妻籠を少しだけ歩いてみた -4 [トラベル]
中にはお地蔵さまが祀られているわけではなくて、自然石が鎮座しています。
1813年に妻籠の中を流れる蘭川の河原に地蔵尊が浮かび上がっている石がある
という話を聞いた光徳寺の住職や村人たちが力を合わせて、このお堂まで運んで
延命岩と名付けたという由来が書いてありました。
この岩はいつも濡れているように見えるので、汗かき地蔵という別名があるとの
ことでしたが、よくわかりませんでした。
幽霊と同じく見える人には見えて、見えない人には見えないのでしょう。
さらに緩い坂道は続きますが、ここで道を外れて階段を降りてみました。
この通りが、もっとも江戸時代の名残がある光景のようです。
昔の長屋のうちの一戸分を解体復元した下嵯峨屋という有形文化財が展示されて
いて、江戸時代の庶民の住まいを見ることが出来ます。
寒そうな土間に時代劇で旅人が来ているような蓑が壁にかけてありましたが12月
の半ばで朝の冷え込みが-4℃になるようなところで、蓑を着て防寒対策になった
のか疑問には思いますが、木枯し紋次郎の世界だとこんな感じなのでしょう。
囲炉裏を見ていて、どこかで同じような情景を見たような気がするな…と考えて
去年行った岩手県の遠野を思い出しました。
遠野は河童や天狗、オシラサマなどの妖怪や道祖神の伝説が多いところで街道に
沿った妻籠とは田舎と都会までは違いませんが、道を行く旅人の数にはかなりの
違いはあったかと思います、でも地元で暮らす人の生活道具や家の造りには大差
はなかったのではないかと思います。
妻籠宿の看板を掲げるところは何軒かありましたが、玄関は締まり、雨戸も固く
閉じられているので実際に営業をしているのかはわかりませんでした。
曲物を作っていると思われる丸田屋というところも、雨戸は開いてはいましたが
障子戸を開けて中に入る勇気はありませんでした。
元々、こういう美観地区みたいなところは、なるべく関わらないようにするべき
なのか、静かな佇まいのお店に不躾に入り込んでいいものかがよくわからなくて
結局、街の中を一通り歩いて終わりということになります。
古い民家のような建物ですが、丁子屋という看板がかかっていたので旅籠屋さん
かと思って写真を撮りましたら、一度は営業を止めて15年ぶりに営業を再開した
旅籠屋さんのようですが、ホームページは未完成で予約のリンクも無効な状態に
なっているので、営業しているかはわかりません。
木曽谷トリップというサイトでは閉業と書いてありましたので営業再開した後で
再度、営業を止めたのかも知れません。
同じ江戸時代からの宿場町の奈良井宿は、玄関が整備されていて見た目で営業中
とわかるところが何軒もありましたが妻籠ではそのような旅籠は、見た限りでは
見つけることは出来ませんでした。
道を歩いていても、ほとんどの建物で玄関は閉じられ、雨戸も閉められていると
いうことで、食べ歩きをしながら散策するという感じではありません。
江戸時代の建物に興味がある人が建物の造りを眺めたりするのには適していると
言えるかもしれませんが、ただ昔の宿場町の雰囲気を見てみたいという気まぐれ
な人(自分のことです)には、あまり向いていないように思いました。
坂を上って左側を見ましたが、さらに先に進んでも特に代わり映えしないような
感じ(人がほとんど歩いていない)だったので、帰ることにしました。
木枯し紋次郎の世界を体験してみたいです。
by 溺愛猫的女人 (2024-12-29 18:49)
溺愛猫的女人さん:
コメントありがとうございます。
木枯し紋次郎の世界は、群馬県の東武鉄道伊勢崎線・藪塚駅から15分
ぐらい歩いたところに「三日月村」という木枯し紋次郎の世界観を再現
したテーマパークがあります。
隣のジャパンスネークセンターとのセット券(入場券)もありますから
日本ではなかなか見られないキングコブラやブラックマンバなどの強毒
の毒蛇を見ることも出来ます。
「三日月村」は寂れた感じはしますが、それなりに施設に手を入れて
いるので、ファミリー層のお客さんもいますが、平日に行くとホントに
お客さんがいなくて、いい意味で木枯し紋次郎の世界を感じられます。
by suzuran (2024-12-30 00:09)