2021/07/31
道徳好き
稲の穂が伸びていくのを見るいっときは幸せです。育てる苦労は分かっていないのですが。nokton 60mm 0.95
nokton 60mm 0.95
先日も引用した岩波「B面の岩波新書」サイトの、飯島渉「緊急事態宣言下の日本(私のコロナ史 第4回)」から、苅谷剛彦の言葉を孫引きします。
「本来、自粛には自己責任や自己犠牲のような自己決定の意味合いが含まれています。誰かから要請、解除されるという筋合いのものではありません。」
「自粛による行動統制には法的拘束力がなく、政治や社会に道徳的な判断を持ち込んだと言えます。市民に自己決定を強いる、政府による曖昧な権力行使であり、英国の場合とは異なります。」
「自粛という道徳領域での行動変容の要請は、政府の責任の曖昧化をもたらしました。それがさらに加速しているように見えます。他方で、強制力を伴うように法改正すべきだという意見も出ています。日本型の国家と市民社会の関係が今後どのように変わっていくのか。コロナ禍が可視化した日本社会の変容の一つです。」
(苅谷剛彦「自粛という言葉に違和感」 共同通信社『心をたもつヒント-76人が語る「コロナ」』146~147頁 最初の配信は2020年7月6日)
道徳が好き。責任をとらない。むかしから変わってない、変われない。うかうかと60年以上も生きてしまいました。(笑)
「道徳」の歌を見つけそこねて、ドウ同士の「どうてい」で、
童貞の花芯ねむれる鬱血のいろ流血のいろよりかなし (塚本邦雄:星餐圖)