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（2021年2学期実施） 絵文字あるいは文字絵の授業作品を目にすることがある。中学校の作品展などを見に行くと必ずといっていい。やはり文字絵は取り組みやすいからだと思う。 授業はレタリングの基礎から文字絵に発展させるのだと思う。漢字が示す意味を絵に変える。伝えたいことを絵（色と形）に変換し、文字として読めるという条件をクリアさせつつ作品にしていく。この過程はデザインの考え方を学ぶ教材としては打って付けだと思う。授業作品をよく見るということは、そういうことなのだろう。 さて今回の授業は、漢字の単語ではなく「自分の名前を絵文字にしてみる」ことにした。題して「名前／絵文字（なまえもじ）」 自分の名前に込められた意味を考えさせたり、自分の特徴や性格について考えを深めさせたりした。難しいと感じる生徒には、自分が表現できるように、自己紹介のつもりで、所属する部活動を表すアイテムや自分の好きな物・ことをわかるようにあしらわせたりした。いわば「マイネーム・アピール」 （※マイネームアピールは ２０１８年１１月 参照）   授業の流れはだいたい以下の通り ①レタリング基礎 …明朝体、ゴシック体の特徴を見つけ出す ②自分の名前をレタリング資料を元に明朝体で描いてみる ③広告などにみられる絵文字を鑑賞し、資料集を元に作り方を学ぶ  ④自分の好きなこと・ものだったり、自分を特徴づけること・もの などを絵にして名前 の一部に取り入れる（下描き） ⑤ ②で書いた明朝体の名前の上に紙を乗せ、トレースしながら一部を絵に変えてみる ⑥色鉛筆で着色をする （漢字完成）  次に名前（英字編） ⑦アルファベット表から自分の名前を一文字づつをトレースしていく（スペーシングに注 意させる） ⑧トリックレタリングと称して、文字の図と地を反転させて、反転させた形に絵をはめて いく ⑨ ⑥で描いた作品の名前/絵文字（なまえもじ）の下に⑧で描いたトリックレタリン グを転写する ⓾色鉛筆で着色する（英字完成） （※トリックレタリングは ２０１５年１２月 参照）    今回の取組は 本校が2学期に美術を1.5時間で時間割を回しているため実現できた。 今年は3学期に1.5時間割り当てられるので2学期では出来そうもない。 ところでこの授業で良かったのは、生徒の名前の読み方がよくわかったこと。最近は読み方が独特な名前が多くて普通に読めない。すこし読み間違いは減った、この点は良かった。     生徒はやはり発想に苦労していた。こちらもうまく指導できていない。結局部活のアイテムをあしらう生徒が多かった。（これがいちばん簡単に思いつくらしい） 評価の観点は「知識・技能」＝レタリングの基礎的な内容 明朝体やゴシック体の特徴や歴史 英文字（アルファベット）の歴史 ローマン体などの特徴 スペーシングやラインシステムなど資料集に記載されている内容をテストで問う 技能面は自分の名前をレタリングさせたものから 書体の特徴を捉えたうえで描写できているかどうか 漢字の「へん」と「つくり」のバランスの取れた書き方が出来ているか などを想定 「思考力・判断力・表現力」＝名前と自分自身を表現するために、どのようなアイデアに沿って色と形に落とし込んでいるか などを想定 「主体的に学習に取り組む態度」＝最後まで粘り強く取りくめているか 資料を集めたり資料に当たったり積極的に取りくめていたか などを想定した。評価はしやすかった。やはり文字絵の実践が多いのは評価のしやすさがあるからだろう。
by okachubi2009
| 2022-05-07 22:38
| 中学校美術
|
Comments(1)
今、マイネームをロゴタイプでデザインする授業に入っています。
レタリングを題材とした授業のポイントについて、ぜひ、お話ししてみたいです。
2
|
Commented
by
at 2022-05-13 14:08
