6・2 よしむらプロレス下北沢大会。主役不在の中、吉村代表の見せた挟持。 - 男マンの日記

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6・2 よしむらプロレス下北沢大会。主役不在の中、吉村代表の見せた挟持。

遅ればせながら、6月2日に行われたよしむらプロレス第三戦について書こうと思います。今までは夜開催だったよしむらプロレス。今回は昼開催となりました。

しかし、今回は大きな懸念が2つありました。それは、観客のみならずスタッフ、そして主催者までも「ガンプロユニバース」で占められているにもかかわらず、同日昼にガンバレ★プロレスの興行がバッティングするという事態。そして何より今まで旗揚げ戦、第二戦、そして番外編として行われた二大会常に出場し、吉村代表が「彼のためによしむらプロレスを立ち上げた」と話す室田渓人選手が欠場するという異例の事態。どうなるよしむらプロレス?と心配された中、蓋を開ければ満員の観客で埋まっていました。驚愕! 

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会場の下北沢ARENAに貼られていたポスター。彼我の兵力差一目瞭然!なサイズの差!

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刮目して見よ!このパンパンな観客!正直こんなに入れていいのか?と思うくらいの観客数!

室田選手は不在でしたが、代わりに今回の前説は大谷譲二選手とレフェリーのてっしー手島さんが努めて明るいスタート。基本的に大谷選手がてっしー氏をイジる掛け合いで盛り上がる中、てっしー氏が持ちネタを披露してガッツリ滑る、という一場面もありつつも二人の掛け声でよしむらプロレススタート!

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よしむらプロレススタート!二人の掛け合いの安定感よ!

第一試合はパピヨン朱美VS「くいしんぼう仮面の魂」のシングルマッチ。足の骨折により欠場中のくいしんぼう仮面。魂となって首だけで下北沢ARENAに飛来したくいしんぼう。レフェリー田馬場貴裕の手を借り、常設されているARENAのシンボル、ブランコと合体して試合に臨みます。

 

慎重に攻め込んでいくパピヨンに苦戦するくいしんぼう。というか、ブランコにくいしんぼうの首がなかなかちゃんとくっつかずに苦戦する田馬場。ブランコに乗ったり、締め上げたりして物理的ダメージを与えていくパピヨン。しかし相手は魂。いきなりブランコの鎖を利したコブラツイスト的な絞め技でパピヨンを苦しめていきます。魂となってもその曲者っぷりを発揮するくいしんぼう仮面。第一試合からよしむらプロレスらしさを見せつけるような試合となりました。

しかし最前列でお母さんに抱っこされた子供さんが観戦してたんですが、この白熱した試合、見ようによっては変な仮装をした大人がブランコとじゃれあい、それをいい大人が声援を送りながら熱狂しているこの場をどう捕らえているのか。ヘンなトラウマにならなければいいが・・・と余計な心配をしているうちにブランコに乗ったところを後ろに振り落とされたパピヨン朱美がそのままフォールされて3カウント。くいしんぼう仮面の魂が3カウントを奪い、勝利を挙げました。

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パピヨン朱美登場!下北沢ARENA、いきなりの大歓声に包まれました。

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くいしんぼう仮面の魂勝利を告げる田馬場レフェリー。一番いい仕事してました

そして第二試合はマスクド・ミステリー&ブラック・スパイダーⅦvs大谷譲二&田馬場貴裕。まずこの試合について、観戦したことのある人はわかると思いますが、よしむらプロレスのあのマットの上でタッグマッチが可能なのか、という懸念がありました。実力者どうしのタッグマッチではありましたが、果たしてあの場で実力をきちんと発揮できるのか。さすがに狭いんじゃないか。色々と心配な気持ちにさせられる中、ゴングが鳴りました。

しかし、その心配はすぐに杞憂だとわかりました。大谷とミステリーの激しい打撃の応酬から始まり、老獪なスパイダーが二人を翻弄。田馬場の蹴りを受けたスパイダーが何故かレフェリーに抗議。観客の子供にぶつからないように補助する余裕をみせたスパイダー。試合中どこかで聞いたような声で非常によく喋り、客をいじりながら自分たちのペースに持っていくミステリー&スパイダー組。田馬場をスパイダーがキャメルクラッチに捉えたところをミステリーがエルボー、という連携も見せ、上手さを発揮していきます。

