西日本完乗への道-紀伊半島編(28) 紀勢本線 藤並駅 ~かつて有田鉄道が分岐していた駅~
和歌山駅からきのくに線の紀伊田辺行きに乗車しました。
列車は紀伊半島の西岸近くを南下します。通勤通学客だと思いますが、乗客はしばらく増えていく傾向にありました。箕島駅では多くの学生が一気に下車。箕島高校といえば、かつての甲子園の強豪校ですね。駅から結構近いところにあるようです。
箕島あたりから列車は有田川の北岸近くを上流に向かって東進。川を渡って南側にでると藤並駅に到着です。
2番線の到着。予定通りここで下車します。
藤並駅は和歌山県有田郡有田川町明王寺にある紀勢本線の駅。
有田川町の西端にある町の中心的な駅で、かつては当駅から有田鉄道線が分岐していました。
駅の開業は1926(大正15)年8月のことで、既に敷設されていた有田鉄道の線路のそばに紀勢西線の駅として開業したそうです。その際に有田鉄道側にも駅が設置され、開業当時からの乗換駅だっだそうです。
でしたが、戦時中に有田鉄道の南側の当駅~海岸駅間が不要不急線として休止、戦後になって廃止。更に2003(平成15)年1月に当駅~金屋口駅間も廃止されています。
駅構造は相対式ホーム2面2線で西から1~2番。駅舎は橋上にあります。
この時間帯は和歌山方面に向かう乗客が1番ホームに大勢立っていました。下り列車が1番に到着すると一斉に乗車していきます。ちなみに車両は225系HF426編成の4連。クモハ225-5026だと思います。
2番ホームの和歌山方から。線路は右から1~2番。列車が去って人のいなくなった駅構内。
かつての有田鉄道の駅は2番ホームの左(東)側に隣接していたそうです。
振り返って和歌山方面。渡り線などの無い停留所に分類される構造。
右端の道路が有田鉄道の金屋口方面の線路跡だと思われます。
階段を上って橋上駅舎の改札口の様子。
業務委託駅らしいのですが・・・。右手前の壁には以前はみどりの窓口があったそうですが、現在は塞がれてしまっています。ここを右に行くと券売機があって、その先に待合所があります。左は西口への自由通路になっています。
自由通路を西口側から見た様子。奥に改札口が見えます。
駅機能は東側にあって、手前通路は真ん中の柵で構内跨線橋と自由通路とに分けられています。
まず東口に出てみました。1階に観光案内所があります。橋上駅舎は2008(平成20)年3月に営業開始したそうですが、それまでは西口側に駅舎があったらしいので、こちらに出入口はなかったのかもしれません。
駅前から北側を見てみると駐輪場などがあります。奥が金屋口方面。ここに有田鉄道の駅があったらしいです。JRとの乗換えは2番ホームと直接連絡していたそうですが、こちら側に別の出入口があったかは不明。
ここから金屋口方面の廃線跡は整備されて「ポッポみち」という遊歩道になっています。サイクリングには良さそうですね~。観光案内所でレンタルしていたと思います。
金屋口方面。「ポッポみち」のスタート地点。ここから廃線沿いのお散歩と行きたいところです。
次は西口に出ました。こちらが先代駅舎のあった玄関口になります。
西口駅前の様子。駅前は東口と同様にきれいに整備されています。
西側には山があってその脇の国道42号と線路の狭いエリアに街がある感じに見えます。南側にある湯浅駅から見ると、山を避けて内陸側に入り有田川に突き当たる手前にあって、川の下流に行けば箕島方面、上流に行けば金屋口方面。といった分岐点にあります。
さて、ここで下車した目的は・・・もちろん?かつての有田鉄道の駅訪問でございます。
上画像左に見えるバスに乗車します。有田鉄道バスの花園行き。見た目がカワイイですね。
このバスが有田鉄道線の代行的な交通機関にもなっているようで、かつての終着駅だった金屋口駅を経由します。
時刻は7:10。乗客は私を含めた2名で出発となりました。つづく~
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