パラグアイ農村女性の生活改善プロジェクト本邦研修2日目:南足柄における研修
11月9日10日は横浜から1時間ほどバスで移動し、南足柄市での研修です。
南足柄までの道のりにある海老名サービスエリアでは、食べ物やお土産品が多く売られており、パッケージやお菓子のデザインなどを視察しました。
南足柄に到着後はまず、今回の南足柄での研修をサポートしてくださる黒柳俊之さんに、研修の内容や黒柳さん自身の経験を聞きました。4年前から南足柄で農業を始めたという黒柳さんは、以前はJICAの理事を務めていたこともあり、パラグアイにも行ったことがあるそうです。
畑では米、果物、野菜を育てています。収穫したばかりのイチジクを女性たちは試食し「桃とスイカが混ざったような味。気に入りました」と感想を言っていました。黒柳さんが「イチジクには女性がきれいになる成分が入っています」と言うと「もっときれいになれるね」と女性たちは口々に言い、笑いあっていました。
黒柳さんの案内で、南足柄で農業・農作物の加工・販売を行う磯崎綾子さんの自宅にお邪魔させていただきました。
4人姉妹の長女として農家の家に生まれ、家を継いだといいます。
磯崎さんは積極的に、農家の女性たちが集まる講習会に参加したり、農業新聞を読んだりと農作物の加工・販売に力を入れてきました。今は梅干しやジャムを物産展などで売っています。「利益が見えるとうれしい」と話します。
また、「3人の姉妹は彼女たちの好きな道を生きているけど、私は農家と決められていた。でもその中で自分の能力をどのように生かすか、ということを考えながら生きてきました」と話してくださいました。その話を聞いた女性たちは何度もうなずいて、磯崎さんの話に聞き入っていました。
女性たちも、農村で生まれ、農業をすることがあたりまえの環境で育ってきたため、磯崎さんと自分たちを重ねて考えることが多かったのだと思います。
磯崎さんの畑でとれた柿、ミカン、手作りのスイートポテトをいただきました。柿はパラグアイでは珍しい果物ですが、女性たちは「おいしい」といって味を楽しんでいました。
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次は、150年の歴史を持つ「瀬戸酒造店」を訪問しました。酒蔵を見学し、米が酒になっていく過程を学びました。
あじさいの花から抽出した酵母でできたお酒を試飲した女性たちは、「あじさいはパラグアイにもあるから、日本酒が作れるかもしれない」と言っていました。
瀬戸酒造では「どんなお酒が飲みたいか」ということを大切にしてお酒を造っているといいます。おしゃべりを進めるようなお酒として「かくかくしかじか」というお酒も試飲しました。ある女性は「私たちはいつもおしゃべりだから、このお酒を飲んだら大変だね」と笑いながら言っていました。
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1日目の南足柄での研修は終了し、宿へ向かいました。宿まで歩いているときも茶畑やきれいに整備された花畑などを楽しむことができました。
宿は古民家をリノベーションした「ペンションまつが」を利用させていただきました。野菜がたっぷり使われた夕飯を食べ、ぬくもりのある部屋でゆっくり休みました。