一方の大谷&田馬場も若さを活かした打撃中心のファイト。なぜか「フジタぁ~!」と叫びながらのサッカーボールキックでバチーンとすごい音をさせる田馬場、よしむらプロレス、あの距離での打撃音は凄まじいものがあります、これもよしむらプロレスも醍醐味。大谷もスライディングDを決める場面がありましたがこれはカットされ不発。だんだんマットの面積が大きくなっていくような、そんな錯覚を起こさせるような大きなファイトに観客も盛り上がる。最後はマスクドミステリーのチョークスラムが田馬場に決まりガッチリフォール。ベテランの上手さを発揮したミステリー&スパイダーⅦ組が勝利を挙げました。

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「この組み合わせはレアだからツーショット撮っとけ!」とミステリーさん

しかし、ここまで見事な大盛り上がり。試合が面白いのもありますが、会場自体がとてもいい雰囲気。試合中にお子さんが泣いちゃったりするんですが、選手たちがすかさずあやしたり、それでよけい泣かれたり、泣かそうとしたら知らんぷりされたりと翻弄される一面も。大人たちが適度に飲みながら、でも乱れることなくアットホームにプロレスを楽しんでいるこの空気、これがよしむらプロレスなんだよな~、と思ったり。この空気感はけっこう奇跡的な気がします。これも代表やスタッフの方々の尽力によるもの。さながら大人たちの文化祭...。

 

そして第三試合はINAvsがばいじいちゃん。がばいじいちゃんは出場したことがありますが、INA選手はよしむらプロレス初出場&私も初見の選手。どんな選手か、と思っていたら、まさかのマジシャンレスラー!トランプを撒きながら入場し、いきなり薔薇を出すマジックで観客を沸かせる。斜め上のキャラクター!

しかしがばいじいちゃんはいつものがばいじいちゃん。のらりくらりと要介護なふりをしてINAを翻弄。ボケたフリして反則、セクハラギリギリの攻撃と、タチの悪い老人っぷり前回のファイトを見せていきます。

最初は正統派ファイトを見せていたINAですが、このがばいじいちゃんの狼藉にキレ、わかりやすく「毒」と書いたボトルを口に含んでの毒霧!しかしこれはレフェリーに誤爆、気を取り直して吹き直すも今度はDJブースに誤爆!すかさずがばいじいちゃんのメキシカン・ストレッチが決まってINAがギブアップ。がばいじいちゃんがまさに老獪な勝利を上げました。INA、まさかの二重人格だったとは。まさかの結末でした。

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見辛いですが、バーカウンターの上を拝み渡りするがばいじいちゃん。徘徊にも程がある!

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日本一わかりやすく毒霧を口に含むINA。親切すぎて心配になるレベル

そしていよいよメインの第四試合。伊藤崇文vs室田渓人の魂。まずは伊藤崇文登場!あのパンクラスの伊藤が下北沢に降臨!さすがに会場が一瞬で緊張感に包まれます。

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そして室田渓人の魂入場。誰・・・と思いきや、響き渡るチェーンソーの音、そう、登場して来たのはこの人!・・・人?

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まさかのレザーフェイス!チェーンソーの音を唸らせながら観客を徘徊!そしてそのまま試合開始!そしていきなり場外乱闘!

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そして当然のように窓からの落とし合いを始める二人。そしてこの先で信号待ちしていた歩行者からはどういう光景に見えたのか。通報とかされないのか一瞬不安になりますが。とにかく観客席を荒らし回り、暴れまわる二人。迫力しかない!

