イベントレポート
Philipsの5,120×1,440ドット液晶など、32:9超ワイドモデルが各社から登場
2018年9月4日 12:22
Philips
Philipsは、アスペクト比32:9の49型ウルトラワイド液晶「499P9H」を発表し、展示した。
最大の特徴となるのが表示解像度で、499P9Hでは5,120×1,440ドット表示対応と、WQHD(2,560×1,440ドット)パネル横2枚分。また、ディスプレイ面は湾曲している(湾曲率は未公開)。
アスペクト比32:9のウルトラワイド液晶はすでに各社から登場済みだが、その多くは表示解像度が3,840×1,080ドットと、フルHD(1,920×1,080ドット)を横に2枚並べたものと同等。499P9Hはそれら既存製品よりも高解像度で、より高精細な表示が可能となっている。また、ディスプレイを2台並べるよりも省スペースですむため、マルチタスク用途を多用する業種に最適としている。
ディスプレイ上部には、Windows Helloの顔認証機能に対応する赤外線カメラを搭載。このカメラユニットはポップアップ式で、不要なときには収納可能。接続端子にはUSB Type-Cポートを備え、PCとUSB Type-Cケーブルで接続できる。
「349P9H」は5,120×2,160ドット表示対応の34型、「329P9H」は3,840×2,160ドット表示対応の32型液晶を搭載するディスプレイ新モデル。
いずれも4辺狭額縁仕様の省スペース性が特徴。また、499P9Hと同様に、ポップアップ式のWindows Hello顔認証機能対応IRカメラを搭載し、USB Type-C接続による利用も可能となっている。
なお、現時点ではこれら新製品の詳細なスペックは公表されておらず、展示品はいずれもプロトタイプだったが、年内には発売するとのことだ。
Samsung
Samsungは、2018年7月に発表したウルトラワイド液晶「C43J89」を展示。こちらは、表示解像度が3,840×1,200ドット、アスペクト比が32:10となっている点が特徴。
パネルの方式はVAで、リフレッシュレートは最大120Hz。ディスプレイは1,800Rの湾曲仕様となる。視野角は水平/垂直とも178度、輝度は300cd/平方m、コントラスト比は3,000:1。
映像入力は、HDMI 2.0、DisplayPort 1.2、USB Type-C×2。このほかUSB 3.0×1+USB 2.0×2のUSBハブ機能も用意。内蔵スピーカーは5W+5Wのステレオ。
また、2台のPCを接続しピクチャーバイピクチャーで左右にそれぞれの映像を表示しつつ、ディスプレイに接続した1組のキーボードとマウスで双方のPCを切り替えて操作できる「KVM Switch」という機能も搭載する。
サイズは1062.7×314.4×524.6mm(幅×奥行き×高さ)。米国では2018年末に発売を予定しており、価格は900ドル。
また、IFAに合わせて発表した新製品「S34J55W」も展示。こちらは表示解像度が3,440×1,440ドット、アスペクト比が21:9のウルトラワイド液晶パネルを採用。
パネルの種類はVAで、フラット型のパネルとなる。応答速度は4ms(GTG)、リフレッシュレートは60Hzで、AMDのディスプレイ同期技術FreeSyncをサポート。輝度は300cd/平方m、コントラスト比は3,000:1。
映像入力はHDMI 2.0、HDMI 1.4、DisplayPort 1.2の3系統。サイズは828.1×242.8×470.8mm(同)。発売時期および価格は未定。
LG
LGは、ゲーミングディスプレイとThunderbolt 3接続の4Kディスプレイ新製品を展示した。
ゲーミングディスプレイ新製品は「34GK950G」で、3,440×1,440ドット表示対応の34型Nano IPSパネルを採用。DCI-P3カバー率98%の広色域表示に対応し、ゲーム画像を鮮やかに表示できるという。
リフレッシュレートは120Hzをサポートしており、NVIDIAのディスプレイ同期技術G-SYNCを利用可能。応答速度は5ms(GTG)、輝度は400cd/平方m、コントラスト比は1,000:1。ディスプレイは湾曲仕様で、表面は非光沢となる。
スタンドはチルト角度、高さ調節、スイベル、ピボット機構を備え、背面にはフルカラーRGBのイルミネーション機能も備わる。映像入力はHDMIとDisplayPortの2系統。サイズは819.4×286.5×462.6mm(同)。発売時期および価格は未定。
「32UL950」は、Thunderbolt 3接続の4Kディスプレイ新製品。3,840×2,160ドット表示対応のNano IPSパネルを採用しており、DCI-P3カバー率98%の広色域表示をサポート。
また、VESAが定めるDisplayHDR 600準拠のHDR表示にも対応するなど、映像クリエイターをターゲットとした製品となっている。輝度は450cd/平方m、コントラスト比は標準1,300:1、ダイナミックコントラスト時5,000,000:1、応答速度は5ms(GTG)。
PCにつないだThunderbolt 3ケーブル1本で動作可能。しかもデイジーチェーン接続にも対応しているため、32UL950を2台用意し、PCからThunderbolt 3ケーブル2本でつなぐだけで、4K×2のマルチディスプレイ環境を構築できる。また、60Wの電力供給も可能。ブースでは、MacBook Proを利用して32UL950を2台デイジーチェーン接続して展示を行なっていた。
映像入力はThunderbolt 3×2、DisplayPort 1.4b、HDMI。サイズは715.2×231.2×594.4mm(同)。こちらも発売時期および価格は未定だ。