石積みはなぜか人間を魅了します。石済みの始まりは、現存するものでは、エジプトや中米のマヤ、南米のインカのピラミッド群が有名ですが、それよりもさらに古いインダス・チグリスにも多くが残されているのでしょう。
石造りの建造物の最大の特徴は、機能を長く保持することでしょう。ですから何千年と時間を経ても未だに我々はそれを見ることができます。木造だとこうはいきません。
木造を維持するための最大の問題は湿気による腐りと、シロアリによる被害、それに火災です。これだけの問題を抱えながら、世界最古の建築である法隆寺が、現在に残っていることは脅威と言えます。日本にはこれらに加えて地震もあるのに。
石積みが人を魅了するのは、こうして長く残るからではないでしょうか。エジプトのピラミッドが証明するように、正確にさえ積めば、人は果てても彼らが作った建造物は何千年も持つのですから。
今日の写真は、カリブ海の島国セントルシアにある、かつてイギリス軍が造った軍の施設で、建物の敷地を形作っている石垣を背景にしています。積石の面がきれいに揃っており、正確に積まれている様子がよく分ります。他の石垣は崩れていても、ここだけはびくともしていません。いつでも丁寧な仕事は大事ですね。
カメラは Canon Power-shot S60。大きな写真の撮影データは、35mm版換算104mm、ISO不明、F5.3、1/125sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。
このカメラ、本当に素晴らしい描写を見せてくれます。