とか言ってるあいだに場外カウントが進み、両者リングアウトの裁定が。しかしこれに納得行かない伊藤崇文が代表に食って掛かるも代表も応戦。結果、再試合ということになりますが、今度は腕ひしぎ逆十字固めをブレイクがかかってもかけ続けた伊藤が反則負けになる結末に。激昂した伊藤はおさまらず、吉村代表にくってかかります。

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リングアウトの後、伊藤崇文に対峙する吉村代表。この後すぐに再試合決定
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「何で室田はいねえんだ、何で来てねえんだよ!おい!」と吉村代表に凄む伊藤崇文。怒りを発散するプロレスラーの凄みがビンビン伝わってきて観客がざわっ・・・とする中、ゆっくりと歩を進めた代表が
「次は!室田が!伊藤さんに!勝ちます!」

室田選手のためによしむらプロレスを立ち上げた吉村代表、彼は役者として室田選手の先輩ではありますが、プロレスラーでもなく、鍛え上げた体があるわけでもない。そんな彼がパンクラスのプロレスラーと対峙し、はっきりと発したこの言葉。よしむらプロレスの代表として団体を守る、そして室田渓人を守る、という決意を感じるものでした。この瞬間、彼は確実にプロレスラーと闘っていた。そして負けなかった。

 

そして伊藤選手もこれに応え、「絶対やってやる、ここにいる客が証人だ!」と次回大会での対戦を宣言。ゆっくりと去っていきました。

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この後田馬場選手とブランコの特別試合がありましたが大胆に割愛。

締めは田馬場選手と吉村代表。次回大会は室田選手が復帰したら第四回をやります、と発表。最後は「3・2・1ガンバレ、室田!」で締めました。

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室田渓人不在のよしむらプロレス第三弾。正直、今回は「ただのマットプロレス」になるのかな、と思っていました。今までと違い、マットの上の「核」のない状態。今までのよしむらプロレスは、室田渓人がいて、鶴巻伸洋のように彼に試練を与える選手、マスクドミステリー、田馬場貴裕、大谷譲二のように彼を支え、叱咤する選手がいる。それをコメディでくいしんぼう仮面がくるむ。というのがひとつの形になっていました。今回はそれがない状態だったわけです。

しかし核のない今回、よしむらプロレスを強烈に、最も強く感じたのは吉村代表が伊藤崇文に対峙したその瞬間でした。

 

室田選手への吉村代表の思い、そして吉村代表の「よしむらプロレス」への思い。その重さが強く伝わってくる代表の叫び。それを聞いた自分はまさに「よしむらプロレス」を見れた、と思いました。ちょっと泣きそうになったというか。ガンプロ蹴ってよかったというか。強い言葉を受け止めて、魂揺さぶられました。

 

誰がなんと言おうと「よしむらプロレス」という団体はある。そのことを強く感じた第三回よしむらプロレスでした。第四回がいつになるかは未定ですが、代表も、観客も、室田選手の復活をせかさずに、でもどこか心に留めて待っていると思います。いつかその時が来るといいな、と思いながら。

 

   

 

って、何もなければこんな感じでシメてたんですが、その当日、6月2日のガンバレ★プロレスで大家健が当日参戦したガッツ石島と翔太に

「真ガッツ軍とよしむらプロレスで来いよ!逃げんなよ、よしむらプロレス!」

と挑発。はっきりと「よしむらプロレス」の名前を出す事態に。そして先日、6月16日の王子大会でセミファイナル、真ガッツ軍に6人タッグで勝利した大家健が再び

「ガッツ石島、見たかおい! よしむらプロレスなんて目じゃねえんだ。俺たちの狙いはガッツワールドのGWC6人タッグ。そのベルトを巻きたくてしょうがねえんだよ」

とさらに暴言!そもそもミステリー選手はともかく、ガッツ石島と翔太はよしむらプロレス参戦経験はないわけで正直雑なくくりというか、勢いに任せた発言と言わざるを得えません。

しかも、なんと6月18日、まあ今日ですけど下北沢ARENAでガンバレ★プロレスのイベントが決定済。そしてその中でガッツ石島VSマスクド・ミステリーのよしむらプロレス提供試合が決定しています。わけがわからないよ!

 

というわけで、応募して見事にイベントに当選した私。ぜひこの抗争を見届けていきたいと思います。でも、伊藤崇文に立ち向かった吉村代表の魂がある限り、よしむらプロレスは負けない!

二度の後楽園大会にも王子にも蕨にも市ヶ谷にも行ってるガンプロユニバースの私ですが、今回ばかりはよしむらプロレスの生き様を見たい!今成Tシャツも大家健Tシャツも持ってますが、今回はよしむらプロレスTシャツで参戦したいと思います。

3・2・1・ガンバレ!よしむらプロレス! 

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