人気のSIRRUS X 3.0、X 2.0に待望の新色が追加!試乗に行ってきました!
今年の初夏に登場したばかりのSIRRUS(シラス)X 3.0とX 2.0に、新たなカラーが追加されました。
既に完売となっていたサイズやカラーもありましたが、2025年モデルとしての新たにカラーを追加して帰ってきましたので、買いそびれてしまった方には朗報ですね。
以前もシラスX3.0が登場した際にもブログでご紹介しましたが、スペシャライズド松戸でもシラスX3.0の試乗車を導入しましたので、改めてインプレと共にX3.0とX2.0の違いなどもご紹介します!
- グラベルロードバイクの要素を組み込んだ新生クロスバイク
- より完成度の高さを目指したX3.0とリーズナブルでお買い求めやすいX2.0
- 2025年モデルのカラーラインナップはX3.0、X2.0それぞれ3色展開です
シラスXはこんなクロスバイクです
スペシャライズドを代表するクロスバイクの「SIRRUS」(シラス)シリーズ。
昨年まではロードバイクにやや寄った都会派なモデルでしたが、昨今のグラベルロード人気を受けて、クロスオーバー系の手直しが施されたのが「SIRRUS X」シリーズです。
今回ご紹介するシラスX3.0とシラスX2.0は、フレームの材質にアルミ合金を使用したモデルで、軽量でありながら剛性感のあるエントリーグレードのクロスバイクとなります。
外見上ですぐ判別できる要素としては、ハンドルがマウンテンバイクのように幅広となっている点です。
従来のモデルに比べ左右で80mmほど拡大していて、サイズアップしたタイヤに対応させています。
タイヤサイズは42mmと、非常にエアボリュームのあるものに変更されています。
以前あったシラス3.0、シラス2.0では32mm幅でしたので、1cmほどのサイズアップです。
タイヤは断面が筒状の形をしていますので、幅が広がると同時にタイヤハイトも嵩が増します。
よって車高が上がるため、全体的な車体の印象がとても大きくなったような感じがしますね。
タイヤ銘柄も、センターはつるつるのスリックタイヤでありながら、サイドに溝を設けたグラベル向けタイヤの「Pathfinder」(パスファインダー)を採用し、オンロードとオフロードでの両立を図っています。
SPECIALIZEDのメーカーロゴもあえて控えめにすることで、バイクそのものの存在感を強調しているようにも見えます。
要点をおさらいすると、全体的に大型化しており、マウンテンバイクに近づけているような印象を受けます。
早速試乗に行ってきました
スペシャライズド松戸の店舗からほど近い江戸川のサイクリングロードにやってきました。
土手を一段下がると、グラベル区間が数キロにわたって延びているので、オフロードを試乗する際には打ってつけです。
乗る前の想像では、タイヤサイズがアップしていることもあり、操舵感が緩慢になって乗りづらいのでは・・・と思っていましたが、サイクリングロードを走っている限り全くそんなことはなく、いつものキビキビとしたSIRRUSの乗り味です。
もちろんコーナーでバイクを寝かせて走れば、タイヤの太さを感じるような事はありますが、このバイクのキャラクター上、目を三角にしてコーナーを攻めるような乗り方は、あまり向かないかもしれません。
タイヤの空気圧は、タイヤサイドに3.5~5.5barと記載がありますが、フロントフォークに貼られているステッカーの指示にある通りの、低めの2.5barにセットしてみました。
オンロードをメインに乗る方は、タイヤサイドの表記に従って4bar程度入れてもいいかもしれません。
田んぼの脇の軽トラが踏み固めたような畦道や、砂利敷の小石が浮いたようなグラベルは、低い方の空気圧が圧倒的に快調で、軽量なマウンテンバイクに乗っているようなイメージです。
アスファルトの道を走っている際も、舗装が荒れて轍になってしまっている所でもあまりハンドルを取られずに済みます。
サイクリングロードにありがちな、小さな段差やアンジュレーションに神経を尖らせることも無くなるので、とても気楽に扱える”優しい”バイクといった感想が一番に沸き上がりました。
また、タイヤの空気圧の変化でバイク自体の印象が大きく変わるので、走るフィールドや遊び方に応じて空気圧を変えてみて、その違いを楽しむのも面白いと思います。
シラスX3.0とシラスX2.0との違いは?
