ラオスは元フランス領。フランスのパンといえば、フランスパン(バゲット)。
バゲットをサンドイッチにすると美味しいよね。ハムやベーコンやチーズやレタスやトマトを挟むとうまい。
でも、ラオスのサンドイッチは、ひと味ちがう。同じフランスパンサンドイッチでも、中身はラオス独特のものへと少々アレンジしてある。
特徴は、大量のパクチーとパパイヤ。
それが、ラオス名物「カオチー」だ。
カオジーとも表記できるかな。
同じくフランス領だったベトナムでは「バインミー」と呼ばれている。
中身はちょっと違うが、パクチーがふんだんに入っているところは似ている。
今回は、ラオス名物サンドイッチ「カオチー」のご紹介。
とりあえず、ラオスに来たら、これは食べておこう。ラオスでは必ず食べるべきB級グルメである。
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カオチー屋台
もうラオスの国民食みたいなものなので、どこでも売っている。
カフェや食堂や雑貨店の店先、もちろん屋台も出ている。
ラオスの田舎でも普通に売っているほどだ。
特にビエンチャンのタラートバスターミナル周辺はカオチー屋台天国。
いたるところにフランスパンの山が築かれている。
↓タラートサオバスターミナル前の道路。まあ埃っぽいが細かい衛生観念はこの際忘れよう。
メコン川近くのツーリストエリアでも、どこでも簡単に買える。
街中カオチーだらけと言うとかなりオーバーだが、半径100メートル以内のどこかでは見つかるだろう。大阪の商店街にあるたこ焼き屋より多いことは確か。
ビエンチャンにあるタイ大使館領事部近くの屋台で購入してみた。
一つ1万キープ、タイバーツなら50バーツ。だいたい160円くらい。
この屋台の具材は、ポークかチキン。
店によっては、シーチキンや卵入りなどいろいろ選べる。
注文すると、その場でさくっと調理してくれる。
あっという間にできあがり。
袋に入れてもらい、お持ち帰りした。
あふれんばかりのパクチー(コリアンダー)が強烈だ。
好きな人は大好き、嫌いな人は徹底して大嫌い、そのパクチーの香りがぷ~んと漂ってくる。
いいねえ。これぞ、東南アジアだよ。
サンドイッチを開いてみる。
パクチーのほかには、パパイヤのささがきとキュウリが入っている。
パパイヤは、ご存知ソムタムの材料として使われている。タイ東北部(イサーン)やラオスでは欠かせない食材。パパイヤをフランスパンに挟むという発想が素敵やん。郷土愛を感じるやん。
チキンは、茹でた鶏肉を期待していたのだが、ソーセージを刻んだものだった。これはこれでうまいけど、豚肉のほうがよかったかな。豚肉なら、ムーデーン(焼き豚)を使っているようだし。
具であふれかえっているカオチーをがぶりとかじりつく。
パクチーの香りが口いっぱいに広がる。パパイヤのしゃきしゃきした食感が心地よい。
適度な辛さのタレも食欲をそそる。そして、フランスパンのぱりぱりしっとり感で全体を包みこむ。
うーん、いいね。日本や欧米では決して味わえない、ラオスならではのサンドイッチだ。
パンの大きさは、いわゆる普通のフランスパンの半分から3分の1くらいの大きさ。がっつり食事にするには少々物足りないが、小腹が空いた時にはちょうどいいサイズ。
カフェでラオコーヒーでも飲みながら、優雅にパクチーとパパイヤ入りのサンドイッチをかじるのも乙なものだ。
小綺麗なカフェなら欧米人向けの味付けも用意してあるようだ。シーチキン入りや、卵入りなど。BLTもあるかも。
でも、どうせならローカル向けのパクチー満載カオチーを食べてみよう。
せっかくのラオス旅行、ローカルなものを食わずして何を食うのだ。
と煽りながらも、わたしはあまりのパクチーの量に辟易してしまい、半分ほどパクチーを取り除いてしまったことをラオスの人たちに謝りたい。
いやさすがにちょっと入れすぎでしょ、パクチー。
どうしてもパクチーが苦手な人は、「マイサイパクチー」と言えば、パクチー抜きで作ってくれますよ。少しだけパクチーを入れてもらうなら、「サイパクチーニッノイ」とどうぞ。
ほどほどのパクチーでうまうまです。
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