蓬莱島を望む、赤浜地区唯一の宿〜民宿あかぶ〜 | 大槌町観光交流協会

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蓬莱島を望む、赤浜地区唯一の宿〜民宿あかぶ〜

みなさん、こんにちは!カタヤマです。
2021年春から大槌町にIターン移住し、今後ブログやSNSを通して、外から来た人の視点で新鮮に感じたことなど、地域の魅力をご紹介していきます!

3月に入りました。もうすぐ東日本大震災から11年を迎えます。

今回、ご紹介するのは、津波により流された観光船「はまゆり」が屋根の上に乗り上げた「民宿あかぶ」さんです。ニュースに取り上げられることも多かった場所の一つで、目にしたことがある方もいるかもしれません。

2016年に再建され、新しい場所と建物で営業を再開しています。宿泊記を通して、今の「民宿あかぶ」さんの様子をお届けできればと思います。

宿の基本情報についてはこちらでご覧いただけます。

https://otsuchi-ta.com/stay

「民宿あかぶ」のおすすめポイント

赤浜地区に位置する「民宿あかぶ」

1、朝の散歩に蓬莱島を堪能
お宿から蓬莱島まで徒歩12分。大槌湾の豊かな海と山の風景を堪能できる散歩スポット。

2、漁師宿ならではの新鮮な海の幸
ご主人は代々続けてこられた漁師さん。お料理上手な女将さんが調理して、獲れたての新鮮なお魚が朝晩のお食事に並ぶ。

3、お話上手な女将さん
予約受付は電話・FAXのみ。お話上手な女将さんが口コミで評判を呼び、リピーターで賑わうリーズナブルな宿。

民宿あかぶに宿泊してみた!

さて、いよいよここからが本題です!
実際に筆者が民宿で体験した流れでご紹介していきます。

<1日目>

▶︎16:00 チェックイン

宿泊したのは2月中旬頃です。
午前中は晴れていましたが午後からしっかりと雪が降っていました。

(岩手県の沿岸地域は、内陸に比べると温暖な地域と言われております。ですが、もちろん雪は降ります!今年は幸い少ないですが、毎日の雪かきに苦労する年もあるとか。冬の時期は油断せずしっかりと防寒対策は必須です)

民宿あかぶさんは赤浜地区の住宅街の先、山側に位置します。

大きく立派な2階建ての建物です。

車のまま道を上がり、建物の前まで乗り入れることができます。

とても立派な看板があります。
(大きい通りから民宿までは、目印となる看板などは特にありません。google mapの位置情報を参考にしながら、クリーム色と茶色の外観を目印にしてみてください)

扉が空いた時にチャイムが流れ、奥の方から女将さんの「いらっしゃ〜い」という声が聞こえました。

扉を開けて中に進むと、玄関には猫ちゃんのお人形がたくさんいました。
女将さんは猫ちゃんやかわいいものが好きなのかな?と、お人柄を想像します。

奥に進んで、こちらが受付。こちらも色とりどりで、何だか賑やかです。
体調チェックシートを渡され、記入しました。(感染予防対策を徹底されています)

早速、女将さんに「お夕食の時間は18時でどうですか?」と聞かれました。

お、少し早めかな?と思いましたが、特に他の予定はなかったので、「ぜひ、お願いします〜」と答えました。
(もちろん、希望をお伝えすれば柔軟に対応してくださるようです)

▶︎16:20 お部屋案内

女将さんに2階まで案内いただきました。
「お荷物持ちましょうか?」と聞かれ、大した荷物ではなかったので自分で持ちましたが、その一声だけでとてもホスピタリティのある女将さんなんだなと伝わってきます。

こうした小さな気遣い、旅先だと特に嬉しいですよね。
2階に上がり、建物の真ん中あたりの(水回りスペースも近い)お部屋に案内されました。

お部屋にはすでに布団が準備されていました。
敷く手間が省けました。有り難いです。

お部屋には小さめな机とテレビがあります。
wifi情報もお部屋にありました。3種類あるようで、パソコンもスマホも通信環境は全く問題なさそうです◎

雪はしばらく降り続けそうです。
かなり気温もグッと下がった日だったので、お部屋が温まるのにもしばらくかかりそうです。

こうなったら、晴天の下の雪景色が見てみたいです。
明日の朝に期待しましょう。

廊下の先にストーブが置いてありました。ちょうど電源がついていない時間帯だったのか、廊下は少しひんやりと感じます。(部屋が温かくなってきたタイミングだったので余計にそう感じたのかもしれません)

