私の手元にタムロン55BB という500mm/F8ミラーレンズがあります。思い出せないほど前に買ったのはいいが絞りF8固定ではなかなか使う機会もなく、けれども旧ミノルタを除いて新しいAFのミラーレンズは登場しないので買い換えもなく残していたものですが、ここに来てデジカメの高感度性能が上がってきて、もしかしたら今ならそれなりに使えるかもと久しぶりに引っ張り出してみました。
このレンズは2006年まで残っていた「アダプトール2」マウントシステムのレンズで、マウントアダプタを取り替えると各社のマニュアルフォーカスカメラに対応するという代物です。幸い私が昔から使っているニコンとペンタックスはマニュアルレンズがそのままデジカメにも装着出来ますので、ボディ内手ぶれ補正のあるペンタのK-30に使ってみましたのですが…
K-30のイメージセンサーはAPS-Cですので、フルサイズに換算すると焦点距離は1.5倍、ということは750mm相当になります。なじみの撮影地に行ってみたものの、あまりに望遠が過ぎてなかなかにつらい撮影になりました。ということで750mm相当の世界、まずは東横線試運転中の東武50070系と東急5050系のすれ違いシーンの写真をご覧下さい。いつもの感覚だとかなり遠い場所でのすれ違いが、750mmだとはみ出すほどの迫力になりました。
で、このレンズの評価ですが、今のデジカメに使うにはかなりシャープネスが弱いというのが感想です。また絞り値f8と言っても普通のレンズに比べて2/3段アンダーになるような感じで、さらに逆光で使うとてきめんにコントラストが落ちます。この2枚目の写真もかなりシャドウを引き締める画像補正をかけています。
とは言え、この超望遠の圧縮効果は面白いものがあります。ミラーはつらいよと言いつつ、いつか新しいAFミラーレンズがニコンやペンタックスから出たらぜひ欲しいなと思っていたりします。