今日の写真、皆さんこれなんだと思いますか? 見つけたのは自宅2階のバルコニーの入隅の壁の角で、そこにへばり付いていたのを引っぺがした後の状態です。大きさは一辺が2cmといったところでしょうか。
まるでサーカスのテントを思わせるこの不思議な形状は、実に強靭で軽い繊維で作られており、構造も強固です。軽いせいもあって、高い所から落としても構造体はびくともしません。
テント状の各頂点にある、サーカスのテントであれば旗が立つと思われる突起部分は、それぞれが壁に連結され、どんな強風にも耐えられるほど強力に固定されていました。
この不思議な物体の中は、下の小さな写真の通りです。最初素手でこの物体を破ろうとしたのですが、それは無理だったことから、はさみで切り裂きました。中にはゴマのような物体が。そのゴマのようなものは、クモの糸のような繊維でくるまれ、殻の中の空中に浮かされています。外から押しつぶされない限り、極めて安全に守られていることが分ります。
これの正体は多分クモの卵で、外部のこの白い殻は、その卵を守るためのマユなのではないかと思います。それにしてもこの複雑で、更にたぶん合理的な構造、正に野生の脅威ですね。
カメラは、Canon PowerShot S95。大きな写真の撮影データは、焦点距離が35mm版換算73mm、ISO400、F5.6、1/200sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。