指が動くぞぉぉぉ‼
2024年1月19日にDiver-X株式会社が発表した、新製品「ContactSheet」。「Meta Quest 2/3/Proコントローラ」向けセンサーデバイスであり、ハンドトラッキングを追加して、指の動きをアバターに反映できるアタッチメントです。
本記事を執筆時。筆者が知る限りでは、ハンドトラッキング機能を有する個人向けのヘッドマウントディスプレイ専用のコントローラーといえば、「VALVE INDEX コントローラ」のみ。
特に、「VRChat」を初めとするメタバースのユーザーにとっては、“指が動く”ことの需要は高いもの。対応する「VALVE INDE」は2019年4月に発売と、間もなく5年目を迎えようとしているヘッドマウントディスプレイで、価格も安い時でも10万円を軽く超えてくる機材であるにも関わらず、この“指”を理由に購入する人は少なくありません。
そんな中、安価かつ性能の良い「Meta Quest」シリーズのコントローラーにハンドトラッキングを実現するとして、業界に激震が走った「ContactSheet」。何と、フルプライスでも+1万8500円で、憧れの“指”が手に入るというのです。
これまで実現できなかった夢が、ついに叶うのか? こんなに安いと、性能が気になる……?
多くの期待と疑問を集める本商品の試作機が、2024年1月26日(金)に開催されたメタバースに興味があるみんなが集うリアルイベント「秋HUBメタのみ会」(通称:メタのみ』で、いち早く展示されたので体験してきました
こんなに簡単に、指がうにょうにょ動いちゃう。
イベントの展示は、「ContactSheet」の試作機が装着された「Quest 3」コントローラーと、その出力映像が映し出されるモニターが置かれたシンプルなもの。体験も「どうぞご自由に」なスタイルで、簡単な説明以外の難しい操作はなし。……と、いうか、説明が必要ありませんでした。
なにせ、普段と同じようにコントローラーを握ると、もう指が動いてしまうのです。なんか、これまで指が動かなかったのが嘘のように、普通に動いてしまう。もはや「すごーい! 動く!」とレポート的には面白みのない感想しか出てこないので困った。「ちょっとここがなぁ……」みたいな点がないのです。えっ、すごいなマジで。
さらに、“試作機”と言われていたので、もっとゴテゴテとコントローラーが魔改造されていると思いきや、手持ち部分を覆うカバーと、センサー部分に黒いテープ。あとはPCとの接続用ケーブルがくっついているだけなのです。シンプルな機構すぎて「本当に動くの⁉」と思ってしまいます。ばっちり、動くのです。
一方で、“試作機”な部分も残っており、体験した段階では親指と人差し指のコントローラー出力(つまり普通にコントローラーを握った操作)は未対応。しかし、ソフトウェアのアップデートを行い、発売時にはそれらも対応されるとのことです。
製品版は、専用ドングルを使用してPCと接続し、Diver-Xの専用アプリケーションであるDivingStationを起動すると使用可能。AirLink・QuestLink使用時には「VRChat」「Cluster」「Resonite」「VirtualMotionCapture」や、その他SteamVRアプリケーションで。VirtualDesktopやSteamLink使用時には、「VRChat」でのみ利用が可能。また、PCの起動は必要ですがスタンドアロンモードにも対応しているそうです。
あたりまえのように、『Meta Quest』シリーズでハンドトラッキングを体験させてくれた『ContactSheet』。現在開発中ではあるものの、6月末には出荷を予定しています。夏ごろには、指をうにょうにょ動かす人がたくさん現れると思うと、ちょっと未来だななんて思ってしまいました。
現在、公式サイトではセール価格で予約を受付中ですので、欲しい方は今! お買い逃しなく!
(TEXT by 翡翠ミヅキ)
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