からすが夢を見るころに : 日記、綴り書き

からすが夢を見るころに

人間嫌いの隠遁者‘‘OTTO翁‘‘が、メキシコ西海岸シナロア州の海辺の町で、真夜中に一人で書いているブログ

日記、綴り書き

みなしネコのリュウ

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マサトランの大聖堂。

早いもので11月も末ですね。 マサトランは11月半ばからやっと過ごしやすくなりました。 ここは熱帯ですから今でも最高気温は30度を超えるんですが、朝夕は20℃ぐらい。 湿度が下がり空は青く澄み、気持ちがいい季節の到来です。 今日の散歩は遠出して、セントロから灯台山の下まで行きました。

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オーラス・アルタス浜(Olas Altas)。 セントロ歴史地区のすぐ裏にある、僕がいちばん好きな浜。

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遥かにマサトラン3島。

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海岸遊歩道。

3時間も歩いてかなり疲れたけれどいい気持ち。 万歩計は22000歩を指していました。

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そしてこの子に出会った。

海岸の廃屋でミャウミャウ鳴いていた。

近くの露店の親父に聞けば、捨ネコだよ、朝来た時には3匹いたが、母ネコを探してさまよって、2匹はお昼前に道路に迷い出て、続けざまに轢かれて死んじまった。

僕は子猫を拾い上げ、誰にも見えない岩場に行って、震える小さな命を抱いて、潮風の中一人で泣いた。

我が家には6匹のネコがいて、家族たちともう増やさないと決めている。 いったいこの子をどうしよう? 灯台山に置いてこようか? あそこは地域ネコがたくさん住んでいて、世話する人もいるのだが、こんなに小さな子猫だと、食べ物や水は貰えても、自分で身体をきれいにできないから、たいていは目ヤニでいっぱいになり、身体は汚れて感染症で死んでしまうのだ。

ともかく家に連れ帰り、家族に事情を説明して、一人で生きていけるまで、ほんの少しの間でも、世話をさせてとお願いしよう。

ミャウミャウ鳴く子ネコを抱いて7kmの帰り道、たくさんの人が声をかけてくれたけど、貰っていただけませんかと頼んだら誰もが首を横に振った。

家に着いて餌をあげたら夢中で食べて、水もたくさん飲んだ。 そりゃそうだよね、たぶん昨夜に母ネコから離されて、真っ暗な廃屋に捨てられて、ほぼ丸一日飲まず食わずで鳴き叫び、さまよってたんだから。

そこへ愛妻と娘が買い物から帰ってきた。 説明をする暇もなく、二人は子猫を見てわあ可愛いと声を上げ、子猫は娘の手に一直線に飛び込んだ。

娘は即行でリュウという名前をつけた。 芥川龍之介のリュウだという。 なるほど娘は文豪ストレイドッグスファンのオタクだからな。

そう、リュウは龍、良い名前だな。 でもね、留でもあるんだよ。 リュウよ、お前の兄弟たちは、元の世界へ還ったけれど、お前は一人ここに留まって、修羅の世界に留まって、龍のように大きく強くなれ。 ほんの少しだけだけど、僕たちがお手伝いするから。

みなしネコのリュウは推定1か月半の男の子。 少しの間世話をして、里親を探します。 もしも見つからなかったら、うちの子になるかもしれません。

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常夏の楽園

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まだまだ暑いマサトラン。

8泊のミチョアカン州(Michoacan)への旅から昨夜戻ったところです。 ミチョアカン州はメキシコ中央高地西部の湖沼地帯でして、行ったのは州都モレリア(Morelia)周辺で標高2000mぐらい。 涼しくて快適そのもの、まさに楽園でした。

で、ほんの1週間少々ですがマサトランも少しは涼しくなったかと思いきや、お昼前からこんな雲。 暑いのなんの、35度越えの灼熱地獄です。 身も心も順応できず今日は一日へばってました。  

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それでもね、日が傾いても蒸し風呂の暑さですが意を決して散歩に出れば、夕焼け空の美しさ、息を呑むばかり。 

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マサトランもまた、常夏の楽園だね。

明日からぼちぼちですが、ミチョアカンの旅のことを書いていきますね。

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朝の散歩の風景

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まだ薄暗い5時40分に家を出て、海へ向かって歩き出す。 海の匂いを感じるころ、夜はすっかり明け放し、雲がばら色に染まり始める。

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ラグーンに朝日が昇る。

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海岸遊歩道、朝霧と浪の音。

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1時間20分の散歩を終えて家に帰りつけば、玄関のハナキリンで生まれたての白いチョウチョが朝食中。 ミナミシロチョウ、Ascia monusteだと思います。 どこにでもいる普通種ですが、そのみずみずしさ輝くばかり。 なんてきれいなんでしょう。

