1970年に発売されてから、たくさんの方に愛用いただいている「ほんだし®」。そんな「ほんだし®」の新たな魅力を引き出すべく、「ほんだし®」の製造に関わる味の素食品株式会社内で、2024年にレシピコンテスト「ほんだし®でチョイだし術!簡単でオリジナリティな料理!」の第一回目が開催されました。
「『ほんだし®』がもっと身近に、もっと自由に使われる存在になってほしい」と話すのは、本コンテストの企画者である川崎工場第一課の猪尾さん。その思いを形にすべく、味の素食品株式会社の従業員からアイデアを募集。応募者は、調理時間5分でつくれる「ちょいだし術コース」と、30分以内でできる「活用術コース」の2コースから好きな方を選んでエントリーし、最終的には、109もの工夫をこらしたレシピが集まったそうです。
今回は、各コースで栄冠を手にした初代優勝者のおふたりに、受賞レシピをはじめ、「ほんだし®」の魅力を引き出す秘訣やレシピ開発の裏側を聞きました。はたして、どんなアイデアが生まれたのでしょうか。
インタビューした人
味の素食品株式会社 川崎工場 第一製造部
庄司 崇さん
川崎工場の中でも、「ほんだし®」「丸鶏がらスープ™」「Cook Do®シリーズ」や業務用調味料などを生産している、第一製造部を担当。プロフェッショナルな生産現場のメンバーとともに、お客様に安心、安全にお使いいただける製品づくりに日々取り組んでいます。自宅でも「味の素®」ブランドを使って簡単な料理をたまにしています。
インタビューした人
味の素食品株式会社 川崎工場 第一製造部 第五課
向山 洋人さん
主に、醤油・焼肉のタレなど調味料の原料を生産している第一製造部の第五課を担当。調味料の美味しさの源泉となる安定品質を提供するために現場メンバーと一丸となって日々の生産と向き合っています。家では 「味の素®」ブランド製品はじめ、自分の製造課で生産している調味料原料の配合された商品を使う機会が多くその度に、素材の大切さを改めて感じています。
インタビューした人
味の素食品株式会社 川崎工場 第一製造部第一課
猪尾 竹太郎さん
「ほんだし®」をはじめ、「丸鶏がらスープ™」「コンソメ顆粒」などの風味調味料生産部門を担当。 生活者の皆さんが安心して笑顔で調理頂けるように、生産に精鋭した仲間と一緒に、日々生産活動へ励んでいます。趣味は美味しいもの、美味しいお酒巡り。
- 野菜嫌いの息子も絶賛。「ちょいだし術コース」で優勝したレシピは……?
- 「活用術コース」の優勝レシピは、10分で作れて火も使わない!
- 幅広い活用を知ってもらい、「ほんだし®」もっと身近に感じてもらいたい
01
野菜嫌いの息子も絶賛。
「ちょいだし術コース」で優勝したレシピは……?
調理時間5分でできるレシピ部門「ちょいだし術コース」の優勝レシピは「『ほんだし®』チップサラダ」です。
「ほんだし®」チップサラダ(ごま油和え)
材料&調理手順
材料(1人分)/ 調理時間5分
- お好みの野菜
- 80g
- ごま油
- 5cc
- 「ほんだし®」
- 5g
- 野菜は一口大にちぎり、洗って水気を切る。皿に盛り、ごま油をかける。
- 食べる直前に「ほんだし®」をふりかける。
このレシピを考案したのは、神奈川県川崎市にある味の素食品㈱の工場で、醤油や焼肉のタレに使われる原材料の製造に関わる向山さんです。なんでも10歳の息子さんは好き嫌いがはっきりしていて、なかなか野菜を食べてくれないんだとか……。「野菜をおいしく食べてほしい」という思いがレシピを考えるきっかけになったそうです。
かつお節とカリっとした食感が好きだという息子さんの好みをふまえ、「ほんだし®」の特長に着目。「ほんだし®」には、燻し分けた3種類のかつお節が使われていて、これが「ほんだし®」ならではの香りや味となります。また、粉末よりも粒が大きい顆粒状のため、シャリシャリっとした食感も楽しめます。
「ごま油を合わせると、より風味がたって、野菜独特の苦味が薄まるんじゃないかなと思ったんです」と向山さん。ドキドキしながら息子さんに食べてもらったところ、「これはおいしい!」と一言。このサラダであれば、野菜を食べてくれるようになったとのこと。
シャリっとした食感を楽しむためには、「『ほんだし®』はあとがけにするのが肝です!先にかけるとシナシナになってしまいます」と調理のポイントも教えてくれました。野菜嫌いのお子さんがいらっしゃったり、新しいドレッシングに挑戦してみたい方はぜひ試してみてください。
02
「活用術コース」の優勝レシピは、10分で作れて火も使わない!
