「ファミリーヒストリー沖縄編」にこんな歴史
NHK「 ファミリーヒストリー 」 ゲスト本人も知らなかった先祖や家族の歴史が詳らかに明かされる、有名人とはいえ他人のお宅のことなのに多くの感動を与えてくれる番組、よく見ています。
それが沖縄の一般県民の家族の歴史を取り上げてくれるとは。
《 曾祖父から、琉球王府に仕えていた先祖は豊臣秀吉に会ったと聞いた。なんの目的で本土に渡り太閤秀吉に会ったのだろう 》
このお宅の「 家譜 」には 14代前の先祖 我那覇親雲上(がなは ぺーちん)が秀吉に会ったと記録されています。
那覇市歴史博物館の調べで、琉球王府の公的な歴史書『 球陽 』には「 我那覇親雲上は大阪に赴き太閤に朝見す 」と確かに記録がありました。では、なぜ太閤に朝見したのか・・
この頃、朝鮮から中国への進出を目論んでいた秀吉は、琉球に食糧の支えを求めていました。日本と中国との板挟みにあった琉球は、この朝見で食糧の提供を半分にするとの譲歩を引き出しました。
又 正史には、薩摩が琉球を攻めるにあたって我那覇親雲上を引き入れようとしたが 頑なに従わなかったとの記録もありました。
《 祖父の話で、先祖に「武士 松茂良(まつむら)」と呼ばれる伝説の空手家がいたと聞いている 》
自宅に伝わる系図には 「 松茂良 興作 (まつむら こうさく)」人格高潔にして真の武芸者と記録されています。
沖縄伝統空手道振興会への取材で「 諸説あるが、沖縄には在来の武術がそもそもあった。それが諸外国との交流を通して 特に中国や日本の武術の影響を受けながら、空手は士族の教養の一部として継承されてきた。 」など 沖縄空手のルーツを教わります。
又、士族から近現代まで名を残した空手家は複数いるものの、松茂良興作は国のHPで紹介されているほどの特別な存在になっているということも分かりました。
なぜ特別な空手家に?
松茂良の出身地 那覇市泊に立つ顕彰碑には語り継がれてきた逸話が刻まれています。
新聞小説になり小説化もされました。昭和31年には映画化もされていました。
戦前・戦後の厳しい状況の中で生きる力の糧となる対象として ヒーロー松茂良興作が注目を浴びたのではと推測がされていました。
ところで、国道58号線の天久で目に飛び込んでくるこの看板? じゃないですよね、見るたび不思議でした。
(株)茶甚の創業者 小山松美さんが作った犬小屋(英語で KENNEL )そのまんまダジャレでした (笑)会社の看板より目立ってない?
《 祖父が北部で「救世主」と呼ばれているのはなぜなのか知りたい 》
会社の代表であるお孫さんからの調査依頼。
小山松美さんは三重県の生まれ。地元の農林学校を出て農林試験場で研究に携わります。専門はお茶の栽培。
その関係で赴いていた台湾から、続けて沖縄でその技術を広めるべく来沖します。
うるま市の荒れ放題だった土地を開墾し茶園を作り繁栄をもたらします。
戦中に避難した国頭村 奥地区で 村民とともに山に避難しますが、戦況を読み、命を守るためアメリカ軍に投降しようと村民を説得します。
沖縄大学の調査で、仕事で身に付けた英語や国際的な常識などの知識と教養が村民の命を救ったと取材がされました。
その一方で、小山さんはダジャレが好きなユーモアに溢れた人柄だっといいます。あの「犬 寝る 」が今も伝えています。
その他3件の家族の知りたかった歴史が詳らかにされました。
思うのですが、この番組は小さなことも見逃さない徹底した取材を敢行します。
制作に外せないのは、資料を提供し解読し協力してくれる調査や研究に携わる方々です。この方々あってこその番組なんだと改めて思いました。
そして、沖縄には最強の《 家譜 》の存在がありました。また新たな家族の歴史を知りたいものです。
この記事へのコメント
「犬・寝る」は良いですね。私は言葉遊びが好きです。♪ ちなみに言葉遊びの場合は音読みと訓読みを一緒に使うことが出来ますか。
先祖の歴史を探すことはおもしろそうですね。♪ 先祖の身分が高ければ高いほど記録が多いですね。一般人の場合は逆ですね。
ハンガリーと言えば、国がする記録は1895年10月1日からあります。その前の記録は教会がして、17世紀前半頃からあります。何の記録かというと名前や生年月日や親の名前と仕事などです。
ですから20世紀の前の先祖を探したい一般人は先祖が生まれたと住んでいた場所にある教会へ行かなければなりません。残念ながら戦争や火事などで記録がなくなったことがあるので、それは難しいです。
もう少しエクセルの話ですが、マイクロソフト・オフィスを開発した人はハンガリー人で、名前はチャールズ・シモニーです。
音読み、訓読みを意識した言葉遊びとなると直ぐには思い付かないです(>人<;)
日本では市町村が管理する戸籍が一般的ですが、独自の家系図を持っている家庭もあります。そのような家は本土では稀ですが、沖縄は士族の先祖を持つ全ての家に家系図があったと思います。
ハンガリー出身のチャールズ・シモニーさんの事Wikipediaで見ました。
宇宙にも行ったり、すごくアクティブな方で驚きました。