浮世離れの世迷言・続:六義園の雪
オレのキャプテン恐怖の恐竜、あらわれたのは六義園

2016年11月25日

六義園の雪

関東は時ならぬ積雪で、電車で動くことにした。
なにしろ11月の降雪は54年ぶりの珍事とか、そういやまだよちよち歩きの頃に庭の満天星が真っ白になったのを思い出した。



なーんて、もちろん嘘だけど、しかし、生まれる前のことだからねえ、などとは半世紀も以前のことなのに言えなくなってしまったわけで、
泣いて馬謖を斬る、じゃなくて、
泣いて馬齢を嗤う、である。


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思いもかけぬことで、つい白い六義園の紅葉を観ようと、昼時に行った。
幸いまだ雪は降っていて、なるほど街中が墨絵の風情である。

池のキンクロも雪が相手じゃ黙って浮いているしかないようで、ほぼモノクロームの世界にある白黒の鳥という格好の画の題材だが、まあそれは表現できる技量がある人にとっての話。


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マガモだって画になるかもしれない。

彼は、と言うのはこれがたぶんオスだからだけれど、水には入らず、ずっと岩の上にいる。
メスたちは水面を漕いで採餌しているけれど、オスは意気地が無いのだろうか?


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やはりハゼノキはだいぶ葉を落としてしまった。本当に足が速い。


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水に浮かべば水くくる「とは」となり、


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地に落ちて苔を彩る葉もある。
雪が降って、そこは懐かしい林檎のうさぎみたいだ。


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まだ頑張っている樹もあるけれど、週末までは持たないだろう。
まったくハゼノキほど気の早いものは無い。



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本当に寒かったようで、水面から蒸気霧が立ち上る。
まさか東京で、昼間に、ましてこんな時期に観る「とは」。
しかも画面が雪で真っ白になるほど降る「とは」。


さっきからやたらに「とは」と「とは」をカッコで括りたがるのは、こないだ寄席で千早ぶるを聴いたから。

その日は一目上がりはかからなかったけれど、洒落で軸めいたものを。


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水墨画みたい。

そんなことは無い?


まあ、いいです。


noonuki at 01:16│Comments(0)雪月花鳥風月 

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