大河ドラマに推しが出たので。|実咲|創元社note部|note
マガジンのカバー画像

大河ドラマに推しが出たので。|実咲

45
テレビでは一生取り上げられることはないだろうと思っていた「推し」が、NHK大河ドラマに出る。その衝撃を、平安時代オタクの著者がリアルタイムでつづります。
運営しているクリエイター

記事一覧

推しを、継ぐもの。✿第44回|実咲

すでに摂政を息子頼通に譲っていた道長は、寛仁3年(1019年)に出家をしました。 とは言っても本格的な隠遁生活に入ったわけではなく、政…

創元社note部
10時間前
6

推し、繋ぐ。✿第43回|実咲

ここに来てすさまじい加速をした「光る君へ」。 ついに三条天皇は譲位を決意し、敦明親王の立太子を引き換え条件にします。 道長の孫である…

16

推し、希む。✿第42回|実咲

道長の娘で三条天皇の中宮妍子が出産し、長和2年(1013年)7月6日に禎子内親王が産まれます。 皇子が誕生していれば、三条天皇と道長の…

17

推しを、追う。✿第41回|実咲

三条天皇と道長との溝は、ますます深くなるばかりです。 政治の主導権を手にしたい三条天皇は、道長の娘妍子を中宮にしようと言い出しまし…

創元社note部
3週間前
18

推し、宣う。✿第40回|実咲

一条天皇が崩御し、三条天皇が即位することになった「光る君へ」第41話。 この三条天皇と道長の間には、早速暗雲が立ち込めていました。 …

創元社note部
3週間前
15

推し、説く。✿第39回|実咲

中宮彰子は、一条天皇の心に寄り添いたいと漢籍の講義をひそかに紫式部から受けていました。その成果が実を結び、二人の気持ちは一層近づい…

創元社note部
1か月前
14

推し、祈る。✿第38回|実咲

寛弘7年(1010年)1月18日、伊周はついにこの世を去ることになりました。 ほかにも、紫式部の弟である藤原惟規が寛弘8年(1011年)に越後で亡くなる様子が作中で描かれていました。 父為時の越後守の任官に付き従って向かった越後で、ふたたび都の土を踏むことなく帰らぬ人となったのです。 この頃、行成には、また新たな一つの別れがありました。 叔父義懐の子で従兄弟にあたる少将伊成との別れです。 それは、第三皇子である敦良親王が産まれた五夜の儀の日の中宮御所で起こった、ある事件がき

推し、見る。✿第37回|実咲

ついに伊周の呪詛が明らかになった「光る君へ」第38話。 やはり、こういった悪しき思いを抱いている人の顔というのは、変わってしまうもの…

創元社note部
1か月前
16

推しの、為人。✿第36回|実咲

「光る君へ」第37話では、敦成親王を出産後の彰子が、『源氏物語』の冊子を作ることを提案し、「それを一条天皇へ土産にしたい」と自ら冊子…

創元社note部
1か月前
19

推し、いずこ。✿第35回|実咲

寛弘5年(1008年)9月11日、一条天皇の中宮彰子は第二皇子敦成親王を出産しました。 道長にとって、待望の孫であり、これでようやく将来…

創元社note部
2か月前
25

推しと、祈り。✿第34回|実咲

華やかな平安絵巻かと思いきや、唐突にサバイバル番組のような様相になった「光る君へ」第35話。 道長が目指した吉野の金峰山寺というのは…

創元社note部
2か月前
19

推しと、ともがら。✿第33回|実咲

藤原道長、藤原斉信、藤原公任、藤原行成。 「光る君」の序盤では仲のいい姿を見せていた彼らが、久しぶりに歓談していた第34話。 行成以外…

創元社note部
2か月前
21

推しと、猛きもの。✿第32回|実咲

まひろ(紫式部)が一条天皇の中宮彰子のもとへ出仕をはじめた頃から年が明け、寛弘3年(1006年)の正月除目、地方官など諸官任命の日のこ…

創元社note部
2か月前
26

推しと、燃えたあと。✿第31回|実咲

「光る君へ」第32話では、寛弘2年(1005年)3月27日、一条天皇の長子である脩子内親王の裳着が行われる様子が描かれました。(裳着については第25回参照) この様子は、『小右記』に道長が作中と同じく腰結の役を務めたことが記されています。 残念ながらこの日の『権記』の記事は簡潔なもので、「詳細は別に記す」とありますが、その「別記」は現在、伝わっていません。 ただし、この日の様子を行成自身が記した文書が宮内庁に所蔵されているので、いつものようによく働いていたことが推測されます。