お部屋を出てすぐのところに、水回りスペースがありました。

洗面台とトイレが3つずつ。合宿利用でも混雑の心配は必要なさそうです。
まだ築6年ほどということもあり、かなり水回りが綺麗です。

歯ブラシセットの用意があるそうですので、必要な方は聞いてみてください。

男女兼用が2つと、男性専用トイレがありました。

どこも清掃が行き届いていて清潔です。

私の中の「民宿」のイメージはやはり古い印象があり、水回りが綺麗か心配になりますが、まだ築6年ほどで全く問題ないですね。

洗面所の先に洗濯機が2台あります。(洗剤は持参となるようですが、困ったときは女将さんに相談してみてください。)

▶︎17:00 お風呂

お部屋は温まってきましたが、やはり雪の日ということもあり、体の芯が冷えてしまい寒かったので、夕食前にお風呂に入ることにしました。

民宿あかぶさんでは浴衣ではなく、作務衣でした。
(以前レポを書いた藤原民宿さんに続き、2件目の作務衣です!)

薄手の柔らかい素材でした。一枚では寒そうなので、羽織か長袖インナーなどをお持ちになると良いかもしれません。
雪の降る一段と寒い日だったので、寒がりなカタヤマは、今回厚手のスウェットを持参したので、今回はそれを着ることにしました。

お風呂は1階に大きめのお風呂もあるようですが、サクッと一人で入ることができるユニットバスを勧められました。
(きっとその日のお客さんの人数や状況に合わせて使い分けていらっしゃるのだと思います)

お風呂は一般家庭によくあるタイプのユニットバスで、追い焚き機能がないそうです。
自分の入るタイミングに合わせて自分でお湯を溜めるスタイルでした。

少し手間はありますが、湯加減を自分好みにできるのが意外と嬉しかったです!(他の民宿さんでは、たまに熱すぎて長く浸かれないこともあったので笑)

身支度をしているうちにあっという間に溜まりました。
(体感では10分もかからなかったと思います)

シャンプーなども浴室内に用意があります。
タオルとドライヤーは脱衣所にあるものを借りました。

もちろん脱衣所は鍵がかかるので、完全に自分のペースでゆったりと入らせていただきました。
私は、慣れない場所で過ごすとどこか緊張してしまう時があります。

ですが、今回ユニットバスだったからか、家庭的な雰囲気を感じて、宿に来てからまだ1時間ほどなのに、既にかなりリラックスできていたようにも感じます。

▶︎18:00〜20:00 夕食

夕食は1階に降りて、食堂でいただきます。

※別日に撮影した食堂です

立派な木のテーブルの上にたくさんの品数の料理が並んでいました。

女将さんは私が来たのを確認してからお味噌汁を持ってきてくださいました。

写真には写っていませんでしたが、ビール1缶が添えられていました。
女将さんに聞くと、「これはサービスです〜」と笑顔で答えてくださいました。

サービス精神旺盛な女将さんです。
(有り難いなと思いつつ、私はお酒に弱い&まだ取材を続けたいので遠慮しました…涙)

ちなみに、飲み物についてはお酒も含め持ち込み自由だそうです。

「お魚料理が中心だから、日本酒を合わせたくなるんだ〜って常連さんもいるの〜!」と女将さんは話されていました。いいですね。常連の方はわかっていらっしゃる。

宿泊施設では、持ち込みが有料だったり、嫌がられたりするイメージがありました。
大槌では、付近にコンビニなどが無いこともあってか、ウェルカムな宿が多いのかもしれません。というか、民宿ってそういうところが多いのかも…?!

笑顔で話す女将さんをみて、「あ、本当に持ち込んでいいんだ。」と安心します。
(この記事を読んでから、あかぶ民宿さんに宿泊される方はぜひ合わせたいお酒を持参されるのをお勧めします!)

さて、お食事の紹介に戻ります。

左上にある黒いのが白米の入ったおひつです。

ホカホカごはんがいっぱいで、いい匂いです!
一体何人前入っているのでしょうか。(一人で食べ切れる量ではないような…)

とても食べ切れる量ではなさそうでしたが、自分のタイミングで遠慮なくお代わりができるのはしっかり食べたい派の方にとっては嬉しいですね。

ちなみに私は夜のお米は控える派ですが、この時は3杯以上はお代わりしました…!

