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高校生によるクレジットカード情報の不正取得事案についてまとめてみた

2025年1月21日、京都府警は不正な手段を用いてクレジットカード情報を収集していた疑いがあるとして高校生を逮捕したと発表しました。高校生はフィッシングなどの情報を共有するTelegramのグループチャットに参加していました。ここでは関連する情報をまとめます。

有効性確認と偽りカード情報を取得

  • 逮捕された高校生の容疑は不正アクセス禁止法違反と割賦販売法違反。2024年7月26日から8月11日にかけて、クレジットカードの有効性確認ができるとして、自身が作成したプログラムを通じて6件のクレジットカード番号を入力させ、不正に取得した疑い。加えて、2024年5月20日に他人へID、パスワードを提供した疑いも持たれている。*1 高校生は「僕がやったことに間違いはありません」として容疑を認める供述を行っている。また「同じ犯罪を行っている人たちからカード情報をもらっても問題ないと思った」とも話している。
  • 高校生はTelegram上でクレジットカード情報を不正に取得する手口や情報そのもののやり取りを行っている(技術を競い合う)グループチャットに参加していた。*2 そのチャット上で自作プログラムについて投稿を行い、約7,000件のクレジットカード情報を取得していたとされる。*3 取得したクレジットカード情報は旅行、飲食代の決済に使用していたとみられる。
  • 高校生逮捕の容疑にあるクレジットカード情報6件も、同グループに参加する別の人物が不正に入手した情報とされる。*4

フィッシングなどの方法共有するグループチャット

  • 先のグループチャットは京都府警がサイバーパトロールを通じて発見したもので当該グループに約120人が参加していた。当該グループに参加し違法行為を行っていた疑いとして摘発された事案は他にもあり、それらは以下に記載する。
  • チャットグループを実質的に管理する立場にあった男を電子計算機使用詐欺等の容疑で2025年1月21日に逮捕。(京都府警が摘発。)2024年3月、不正に入手したクレジットカード情報を宿泊予約サイトで使用し、ホテル宿泊料約3万円の決済を行った疑い。男はホテル暮らしをしていたとみられ、100回以上繰り返していたとも供述し、容疑を認めている。男はSNSで参加者を募っていた。*5
  • 他人のクレジットカード情報を使い、高級腕時計などを購入した疑いなどで男ら二人を詐欺などの容疑で2024年12月までに逮捕。(京都府警が摘発。)
  • 不正に入手した他人のクレジットカード情報を使ったなど、電子計算機使用詐欺の容疑で未成年者を2025年1月21日に逮捕。認否不明。(岐阜県警が摘発)

更新履歴

  • 2025年1月31日 PM 新規作成