北斎ならではの遠近法表現を手もとに。冨嶽三十六景レイヤーポーチ #すみだ北斎美術館コラボ⑤
北斎ならではの遠近法で描かれた奥行きある世界を、手もとで楽しむことができるレイヤーポーチが誕生!
こんにちは、ミュージアム部の内村です。突然ですが、みなさま「葛飾北斎の作品」と聞くと、どのような絵を思い浮かべますか?
北斎は国内外で人気の作品を数多く残していますが、真っ先にこの絵を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」
この絵は北斎の代表的な作品である「冨嶽三十六景」の中で最も有名な作品のひとつ「神奈川沖浪裏」という作品で、「The Great Wave(グレートウェーブ)」という呼称で世界中から愛されています。絵の中で静と動、そして遠近法をうまく使い、世界中の人々を魅了する名画といえるでしょう。
この「神奈川沖浪裏」と「凱風快晴(赤富士)」「山下白雨(黒富士)」という3作品は「冨嶽三十六景」の中でも特に素晴らしい「三役」と呼ばれ、北斎の画業全体を通して見ても最も広く世界に知られています。
「冨嶽三十六景」の不思議な遠近法の魅力
「冨嶽三十六景」は、いずれの作品も富士山(冨嶽)が描かれており、自然にそこに目線がいくように工夫されているのが特徴です。
そんな「冨嶽三十六景」から、すみだ北斎美術館さまとフェリシモ「ミュージアム部」がイチオシしている3作品を見てみましょう。
「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」
この絵は現在の東京湾上から見た景色を描いているそうです。手前のダイナミックな波間に見えるのは、房総や伊豆などから江戸へと鮮魚を運ぶ押送船。波の奥にもう一艘の押送船を見つけることができ、目線を船に向けるとともに、端正な姿でたたずむ富士山を見つけることができます。
「冨嶽三十六景 尾州不二見原」
インパクト抜群の桶職人の作業風景が特徴のこの作品は、大きな桶を見るとその中にはるか遠く、小さく見える富士山を見つけることができます。実際には南アルプスの一番南に位置する聖岳を富士山と見誤ったのではないかという説も!?そんな余話も含めて魅力的な作品です。
「冨嶽三十六景 甲州石班沢」
甲府盆地を流れる笛吹川と釜無川が合流して富士川となる地点がシーンとなっている作品です。荒波の中、網を引く漁師と、富士山が相似形※となっているのがポイントで、自然と富士山の姿を見ることができます。手前の荒々しい波の表現と、奥に描かれた富士山の雄大な姿の対比も素晴らしい作品です。
このように、北斎が描く「冨嶽三十六景」は、いわゆる西洋的な遠近法を取り入れながらも、北斎ならではの遠近表現で描かれているのです。
この不思議な「北斎ならではの遠近法の世界」をもっと知ってほしい!
そんな想いで、北斎の魅力を後世へ伝えるミュージアム・すみだ北斎美術館と一緒に、コラボ商品の第2弾を企画!!「冨嶽三十六景」のうち代表的な3つの作品をレイヤー状に表現したポーチを作ってみました。
すみだ北斎美術館監修のもと、北斎の浮世絵をレイヤー状にプリント表現
モチーフとなった作品を3つのレイヤーに分けてプリント。北斎ならではの遠近表現を、ポーチの中を覗き込むと立体的に見ることができます。
ポーチは2層式になっているので、コスメやモバイル周りの小物を分けて収納することができて便利です。
ファスナーの持ち手部分には、実際の作品に描かれているタイトル部分を抽出してデザイン表現しています。
〈神奈川沖浪裏〉
これぞThe北斎!「グレートウェーブ」と呼ばれ、海外でも愛されている北斎ならではのダイナミックな波表現をお手もとで体験できます。
〈尾州不二見原〉
桶職人が作る大きな桶から望む広々とした景色と、その先に小さく見える富士山の壮大な風景をお楽しみください。
〈甲州石班沢〉
荒波の中、網を引く漁師の姿と、富士山のフォルムが相似形となっている点を奥行きを感じながらお楽しみください。
北斎作品の魅力と、その秘密に触れることができるレイヤーポーチで、新しい浮世絵の見方に気づいていただけれたら幸いです。
すみだ北斎美術館(東京)では7月上旬より発売!(※6/20情報更新)
今回のコラボ企画グッズ第2弾は、すみだ北斎美術館のミュージアムショップ及びオンラインショップでも販売予定です。浮世絵師・葛飾北斎(1760-1849)が生まれ、生涯のほとんどを過ごしたゆかりの地・墨田区亀沢にあるミュージアムで、北斎作品とともにグッズをお楽しみください。
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