美味しいおかずがたくさんでつい食べてしまうのです。

今回は、お刺身として、マグロ、ネギトロ、ナマコ、ホタテ。

焼きウニとつぶ貝も。5~7月が旬のうにですが、他の季節でも食べてもらいたいと、貝の中にウニを入れ、焼いてから、冷凍保存されているそうです。

添加物が含まれていないそうで、自然の甘みが感じられてとっても美味しいです。
いろんなお客さんに味わってもらいたいと、保存はしているそうですが、数に限りはあるためなくなり次第終了になるそうです…!

とっても贅沢に三陸の幸をいただけて幸せいっぱいです。

また、中でも驚いた一品はこちら。「鱈(タラ)のフライ」です。
伝わりづらいかもしれませんが、身が分厚くてホクホクの鱈でした。

お魚のフライは厚みがあまりないイメージだったので驚きました。

時間も合わせて揚げてくださったようで中は温かく、絶品でした。
今まで食べたお魚のフライの中で一番美味しかったです。

女将さんは、私が特にこの「鱈フライ」に興味を示しているのをみて、様々な説明をしてくださいました。

ご主人は「延縄(はえなわ)漁」をされているそうで、鱈(タラ)を中心に漁をされており、その網には、カレイやドンコなども掛かるそうです。
それを市場に出したり、お宿のお客さんにも出せるようにしたりしているようです。

この鱈フライが絶品だったのは、素材の美味しさだけでなく、漁師のご主人と、お料理上手な女将さんの夫婦愛によってできた一品だったからか!と伝わって、より一層美味しく感じます。

しばらく女将さんとお話をしていると、ふらっとご主人も食堂に。

何かお話があるのかなと思ったら、初めは特にお話しする様子がなく、私から「鱈がホクホクで美味しかったです〜!」と声をかけたら、「おう、そうか〜?」と、ニコニコしながら嬉しいそうに反応を返してくださいました。

(初めはこちらも一瞬緊張しましたが、シャイなお父さんなのかと思ったら心が和らぎました。)

そのお父さんから、「わざわざ泊まってまで紹介してくれて、偉いな〜。有り難いな〜」と。
ご夫婦揃って、相手の気持ちを汲み取る力がある方なんだと伝わってきました。

おしゃべり上手な女将さんと、ちょっとシャイなご主人。お二人の雰囲気から包み込まれるような温かさを感じました。

「昔はこんな時代があったんだぞ〜」というお話や、長年お付き合いを続けている方との思い出話などに花が咲き、気がついたら食べ終わってから1時間ほどお話をしていました。

▶︎21:00 就寝前

すでにお布団はセットいただいていたので、あとは寝るだけです。

お布団は何枚か重ねてあり、下のマットレスも厚さがありよく眠れそうです。

廊下の一角にはポットとお茶セットが置いてありました。
これは、早朝に出発するお客様用に、お茶だけでも飲んでいってもらえたらと準備したとのことでした。
朝一や寝る前には白湯を飲みたいという方にもいいですね。

お部屋の床面が少しひんやりとして、寒くなってきたので、早めにお布団に入って温まることにしました。
もっと寒くなるかと心配しましたが、寝る前に暖房を消して、お布団に包まっているうちに気がついたら寝落ちしていました。

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<2日目>

▶︎6:00 目覚め

朝6時に流れた音楽で一瞬目が覚めました。
寝起きすぎて、感覚が鈍っていたのかもしれませんが、かなり大音量に聞こえたように思います。どこから流れたものだったのでしょうか…?

残念ながら、すぐに起き上がることはできず二度寝に入ってしまいましたが、「ひょっこりひょうたん島」の音楽だったような…。

▶︎6:30 起床

朝、目が覚め、朝日が出ているかもと、慌ててブラインドを開けてると、空が明るくなってきていました。
昨晩も雪が降り続けていたようで、あたりは真っ白でした。

もう間もなく太陽が現れそうなタイミングで、空の色が少しずつ変化していくのがわかります。とても感動的です。

だんだんと日の出の時間が遅くなってきたこともあり、早朝起きでなくても太陽が昇る瞬間が見れて嬉しいです。

▶7:15 散歩

寒くてなかなか動きたくなくなりそうな気分を抑え、素敵な雪景色を見に恒例の朝散策をします。
準備している間にも、だいぶ太陽の位置が変わってきました。

外に出て、下まで降りた時のお宿の外観がこちら。
立派な建物です。石垣もあって風情があります。

白い雪と青空がより一層お宿を格好良く見せてくれているようにも感じます。

(※google mapを参考に作成しましたが、(震災後)近年新たにできた道が反映されていないものもあります。)