さあ僕も張り切って、家族たちの朝ごはんを作ろう。 壊れていく世界の中で、穏やかな一日の始まり。 

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晩夏の滋養食

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夕暮れマサトラン。 10月だと言うのに暑い日が続いてます。 マサトランは熱帯域にあるんですがその中でも5月から10月が真夏でことさら暑い。 そして年々真夏が長くなり、暑さがこたえます。 気候変動もですが歳のせいもあるのかな。 夏バテ防止にバランスの良い食事を心がけています。

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一昨日はポソレ(Pozole)。 骨付きの豚肉とトウモロコシをチレと煮込んだ高カロリーでタンパク質たっぷりのスープです。 薬味野菜をたっぷり入れてライムを絞れば最高の夏の滋養食です。 

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昨日は豚汁風具だくさん味噌汁。 暑いときはかえって熱い汁物が食べたくなります。 お腹にも優しいしね。 おかわりはネコ飯にしてああ苦しい、食べすぎちゃった。

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朝食。 野菜スクランブルエッグとポークチョップハム、焼サボテンとアボカド添え。 これなんか良い色合いで良いバランスだと思いませんか、へへへ。

日本は天高く馬肥える秋ですかね。 ご健勝を願います。 こちらももう少しの辛抱です。

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白花ツユクサ

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朝6時、海岸遊歩道から太平洋を望む。 3kmぐらい沖合の南北に帯状の雲が連なっていますね。 この場所には良く雲が出ます。 こんなかわいい雲から積雲や大きな雷雲まで。 不思議に思って先日魚を買いに行ったとき漁師に訊いてみましたらマサトラン湾と外洋の境目だそうです。

ああOTTO、あのあたりで湾の潮の渦巻きと外海の流れがぶつかってるのさ、水温も変わる、魚もたくさん集まる、空でも陸からの空気が海の空気とぶつかるんだ、だから雲が沸く。 なるほどね。  

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歩道脇の白花ツユクサ。 昨日、ルエリアを記事にしましたが、ツユクサも早朝に開いてお昼に萎む花です。 マサトランではおなじみの青花ツユクサもありますが、白花のほうが多い。 野山に行けばほとんど白花ばっかり。 分布状態からして白花が在来種で青花が外来種じゃないかと思っています、あまり自信ないけど。 

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こんなふうに道端にこんもり茂って咲いています。 青花に比べて花はやや小さいですが、白い花弁が星のよう。 黄色い雄蕊もきれいです。 これも朝だけの秘密の花園だね。

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天使の梯子

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また暑くなりました。 突如発生したハリケーンの影響で夜半に驟雨。 重い曇り空の夜明け。 雲間から金色の光芒が射して世界はパッと明るくなる。 そして素晴らしい天使の梯子が現れた。 細波ゆれる。 空にも、水面にも、たくさんの天使が飛び交う朝。 

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反対側の西空。 海上の黒雲が雨のカーテンを引いてます。 うわぁ、こっちに向かってくるぞ。

雨期の雨は天の恵み。 こちらも黒衣の悪魔天使たちの降臨だね。 お手柔らかに。

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朝食が届けられ、アヒルたちがガアガア集合。 おや、風変わりな奴が一羽混じってますな。 お早うサギ君、すっかり騙されたよ。 良いとも仲良くお食べなさい。 

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今日のお昼。 揚げタコス、アボカド、焼チレ、焼ネギ、鶏もも照り焼き。 メキシコ料理と日本料理がごちゃ混ぜだね。 あり合わせと残り物で作ったらこんなになっちゃった。 ご飯がよく合います。 

ここ3か月ほどはあまりの暑さに朝の散歩は短縮ルートでした。 運運動不足なうえに夏バテ知らずでもりもり食ってて、現在体重が4キロ増の64キロ。 みんな夏が悪いのよ。 10月になったら減量キャンプやんなきゃ(ウソばっかり)。

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秋の夕暮れ

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皆様、いかがお過ごしでしょうか? やっと秋分の日ですね。 今年の南シナロアは8月までは猛烈に暑くかったんですが9月に入って小さなハリケーンが来たあと過ごしやすくなりました。  6月に始まった雨期も穏やかで洪水地帯にある我が家ですら浸水なし。 それでも山岳地帯には適度な降雨があり郊外のダムは満水だそうです。 神様に感謝です。 まあ去年なんて10月に入ってから最強の熱波が来たしハリケーンも11月半ばまで来ます。 油断大敵、つじつま合わせにドカン、なんてよくあるパターンですから。

週末の浜は早くもお祭り騒ぎ。 これから来年の4月まで世界中でいちばんの気候ですから。 今年はもっとたくさんの避寒客で賑わうでしょう。 僕は騒ぎには一切参加しませんが、幸せそうな人たちを眺めるのは好きです。 



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アクアパッツア風

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朝の北浜、マサトラン。 綿雲が手の届きそうなところをふわふわ飛んでいく。

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魚を買いに行きました。 まだエラをプカプカさせてるカワハギを捌く漁師たち。

よおハポネス、離れて待ってな。 ええ、なんでだよ? お前は魚がかわいそうだとかウルサイからよ。 いいえ、もう言いません、そこのいちばん元気な奴をおろして下さい。 あん、心を入れ替えたな、こいつだな、ほれ、ガツン。 うわー、痛かっただろうな...。 ふん、やっぱり離れて待ってろ!

