Photo by Mark Hawkins
こんにちは。谷口です。
入社から数年たった若手エンジニアの方からよくご相談を受けるのが「会社からマネジメント業務も求められているけどどうしたらよいかわからない」といったお悩みです。
「マネジメントをするのが嫌だから」という理由で、転職を希望するITエンジニアの方は少なくありません。
その中には「今の会社を離れればマネジメントをしなくて済む」「自社開発をしている企業に入ればプログラミングだけをしていられる」と思っている人もいます。が、それは間違いです。
一口にマネジメントといってもその分野はいくつかにわかれます。受託開発におけるいわゆるプロジェクトマネジメントだけが、エンジニアに求められるマネジメント業務ではありません。
というわけで今回は、マネジメント初心者の方向けに、エンジニアに求められるマネジメント業務について簡単に解説します。
チームマネジメント
当たり前ですが、開発業務はほとんどの場合エンジニア一人ではなく、複数人でチームを組んでおこないます。チームマネジメントとは、そのチームに所属するメンバー個々の働きやチーム全体の生産性を高めるためにマネジメントをすることです。
エンジニアの仕事を続けて年次や経験を重ねていくと、後輩や部下が増えてきますよね。チームリーダーとして、彼らをまとめあげ、一緒に成果を上げることが求められたりもするでしょう。このときに必要なのがチームマネジメントです。
メンバーと信頼関係を築く
「自分の仕事だけが進めばよい、自分だけが成果を上げればよい」「コミュニケーションは必要最低限でよい」という考えではチームマネジメントはできません。
メンバーとの信頼関係を築いた上で、チームとしての成果の最大化や効率化を目指すには、以下のようなポイントに気をつけるとよいかと思います。
メンバーとのコミュニケーション
・情報共有
・自分の考えを開示する
・1on1などを通してメンバーの意見もヒアリングする
適切な目標や期限の設定
・目標は低すぎても高すぎても成長機会にならない
・業務の方向性と本人の希望を鑑みた落とし所の設定
プロジェクトマネジメント
マネジメントと言われると、プロジェクトマネジメントを思い浮かべる人も多いかと思います。プロジェクトマネジメントとは、期限までに納品物を作り上げるためにスケジュールを立てたり、メンバーのタスクと進捗の管理、プロジェクトをコントロールするマネジメントです。
場合によっては、要件定義や契約時の予算管理、プロジェクトに必要な人材の確保から入る場合もあります。プロジェクトが開始してからは、顧客との要件のすりあわせやWBSの作成、メンバー個々のタスク管理や進捗確認などが主な業務となります。
paizaラーニングでは、「情報処理入門マネジメント編」でプロジェクトマネジメントについて学べる入門講座を公開しています。
プロジェクトマネジメントでも、メンバーと目線をあわせ、コミュニケーションをとって信頼関係を築くことが重要です。
また、受託開発のプロジェクトにおいては、顧客からの要望や予算などの制約条件などが発生します。そこで知らんぷりをしていては、メンバーからの信頼を失うだけでなく、プロジェクトが崩壊してしまいますよね。
何を今回のプロジェクトの成功とするのかを常に明確にし、優先順位を見失わないこと、それをメンバー間にも共有すること、その上で遅滞なくプロジェクトを進めていくことが重要です。
プロダクトマネジメント
ここ数年、特にプロダクトの重要性が高いIT系スタートアップ企業を中心にプロダクトマネジャーのポジションを設ける企業が増えています。PM(プロジェクトマネジャー)と区別するためにPDMと呼ばれる場合もあります。
プロダクトマネジメントで必要なのは、文字通りの「製品の管理」だけではありません。
プロダクトマネジャーは、ビジネス的な戦略を立てて意思決定をしたり、ユーザーのニーズを調査・把握して満足度をどうやって向上させるかを考えたりする立場です。もちろん、プロダクトの開発を開発を実現するための技術についても精通していなければなりません。
顧客とプロダクトにかかわるすべての責任を持つため、ミニCEOと呼ばれたりもします。
エンジニアの付加価値になる「マネジメント経験」
「マネジメントをするのはとにかく嫌だ」と言っている人の中には、食わず嫌いでマネジメント業務を避けている人もいるかと思います。
ただ、「とはいえ、エンジニアリングだけでやっていくには限界があるかもしれないな…」「自分に付加価値をつけたり市場価値を上げたいな」と考えている人は、マネジメント業務に挑戦してみるのもよいでしょう。実際、エンジニアとしてしっかり開発経験のあるマネジャーはどこの企業でも重宝されますし、何より経験が増えると自分の発揮できる価値が増えます。また、ここまでに書いてきたように「マネジメント」と言ってもさまざまな種類があり、そのうちのどれかでは高い適性が発揮できるかもしれません。
もちろん、エンジニアに戻ることだってできます。残念ながら「やっぱりマネジメントは無理だ、エンジニアリングだけをしていたい」と思ったら、そのときはまたエンジニアに戻ればよいのです。実際、マネジャーをやった上で「やっぱり自分はまだまだエンジニアリングがしたい」ということで、エンジニアに戻るキャリアを選んで転職する人は少なくありません。
まとめ
最近は、エンジニアのキャリアも多様化しています。しばらくは開発経験を積む人、マネジメントを経験する人、その後にCTOなどになって経営にも携わる人や、転向して人事ニアとしてエンジニア採用担当になる人などもいます。
多様化する市場でエンジニアとしての選択肢を増やすために、「自分の強みを増やし、それを価値として発揮する」ために、マネジメントに挑戦してみるのも一つの手だと思います。
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