お宿から真っ直ぐ進んで、住宅街を抜けると、通りに出ます。
蓬莱島を目指して、左手の方へ歩きました。

地面が凍っていて、坂を降るのは怖かったので、通り沿いから蓬莱島を眺めるだけにしました。

歩いたのは「赤浜地区」で震災後嵩上げされた地区です。
以前は上の写真に見えている手前の低くなっている場所に住宅があったそうです。

民宿あかぶさんもその一つです。
以前の場所がgoogle mapでピン留めされていました。

https://goo.gl/maps/rBBpaTnSS1cwrgvS8

冒頭にも書きましたが、民宿あかぶさんは観光船「はまゆり」が屋根の上に乗り上げた民宿です。(※詳細が気になる方はブログを読み終わったあと、関連記事を検索してみてください。)

海の先には山が見えます。三陸のリアス海岸式、「湾」ならではの景色です。
手前には小舟もありますね。

民宿あかぶさんから蓬莱島までは徒歩12分程度のようなので、

散歩コースとしてはぴったりです。

(※別日に撮影した蓬莱島)

蓬莱島はその姿から「ひょうたん島」と親しまれており、

大槌町では朝6時、お昼の12時、夕方6時に、防災無線で「ひょっこりひょうたん島」のメロディが流れます

なんと、日曜日の12時には「ひょっこりひょうたん島」の歌詞付きで歌ってくれます。思わずクスッと笑顔になってしまいます。時間によってメロディーも違うので、大槌を訪れた際にはぜひ聴いてみてくださいね。

朝は寝ぼけていて、どんなメロディーだったか覚えていませんが、朝の6時も町の防災無線による音楽だったようです。「我は海の子」の音楽が流れる時もあるようで、日によって流れる音楽が異なるようです。

暮らしていると当たり前になってあえて意識することがなくなってきますが、きっと一度は大槌にきたことがある方は、この音楽を聞いて懐かしく感じる人もいるのかなと想像します。

今回は蓬莱島まで行くことを諦めたので、もう少し先にそのまま進みました。
雪で真っ白になった木も美しかったです。

太陽の光があたり、すでに少しずつ溶け始めており、パラパラと落ちる雪が輝いて見えました。それはそれは幻想的でした。

まだ人が歩く前だったので、こんな写真も撮れました。

こちらはお宿からの景色です。
海が見えるので、近いように見えますが、かなり高い場所に位置しています。

吉里吉里・浪板地区とはまた違った海景色ですね。
住宅街ではありますが、海と山の両方を感じられるエリアでもあります。

お宿は、町の中心からは離れますが、車で10分ほどで大槌駅周辺には行くことができる距離です。

通りにはバス停がありました。車がないという方はバスを使う手もあるようです。
(念のため時刻表も撮影↓)

徒歩圏内にコンビニはありませんので、何か飲み物を購入したい方は、受付横にある自販機をご活用ください♪

▶8:00 朝食

急ぎの予定がなかった私は、朝食の時間を8時にしていただきました。
(前日の夜に聞かれると思うので、何時にするかは女将さんとご相談ください!)

食堂入る手前には観葉植物コーナー?のような一角がありました。
日当たりがよく、葉も青々としていた印象です。

右手にあるのはマッサージチェアです。
後日、女将さんに聞いたら、自由に使っていいそうです。(私は使い損ねてしまいました。。残念)

長旅の疲れを癒せるスポットですね。

そしてこちらが朝食です。いかにも「日本の朝食」らしいものです。
夕食の時と同様に、白米は自分で好きな量をお代わりできました。

おかずも、カタヤマにとってはぴったりな量だと思いました。

右上は「ソウハチカレイ」というお魚だそうです。
私は、お魚が大好き!という訳では無く…普段は週に1回食べる程度です。
ですが、焼きたてホクホクのカレイはとても美味しかったです。

昨夜の鱈フライに続く、個人的ヒットメニューでした!

