霜月(11月)
旧暦ではすでに霜が降りていた月ということで霜降り月、霜降月(しもふりつき)が省略されて霜月(しもつき)になったと言われています。ほかにも、その年の収穫を感謝する新嘗祭など収穫を祝う行事が多くある11月に、それらを食べる月として「食物月(をしものつき)」という名前が付いたともいわれています。


~二十四節気~

7日 立冬
冬がはじまるころ。木枯らしが吹き、木々の葉が落ち、はやいところでは初雪の知らせが聞こえてきます。真冬の寒さに備えて、冬の準備を始める時期です。

22日 小雪
雪が降りはじめるころですが、まだ積もるほど降らないことから小雪といわれたようです。お世話になった方に感謝の気持ちを贈るお歳暮の準備をする期間です。


~伝統行事・風習~

15日 七五三
七五三は、3歳、5歳、7歳のときにお子さまの健やかな成長を祝い、祈願します。
由来は諸説あります。昔は現代に比べて子どもの死亡率がとても高く「7歳までは神のうち(神の子)」として扱われ、7歳になって初人として一人前であると認められていました。
親として子どもが無事に育つことは大きな喜びで、健やかな成長を願わずにはいられませんでした。そのため、3歳、5歳、7歳の節目に成長を神様に感謝し、お祝いをしたことが七五三の由来とされています。
江戸時代に七五三の儀式が武家や商人の間で行われ、それが明治時代には「七五三」と呼ばれて庶民にも広まり、大正時代以降に現在のような形ができあがったそうです。
地域によって異なる部分もありますが、お子さまの成長を感謝することは変わりません。

8日 十三夜
稲作の収穫を終える地域が多いことから、秋の収穫に感謝しながら、美しい月を愛でる日本で始まった風習です。
十三夜は、十五夜の次に美しいとされています。
また、十五夜も十三夜もお月見を楽しむことを大切にしており、どちらか一方しか見ないことを「片見月(かたつきみ)」・「片月見」と呼びます。片月見は、縁起の悪いこととされ、災いが来るといって忌まれていました。十五夜と十三夜を合わせて「二夜の月(ふたよのつき)」と呼びます。

23日 二船祭り(志摩市国崎)
志摩市国崎を里谷と海問谷とに分け、それぞれの谷より選出された若者たちが2隻の船に分かれて乗り込み、その速さを競い合い、豊漁を祈願します。見守る観衆も両谷に分かれ、大声をあげて応援するのです。お酒も入っているため両者は口喧嘩となり、石を投げたりつかみ合いになったりしてケガ人が出るほどで「喧嘩祭」とも呼ばれたそうです。里谷が勝てばボラ、海間谷(かいまだに)が勝てばイワシが多く獲れると伝えられています。

伊勢芋
伊勢芋は三重県多気郡多気町で栽培されているヤマノイモの一種で、みえ伝統野菜品目の一つです。
ゴツゴツとした握りこぶしの様な形状ですが、すりおろすと真っ白で粘り気がとても強く、アクが少なくコクのある味わいです。そのため最高級品としても知られており、和菓子や日本料亭などでも使用されています。
親芋の下に子芋が担ぐように立派に育つことから、「親孝行芋」とも呼ばれお祝い事・お歳暮などの贈答用にも選ばれています。
おかげ横丁のすし久でも味わっていただけます。(期間限定)

伊勢神宮新嘗祭
新嘗祭は「しんじょうさい」とも呼ばれ、「新」は新穀を「嘗」はお召し上がりいただくことを意味し、収穫された新穀を神に奉り、その恵みに感謝し、国家安泰、国民の繁栄をお祈りします。
毎年11月23日に宮中を始め、日本全国の神社で行われていますが、特に宮中では天皇陛下が自らお育てになった新穀を奉るとともに、御親らもその新穀をお召し上がりになります。11月下旬に収穫感謝のお祭りが行われるのは、全国各地での収穫が終了する時期に、御親祭を行われたためと考えられています。
神宮では神嘗祭で新穀が奉られるため、新嘗祭はありませんでしたが、明治5年に勅使が差遣されて行われたのが始まりです。

※伊勢神宮公式HP、伊勢志摩観光ナビなどを参考に作成しています。