2キロ買いました。 値段は1キロ100ペソ(700円ぐらい)。 10ペソ値上がりしてます、く~。 この次は大人しく買おう

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カワハギ以外に買った魚。 上からモハラ・ブランカ(Mojarra Blanca)、モハラ・プラテアダ(Mojarra Plateada)、モハラ・ラジャダ(Mojarra Rallada)。 こういう平べったいタイ型の魚をメキシコではモハラと総称します。 いずれも沿岸にいる30cmまでの小魚です。 美味しい魚ですが小魚を食べる習慣がないメキシコでは雑魚扱いです。 8匹で50ペソ。

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モハラを使ってこんな料理を作りました。 具だくさんアクアパッツア風。 魚をフライパンでさっと焼いてからスタート。 これで魚の臭みが抜けて香ばしくなります。 塩コショウとオリーブオイルをまぶした野菜を敷き、魚を乗せたら白ワインを振って蓋をして蒸し焼きにする。

白身ふっくら。 野菜にも魚の旨味が回って美味しいこと。 ご飯にも合います。 それにね、ちまちまと骨までしゃぶって食べるのに半時間もかかっちゃった。 早食いは体に悪いと指摘されているOTTO翁には一石二鳥の佳メニュー。 お試しあれ。

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ハリケーン一過

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今朝の空。 少し秋らしくなりましたかね。

豆ハリケーンはシナロア沖200kmあたりを北上していきました。 マサトランの雨量はせいぜい50mmぐらいでしょう。 被害無しで済みました。 山間部ではかなりの雨量だったそうで、渇水気味だったシナロアには恵みの雨になりました。 

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それでもマサトランでもほんの半時間ほどですが激しい雨が降りました。 雨に弱いマサトラン、下水のキャパが間に合わず町は水浸し。 写真のように歩道のマンホールの蓋が水圧で外れて水が噴き出してます。 これ、冠水してると分からないから危ないんですよ。 すっぽり落ちたらお陀仏です。

でね、こんなになってるぞって息子に写真見せたら、バーべキュー用に持ってくればよかったのにって。 う~ん、それもそうだ、確かにちょうどいい、だけども我が家まで1.5km、こんなん重くて持って帰れんわ。

まあでもここは楽園メキシコです、ヨタヨタ抱えて歩いてたら、ジジイ、精が出るな、腰を痛めるぜ、俺が手伝ってやるよ、家はどこだ?、なんて声がかかったりしてね(咎めんのかい)。 

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スーパー前の愛国グッズのブース。

シナロアは今、カルテルの内部抗争で大荒れなんですが、マサトラン市内に限れば今のところ平穏で明日の独立記念日の式典も例年通りやるそうです。 豪儀だなぁ。 それでは僕も、ビバ・メヒコ! 皆様、良きサンデーアフタヌーンを。

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日記

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今朝は寝坊して、散歩に出たのはもう日が登った6時過ぎ。 きれいな朝虹のお出迎え。

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やあ、うりざね顔のウンピョウ君。 時間が変われば出会うネコも変ります。 どうぞよろしく。

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おや、黒足袋と黒手袋のラスカル君、貴方も新顔ですね、初めまして。 眉間にシワが寄ってるよ、明日は笑顔を見せてよね。

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さて、南シナロアは豆ハリケーン来襲です。 それからですね、先週末からシナロアは大荒れでして武力衝突で死者数多、トラックが燃やされて道路が閉鎖されたりでもう大変。 カルテルの内部抗争らしいんですがえらいことです。 娘のシナロア自治大学付属高校もキャンパス閉鎖でオンライン授業になりました。 そして今週末はビバメヒコの独立記念日。 来月1日はメキシコ初の女性大統領就任。 ペソ安や司法改革やメキシコはいろいろありますが、ともかく平穏に、そして長年の負の遺産を払拭し進化し続けることを願います。 今は世界中が大変ですが元気出して頑張りましょう。

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プロフィール

OTTO翁

1959年生まれ。 農学修士。 社会不適合者です。 子供のころから一人で自然の中にいるのが好きで、人付き合いが苦手でした。 25歳で日本を逃げだし、まずアメリカに10年、それからメキシコで27年になります。 メキシコ人の妻と4人の子供たちがいます。 今はメキシコ西海岸の海辺の町で、誰とも付き合わず超庶民の隠遁ひきこもり生活をしています。 貧乏暮しだし、悲しい事や辛いこともありますけど、気楽で自由でもあります。 それは、もし僕が日本に居続けていたなら絶対に手に入らなかったものと思います。 日々の出来事や感じたことを書いていきますので、どうかよろしくお願いします。

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