- ふたりの、そのあと
長い年月を経て「家族」になったひろと拓己が迎える、おだやかでしあわせな時間。そのときシロは――?
本編完結後の3人を描く特別書き下ろし番外編。完結巻『京都伏見は水神さまのいたはるところ ずっと一緒』の後に読むと、より一層お楽しみいただけます!
東京でのめまぐるしすぎる生活に馴染めなかった高校生のひろは、
祖母の暮らす京都・伏見の蓮見神社に引っ越すこととなった。
幼なじみで造り酒屋の息子・拓己とその家族に世話を焼かれながらの新しい暮らしは、
ひろの心を優しく温かくほぐしていく。
昔、伏見で友達になった「シロ」とも嬉しい再会を果たしたひろは、
拓己の家で、酒造りの要である井戸水に異変が起こっていることを知る。
井戸から水が溢れるなか、ひろの耳には、
他の誰にも聞こえない不思議な声が届いていて…!?
京都伏見の小さな神社と造り酒屋を舞台にした、
ほっこりじんわり、あやかし物語!
-
東京で暮らしていたが、高校時代に京都の祖母のもとに引っ越す。水神の加護があり、ひとならざるものの声が聞こえる。
-
ひろの幼なじみで三歳年上で、造り酒屋『清花蔵』の次男。世話好きで人望も厚い。
-
かつて京都にあった大きな池の水神。普段はちいさな白い蛇だが、雨が降る時には人の姿になる。ひろに執着している。
-
ひろの友人。小柄で色白な純和風美人で書道が得意。
-
ひろの友人。長身ではきはきした性格で陸上部。
-
ひろの祖母。古くから水に関わる相談事を引き受けていた蓮見神社の宮司。