諸君、ごきげんよう。
我は音楽を哲学的に考え思考する
メロディウスである。
今回は
JIN
Falling feat. Taka(君に届くまで)
- JIN「Falling feat. Taka(君に届くまで)」MV
- Falling(君に届くまで)の歌詞
- 序論
- 第1章 温度差と存在の隔たり
- 第2章 欲望と自己犠牲
- 第3章 不完全さの美学
- 結論 愛と存在の追求
JIN「Falling feat. Taka(君に届くまで)」MV
Falling(君に届くまで)の歌詞
遠すぎる冷静な
君と僕の温度差
手伸ばす but
I can't touch you
You better know what to do
君へのこの想い
激しく走る時
終わらない長い夜が
僕を包む
伝えたい
I wanna make you mine
声かけたいけど
君に届かなくて
You got me falling
I want you
君が欲しいんだ
僕の全ては
All for you
今よりそばで
また届くまで
隠していた想い
目も合わせられず
君を見るとまた
逸らす僕さ
もういっそ
I wanna make you mine
声かけたいけど
君に届かなくて
You got me falling
I want you
君が欲しいんだ
僕の全ては
All for you
今よりそばで
また届くまで
I can't let it go
教えてよ
Is it yes or no?
Tell me, tell me
どうしてうまく
伝わらない
You're my soul and
I'm just somebody
何度でも
I wanna make you mine
声かけたいけど
君に届かなくて
You got me falling
I want you
君が欲しいんだ
僕の全ては
All for you
今よりそばで
また届くまで
I can't let it go
教えてよ
Is it yes or no?
Tell me, tell me
どうしてうまく
伝わらない
You're my soul and
I'm just somebody, yeah
序論
少年
「ねえ、メロディウス。
この歌詞の中には、
何か深いものがある気がするんだ。
特に『君と僕の温度差』や
『伝えたいけど届かない』という部分、
まるで心と心の間にある
透明な壁のようなものを感じるよ。
それはどうしてなんだろう?」
メロディウス
「良い問いだね、少年。
この歌詞には、愛という
普遍的なテーマが描かれているが、
その中には存在論的な問いも隠れている。
『温度差』は、
まさに二つの存在が
同じ次元で交わることの
難しさを象徴している。
では、この問題を深めるために、
第一章では『温度差』について
掘り下げて考察しよう。」
第1章 温度差と存在の隔たり
少年
「『温度差』って、
心の距離やすれ違いを
表しているのかな?
歌詞の中で
『手を伸ばすけど届かない』
と言ってるけど、
これは努力しても
埋められない隔たりみたいだよね。」
メロディウス
「その通りだ、少年。
この『温度差』は、
人間の間に必然的に
存在する孤独を示しているとも言える。
私たちはそれぞれ違う視点や
経験を持つ存在だから、
完全に相手の内面に
到達することはできない。
だが、『手を伸ばす』という行為は、
人間の本質的な性質である
“つながりたい”という欲求の表れでもある。」
少年
「でも、それってすごく切ないね。
どれだけ手を伸ばしても触れられないって。」
メロディウス
「そうだな。
しかし、この切なさは
同時に美しいものでもある。
なぜなら、
それは人間が他者を理解したい、
共鳴したいという純粋な願いを
持っている証だからだ。
歌詞にある『I can’t touch you』は、
ただの物理的な距離ではなく、
精神的な壁を示唆している。
だが、それでも人は手を伸ばし続けるのだ。」
第2章 欲望と自己犠牲
少年
「次に気になったのは
『君が欲しいんだ、
僕の全てはAll for you』
という部分だよ。
この想いはすごく強いけど、
どこか危うい感じがする。」
メロディウス
「鋭いね、少年。
ここには“自己犠牲”という
テーマが浮かび上がっている。
人間は誰かを深く愛するとき、
自分を捨てても相手を優先しようとする。
それは美徳のようにも見えるが、
同時に“自己喪失”という
危険性もはらんでいる。」
少年
「自己喪失ってどういうこと?」
メロディウス
「それは、自分自身の存在意義が
他者に依存する状態のことだ。
この歌詞では
『僕の全てはAll for you』と言っているが、
この表現には“相手がいなければ
自分は完全でない”という含みがある。
そのような愛は、相手にとっても
自分にとっても重荷になる可能性がある。」
少年
「じゃあ、どうすればいいのかな?
相手を想う気持ちを持ちながら、
自分を失わない方法って。」
メロディウス
「それは、まず自分自身を
愛することから始まる。
自己犠牲と献身のバランスを
取ることが重要だ。
歌詞の『I can’t let it go』は
執着を表しているが、
執着ではなく“共に在る”ことを目指すべきだ。」
第3章 不完全さの美学
少年
「でもさ、歌詞の
『どうしてうまく伝わらない』
って部分は、相手との関係が
不完全だからこそ苦しいんだよね。」
メロディウス
「そうだ、不完全さは苦しみを伴うが、
それ自体が美しいものでもある。
この世には完璧な愛や関係など存在しない。
だからこそ、
私たちは言葉や行動を通じて、
少しでも相手に近づこうと努力する。
その“過程”こそが、人間らしさの本質だ。」
少年
「じゃあ、この歌詞の主人公も、
不完全だからこそ愛を求めているの?」
メロディウス
「その通り。
この歌詞全体が描いているのは、
不完全であるがゆえに
他者を求める人間の姿だ。
そして、それが愛の形でもある。」
結論 愛と存在の追求
少年
「最後に、メロディウス。
この歌詞から僕たちは何を学べるんだろう?」
メロディウス
「この歌詞は、
愛というテーマを通じて、
人間の存在の本質を描いている。
相手との距離や不完全さ、
自己犠牲といった葛藤は、
すべて人間らしさを映し出している。
最終的に、
私たちは完全なつながりを
得られないかもしれない。
だが、それでもつながろうとする
“意志”こそが尊いのだ。
少年、この歌詞が君に教えているのは、
愛とは結果ではなく、
その過程にこそ価値があるということだ。」
少年
「うん、わかった気がする。
たとえ手が届かなくても、
僕は手を伸ばし続けるよ。
それが僕の愛の形なんだね。」