

この高機能の椅子が、なんと中古市場では3万円前後なのだ。ちなみに定価だと10万円以上もする代物である。

 

何でこんなに安いのかというと、発売年が2003年と古く、2014年に後継機である「ミラ2チェア」が発売されたことによって製造中止(廃盤)になっているからだ。中古市場に出回っているものも、たぶん製造年が古いものが多く、10年以上経過している商品もたくさんあるんだろう。今この商品を中古で買うんだったら、もう少し予算を上乗せして、「ミラ2チェア」「アーロンチェア」「セイルチェア」の中古を買う人の方が多いと思われる。

 

ただ、だからこそ狙い目というか。何度も言うように、予算が限られていて、とりあえずそれなりのスペックの椅子を3万円ぐらいで買いたいと思っている人からすると、ベストバイの商品ではないかと思う。

 

というわけで、ミラチェアの中古品を実店舗まで見に行くことにした。おそらくかなり古い商品だと思うし、使用感やキズ・ヘタリをどこまで許容できるか・・・。

 

とりま現物を見たらまたブログを書くので乞うご期待。

 

3月になったのでネームの進捗状況を書いとく。

3月になったので、現時点での進捗とか、ネームの進み具合などを書いとこう。

 

2月の半ばぐらいから新しいネームに取り掛かり、とりあえずそれは出来上がって、担当編集からのOKも貰える段階までは来れた。今までで一番感触の良いネームであり、初めて「面白い」と言ってもらえたような気がする。

正直、僕自身も今回のネームはそれなりに良いのではないかと感じていて、逆に言えば、これがダメだったら、もはや僕に出せるものは無いと思う。ある意味で、「ダメだったらすんなり諦めがつくネーム」というか。

 

今回意識したのは、とにかく少年主人公に寄り添うということ。

 

どこまでも少年の心にフォーカスを当てて、その心に寄り添い、それを画面の中に描き出そうと苦心した。憧れ、喪失、悲哀、恐怖、願望、驚き、葛藤、喜び。「この主人公はこういう人間なんですよ!」ということを、とにかく分かりやすく強調した。何度も何度も。

また、分かりにくさを徹底的に排除するために、セリフ運びにも神経を使い、何度も推敲を重ねた。「これは言わなくても分かるだろう」という甘えを排し、全てに何らかの説明や絵を添えた。ストレスを増やさないようにするために、セリフ量を減らしつつ、先が気になる展開になるようなコマ割りに練り上げた。

 

担当編集の意見・アドバイスにも素直に傾聴し、その意見も可能な限り全て取り入れた。正直、僕としてはあまり重視していないポイントだったが、それは言い換えるなら、「自分が気づけていない共感ポイント」ということであり、自分の漫画をよりグレードアップさせるためには、絶対に聞いた方が良いと判断した。

 

あとは、見開きの中に必ず目を引く絵を入れるとか、コマの大きさ・配置にメリハリをもたせるとか、ちゃんと登場人物の演技を考えるとか、そういうところはまあ当然のこととして。

 

***

 

どうなるか分からないけど、もし仮にコンペに通った場合に、原稿(絵)をどうしていくか・・・という部分を少しだけ検討しておく。

 

個人的には、今回の原稿はあまり型にハマった絵にしたくないという思いがあり、それをやりすぎちゃうと、とっつきにくい絵になってしまうので、ある程度の加減は必要だとしても、「形にこだわりすぎない」というのはひとつのテーマにしたい。

また、「ポップさ」が自分の持ち味だと思っているので、リアルとデフォルメの融合としうか、画面の中に「ポップさ」を取り入れようと考えている。これもやりすぎてしまうとファンタジー色が強くなりすぎてしまうので加減が必要だけども。

 

何となくイメージとしては、デフォルメを強くするというより、ちゃんと立体的に捉えてはいるんだけど、形を崩したりしながら、ポップな画面にしたい・・・という感じだろうか。

 

というわけでネームの進捗でした。