昨日の夜、外に出たときなにやら白っぽい物体が頭上を滑空していった。
たまに見かけるフクロウだと思って、電燈を持ってきて飛来した杉の巨木方向に光を向けた。
ぼくの電燈は海中で使う強力なものなので、広い範囲をかなり遠くまで照らせる。
フクロウを照らすと目が反射するんですぐに居場所がわかるんだけど、それがない。もう逃げたのか。
ふと、杉の巨木に不自然な模様があった。なんだろう?シミ?
眼をこらしてよく見てると、動き出した。その瞬間、何者か理解した。その形、ムササビだ。
ムササビが木の幹に張り付いて、じわじわを横移動して光から逃れようとしているようだ。
すげー、ムササビ、はじめて見た!光を恐れてか徐々に横に動いている。
写真を撮ろうと、あわてて家の中にスマホを取りに行った。
戻ると、すでにムササビの姿はなかった。けど、知っている。木の裏側に隠れただけだろう。
ぼくは、木の真下まで行って、電燈を上方に向けた。そこにはムササビがいるはずなんだけど、それらしき生き物は見えなかった。完全に枝の中に隠れて見えなくなってしまったらしい・・・
すると、その巨木とは別の木のほうから、なにやら鳴き声が聞こえてきた。電燈の光をそっち方向に向けるも木の枝が茂っていて声はすれど姿は見えず・・・別のムササビだろうか。
結局、その後ムササビを見ることはできなかった。
しかし感激したなー。
一度見てみたかったんだよな、ムササビとかモモンガとか。
ムササビも、モモンガも調べるとほぼ全国に分布している感じなんだけど、全然そんな話を聞かない。ほんとにそんな広範囲に居るんかよ?どこに住んでるのよ?ってレベルで存在が希薄だ。
イノシシとかクマとかシカとかサルとかカモシカとかアナグマとかキツネとか・・・いろいろ話にでてくるっしょ?でも、モモンガが~、とかムササビが~とかそんな話出てこない。やっぱ夜行性で人目に付かないからなんだろうな。
でもこんな身近にいるなんて思ってもみなかった。家の裏山に住んでたなんて・・・
多分、裏山の背の高いクヌギから飛び立って、家からやや下った場所に生えてる杉の巨木めがけて飛んでいったんだろうな。
もしかすると、小鳥のために作ってクヌギに取り付けてやった、ちょっと大きめの巣箱の中に住んでるのかも。
でもわざわざ調べたりしない。逃げちゃうかもしれないからな。