ここまでシラスX3.0を乗ってきて色々な感想が浮かんできましたが、同シリーズのグレード違いとなるシラスX2.0では、どのような違いがあるかを見ていきます。
この二車種間には価格に3万円弱の差がありますが、タイヤやハンドル、フレームなどは共通です。
シラス X3.0 : ¥115,000(税込)
シラス X2.0 : ¥88,000(税込)
フロントシングルなのも共通だが・・・
シラスXシリーズでは、フロントのギアを1枚だけにしたフロントシングルのクランクを採用しています。
マウンテンバイクですと、もはや当たり前の装備ですし、グラベルロードバイクも一部のモデルを残し、フロントシングルを採用しています。
シラスX3.0では、クランクの中心が中空となった、太い軸の2ピースクランクが組み込まれています。軸受けも大きなサイズのベアリングを使っているので、ペダリングで剛性感のある反応が得られます。
X2.0では、一般的なスクエアテーパーの3ピースクランクです。
チェーンリングにも違いがあり、X3.0は厚歯と薄歯が交互になった、いわゆるナローワイドのチェーンリングが使われています。
激しく車体が揺さぶられるような悪路でも、チェーンが脱落しないので、オフロードを走るフロントシングルギアに広く採用されているチェーンリングです。
対してX2.0では一般的な歯のチェーンリングなので、脱落防止用のチェーンデバイスを取り付け対策しています。
実際、シラスX3.0とシラスX2.0を両方とも未舗装路で走行していても、チェーンが脱落してしまうような事はなく、きちんとそれぞれ機能していました。
リアメカとギア比にも違いがあります
スペック上、一番違いが分かりやすいのがギア段数です。
シラスX3.0では9段変速のマイクロシフト社製「Advent」で、チェーンの暴れを防ぐスタビライザー機能のオンオフを、スライドスイッチでワンタッチに切り替えられます。
スプロケットも11-46Tとワイドなので、ギア比的には平地巡行でも激坂を登る時でも、ギアが足りなくなってしまう様な事はあまりありません。
また、シラスX2.0では8段変速のマイクロシフト社製「Acolyte」を採用しています。スタビライザー機能があるのは同じですが、機能の切り替えに工具が必要となります。
ギアは12-42Tとなり、X3.0に比べると狭いです。
時速24,25kmくらいでロードバイクに付いていくような速度感で巡行していると、常にトップギアに入りっぱなしになります。
逆に急な坂を登る際は、一番軽いギアがX3.0に比べ、1枚重くなったイメージとなります。
そのほかの違い エアバルブにも注目
フレームこそ共通となるシラスX3.0とシラスX2.0ですが、実は前輪を支えるフロントフォークには異なった材質の物が使われています。
X3.0ではアルミ合金製のフォークを採用しています。スチール製のX2.0のフォークに比べ軽量で、完成車重量で0.7~0.8kgほど軽くなっています。
後から交換する事が現実的でじゃないので、重量の軽さにこだわるのであれば、シラスX3.0が断然お勧めです。
また、X3.0ではスポーツ用の自転車に広く採用されている、仏式バルブが使われています。
空気圧の調整が比較的容易にできるので、オンロードとオフロードで空気圧を変えたりして遊ぶ場合も、やはりX3.0の方が楽しみやすいのではないでしょうか。
試乗車のご用意ございます
今回は、「キャストライラック」という小豆色っぽい紫色のシラスX2.0と、「サイプレス」という緑色のシラスX3.0の2色をお見せしましたが、他にも2色ずつカラー展開がありますので、スペシャライズド・オンラインストアなどでご覧ください。
また、緑色の方のシラスX3.0のMサイズ(身長165-175cmの方向け)の試乗車がスペシャライズド松戸にご用意しておりますので、ご試乗ご希望の方はぜひご相談ください。