ひじきと明太子も一押しでした。

普段なら自分では選ばないものが食卓に並び、新しい美味しさを発見できたりと、改めて「その地域の民宿に泊まる魅力」を感じることができました。

<食堂写真>

▶9:30 身支度

お部屋に戻ると、太陽が差し込み、綺麗な景色です。
ブラインドを上げたままにしたくなるほどです。

廊下を挟んで反対側に洗面所スペースがあります。
3台あり、周りにはハンドソープや消毒、歯磨き粉、食器用洗剤などがありました。
(自由に使って良いそうです)

コップはプラスチックのものが各洗面台にありますが、感染予防対策として、紙コップも用意されています。

▶10:00 チェックアウト

そういえば、ここにも後ろに観葉植物がありました。
受付にはステンドグラスのランプやトトロなど小物の飾りが可愛いです。

チェックアウト手続きをします。お泊りになる際の参考情報ですが、お支払いは現金のみです。
予約に関しては、お食事の関係で要事前連絡で、前日までにお電話又はFAXで連絡をもらいたいとのことでした。

最後は玄関先まで笑顔で「またどうぞ~」とお見送りいただきました。

女将さんのお人柄、温かみのある空間に癒され、温かい余韻を感じながら宿を後にしました。

愛情深い女将さんの民宿への想い

民宿を始めたきっかけはなんですか?
民宿を始めたのは、約40年前。船関係のお客さんが泊まれる場所・食べられる場所が必要で、朝昼晩を提供していたそうです。特に「漁師のご主人が獲った新鮮な魚をお客さんにも食べてもらいたくて民宿をやっていた」と繰り返しお話しされていました。

やがてお子さんが生まれ、子育てをしながら民宿を切り盛りしたそうです。
(どんなに大変だったろうか。。私には想像もできません。。)

時には、お客さんが子どものことを気にかけてくれて、とても助けられたそうです。
中でも常連さんは、子どもが小さい頃から成長する姿を見守ってくれた人もいるんだ、と当時を思い出しながら女将さんは笑顔で話していました。

なぜ、震災後再開しようと思いましたか?
2011年、震災で民宿が被害に遭い、再建するかどうか悩んだこともあったそうですが、「苦労はあるけど商売が楽しい」「新鮮なものを提供して喜ぶ姿が見れるのが嬉しい」と。

表には出していない感情などもあるのだと思いますが、この言葉を聞いた時に、私は「楽しい」「嬉しい」を言葉にできる女将さんの内に秘めている強さを感じました。

さらに「常連さんからの後押し」も励みになったとも話されていました。再建した時も、昔の常連さんがどこからか再建したことを聞きつけて泊まりに来てくれ、とても嬉しかったそうです。長い付き合いの方がたくさんいるようで、お客さんとの様々なエピソードが尽きないほどでした。

ちょっとしたことまで覚えている女将さんをみて、とても愛情深い人なんだと思いました。

「震災当時、ボランティアでたくさんの人が来てくれて、いろんな人に助けられたから今度はお返しをしていきたいと思っている」と語られていました。

残念ながら女将さんは恥ずかしがり屋で、顔写真はNGでした。。

ほんわかで笑顔が優しい女将さんですので、ぜひ泊まりに行って会っていただきたいです!きっとあなたも女将さんの愛情に癒されます!

◇大槌町の民宿を取材して感じた、大槌町民の「強さ」
もうすぐ、3月11日です。
昨年4月に移住してきたカタヤマは初めて大槌町でその日を迎えます。

2011年3月11日、当時私は中学生でした。

すぐに現地に行ってボランティア活動ができなかったこともあり、ずっと復興状況や町がどうなっているのか気になっていました。様々なご縁があって、2016年(大学生の頃)から陸前高田市広田町で町づくりの活動に携わらせていただき、今もその町の人との関わりが続いています。

また、大槌町との関わりが生まれたのも、(直接的ではありませんが)震災がきっかけです。

お宿の取材を進めていく中でも、女将さんやご主人の方から震災の話をしてくださることがあります。貴重なお話をしてくださり、自分も防災意識を高めなければと思います。
ですが、同時に、震災を経験された方のお気持ちに共感しきれず、言葉にならないものがあります

大槌町で出会った方々とお話をして、お一人お一人抱えているものがそれぞれあり、それでも「生きる」という大槌町民の強さを私は感じます。

人によって感覚が異なる部分かと思いますが、私は震災を風化させたくないという気持ちもあり、民宿体験記を通して私の感じたことも書き加えさせていただきました。

お泊まりになって、何か感じたことがあれば、あなたもぜひ言葉にしてみてください。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

ぜひうちも紹介して欲しい!というお話を頂き、、次回は「三陸の宿 蔵」さんをご紹介することになりました!
次回もお楽しみに♪

◆民宿あかぶさんの情報はこちらから↓