いつもの料理を「ほんだし®」でアレンジするレシピ部門「活用術コース」の優勝レシピは「切ってレンチン 玉ねぎ×『ほんだし®』」です。
切ってレンチン 玉ねぎ×「ほんだし®」
材料&調理手順
材料(1人分)/ 調理時間10分
- 玉ねぎ
- 1/2個
- 水
- 大さじ1
- 「ほんだし®」
- 小さじ1(濃い目が好きな場合は少し増やす)
- 玉ねぎを食べやすい好みの大きさに切る。
- 耐熱容器に(1)を入れ、「ほんだし®」小さじ1と水を大さじ1ふりかける。
- ラップをかけ、電子レンジ(600w)で4分加熱する。
このレシピは、向山さんと同じく川崎工場にて、「ほんだし®」をはじめ「丸鶏がらスープ™」、「Cook Do®」などの製造全体を監督している庄司さんが考案しました。2024年で味の素社歴36年を迎え、長年製造に携わっている庄司さん。これまで、様々な食材に「ほんだし®」をふりかけ、調理して食べてきたそうです。なかでも、このレシピはよく作っていたんだとか。
「玉ねぎはいつでも台所にある食材ですよね。玉ねぎと『ほんだし®』さえあれば、ささっとおつまみレシピが一品できるので重宝しています」。
シンプルなレシピに、本当にこれだけでおいしく仕上がるの?と思われるかもしれません。でも実は、たまねぎと「ほんだし®」の組み合わせには秘密があるそうです。「この二つを組み合わせることで、うま味がぐっと増すんですよ」と庄司さん。これには理由があって、たまねぎに含まれるグルタミン酸と、「ほんだし®」に使われているかつお節のイノシン酸が合わさると、相乗効果でうま味が増します。
さらに面白いのは、「このうま味の相乗効果で、塩味もより感じやすくなるんです。だから、少量の塩分でも十分に美味しく感じられるんですよ」とのこと。これなら、つい醤油をかけすぎてしまう……なんて心配もなくなりそうです。「『ほんだし®』を塩や醤油と同じように気軽にいろいろなものにかけていただいて、みなさんの身近な調味料になったら嬉しいですね」と笑顔で語ってくれました。
03
幅広い活用を知ってもらい、「ほんだし®」もっと身近に感じてもらいたい
実は今回が初めての取り組みとなった社内レシピコンテスト。企画の裏側には、『ほんだし®』の製造に長年携わってきた猪尾さんの強い思いがありました。
——今回、なぜ社内レシピコンテストを開催することになったのでしょうか。
猪尾さん:娘に言われた一言が大きなきっかけになりました。高校三年生の娘とテレビを見ていたときに、ちょうど「ほんだし®」のCMが流れてきて。画面を見ながら娘が一言、「『ほんだし®』って、みそ汁しかアピールしていないよね」って言ったんです。
長年製造に携わっているものとして「ほんだし®」が様々な料理に使えることは、常々伝えてきたつもりだったんですけど……。全然伝わっていなかった(笑)。「お父さんが『ほんだし®』を作っていても私がそう思うんだから、みんなは私以上にみそ汁用の調味料だと思っているよ」と率直な意見を言われてしまいました。
この出来事がきっかけとなり、もっと多くの方に「『ほんだし®』って、みそ汁以外にも使えるんだ!」と知っていただきたいと思うようになり、そのアイデアを製造部門から発信できないかと考えたのがはじまりでした。
——娘さんのひと言は大きいですね……(笑)
猪尾さん:グサッと刺さりました(笑)。発信するにあたって、どんな形であれば皆さんに喜んでいただけるかを同僚たちにアドバイスをもらったり、協力してもらったりしながら企画したのが、このレシピコンテストでした。
——109個のレシピが集まったということですが、どんな基準で審査したのでしょうか。
猪尾さん:「おいしさ」「調理のしやすさ」「『ほんだし®』の魅力の引き出し方」「オリジナリティ」の4つの基準で評価しました。まず書類審査を実施し、109のレシピから20のファイナリストを選出。その後、社長や取締役を含む15名の審査員がファイナリストのレシピを実食し、総合点で上位3レシピが受賞となりました。
向山さん、庄司さんのレシピ以外にも、「ほんだし®」をアイスやカップ麺に加えたり、おにぎりに混ぜ込んだり、餃子用のタレに入れたりと、まぜる・かける・あえるといった幅広いアイデアが集まりました。
——新しい試みでしたが、開催されてみていかがでしたか。
猪尾さん:改めて「ほんだし®」のバラエティに富んだ用途を実感しましたし、なによりみなさんの「ほんだし®」への愛情がひしひしと伝わってきましたね。
社員とはいえ、レシピを投稿することって結構ハードルが高いと思うんです。業務外の取り組みでもありますし……。それにも関わらず、109もの応募があったことに驚きました。「ほんだし®」ひとすじで製造に関わってくださっている方から普段接点のない部署の方々まで、多くの方が参加してくれて。一丸となって「ほんだし®」を盛り上げようとする、従業員の団結力も垣間見た気がします。
今回の経験を活かして、「ほんだし®」以外の商品でもレシピコンテストを開催できるといいなと思っています。
受賞したレシピは今後、「ほんだし®」の特設サイトに掲載したり、レシピ集として冊子にまとめる予定です。レシピを見て作ってくださった方、「まぜる・かける・あえる」など、おみそ汁以外の「ほんだし®」の活用法がある方は、ぜひコメント欄でお聞かせください!
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